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女がレイプされかけた話


62:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/19(月) 23:53:09.45 ID:RB19Goxc0

「えっ、凄い!私『夜と硝子』読みました!ファンなんです!」

読者か…なるほど。

「ああ、そうか…買ってくれてありがとな」

「サイン!サイン貰って良いですか!?」

昨日とはまるで別人だ。いや、良いことなんだが。

これがナナなんだろう。




63:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/20(火) 00:01:55.87 ID:RB19Goxc0

手帳を一枚破ってサインしてやると、

この世で最大の笑顔を見せてくれた。

わぁ、とかすごーい、とか何だか忙しそうだ。

ここまで喜ばれると流石に照れ臭い。

「でもでも、健吾さんが桜田さんだなんてびっくりしました!

ほら、『夜と硝子』って凄く綺麗な文章ですよね?私、ロマンチストな女の人かと思っちゃって」

「野郎で悪かったね」

そう言うと、ナナはまたクスクスと笑った。

思わず目を逸らしてしまう。

やっぱ言えねーな。

友達のとこ行け、なんて。




64:名も無き被検体774号+:2014/05/20(火) 00:06:06.59 ID:xrTCGxV/0.net

個人的にはおもしろい

支援





65:名も無き被検体774号+:2014/05/20(火) 00:06:27.66 ID:uHui80P10.net

続きはよ




66:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/20(火) 00:14:15.10 ID:hCLCO48b0

「それに、あんなに売れてる小説家さんだからもっとすごい家に住んでるのかと思っちゃいました」

まあ、そりゃあな。

自分で言うのもなんだが結構金は入ってくる。

だけど俺の家は家賃45,000円の1Kだ。




67:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/20(火) 00:15:06.01 ID:hCLCO48b0

「俺はどんだけ良い家に住んでもこんな風にすぐ散らかしちまうから意味ねーんだ」

本心だった。

綺麗な家は俺には合わん。

するとナナは腕まくりをして辺りを見回し始めた。

まさか…

「私が綺麗にします!」

ほらな。

「いいよ悪いし」

「いえいえ、居候なので」

俺は経験上知っていた。

この手の奴は言っても聞かないからな…




70:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/20(火) 00:55:12.75 ID:hCLCO48b0

ふと時計を見ると11:00になっていた。

昼飯どうすっかな…一人なら炒飯でいいんだが。

せっせと働くナナにある提案をした。

「昼飯は外で食うか?」

すると、ナナが一瞬ぴた、と止まった。

「いえ、私、何か作りますから」

少し低いトーンで言った。




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