女がレイプされかけた話
154:名も無き被検体774号+:2014/05/21(水) 01:10:51.31 ID:EWfe1Kdc0.net
ピンクモードか?
155:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/21(水) 01:11:38.27 ID:SqPuqimc0
少し複雑な気分だったが、
まあ大方の予想はついていた。
俺はナナのストーリーを書けりゃそれでいいんだ。
あとは電話が掛かって来るのを待つだけだ。
なんの心配もしちゃいないが。
ただ一つ心配事があるなら、
『夜と硝子』より売れてしまうか、
それだけだ。
156:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/21(水) 01:12:13.09 ID:SqPuqimc0
—-
家に帰ると、ナナは相変わらず無防備に倒れこんでいた。
ナナの隣にそっと座り込む。
そして、感謝や労い、そんな意味を込めてゆっくりと頭を撫でてやる。
そして、ナナの寝顔をそっと覗き込む。
その表情は何処か満足気で、
「もう少し寝かせてくれ」と
訴えているようにも見える。
しゃーねーな。
157:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/21(水) 01:12:49.85 ID:SqPuqimc0
溜まっている洗い物をささっと片付け、
夕飯の準備をする。
ナナを起こさないように、静かに。
すると、俺の携帯がなった。
早すぎる、と思ったが相手はエミだった。
なんて間の悪い奴だろうか。
「もしもし」
気だるそうに言うと、エミは返す。
「やっほー!どう?原稿」
どうしてこうも勘が冴えてんだ。
158:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/21(水) 01:13:36.44 ID:SqPuqimc0
「さっき完成したとこだ」
「ホントに!?読みたい読みたい!」
もう渡したんだよ。原稿は。
「書店にてお求めください」
「おっ、強気な発言だねー。自信はあるのかな?」
やるべきことはやったからな。
「まあな。で、要件はなんなんだ」
「ちゃんと愛を育んでるかなーって」
こいつ…。
もういい、言っちまえ。
159:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/21(水) 01:14:17.41 ID:SqPuqimc0
「俺、ナナが好きみたいだ」
どうせ隠しても得は無い。
「へぇーナナちゃんって言うんだ。でも、その言い方だとまだ伝えてないみたいだねー」
「まだ知り合って二週間程度だ。なんか…まだ、なあ」
「早くしないと、取り返しつかなくなっちゃうかもよ?」
電話越しにエミがくふふ、と笑う。
そんな簡単じゃねーんだよ。
160:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/21(水) 01:15:21.72 ID:SqPuqimc0
「もうそれだけなら切るぞ」
「あっ、それとねー」
まだあんのか。
「健吾くん、ちょっと用心した方がいいかも知れない。こないだ、友達が水道通りで怪しい男に声かけられたって」
もしかして…
「その子は大丈夫だったのか?」
「うん。男の子だし。走って逃げたって」
男かよ。
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