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女がレイプされかけた話


147:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/21(水) 01:07:23.70 ID:SqPuqimc0

気付いてしまった。

俺は…

今度はナナに顔を向ける。

ナナもやや遅れて、此方を見る。

その時、お互いの考えてることが

分かるような気がした。

確信した。

俺は、ナナのことが好きだ。

………..




148:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/21(水) 01:07:49.09 ID:SqPuqimc0

—-

ナナがシャワーを浴びている間に

原稿をチェックする。

すこし手を加えて息をつく。

煙草に火をつけ、今後の事を考える。

とりあえず原稿が完成したら

担当に相談してみるか。

その後は…

その後、どうする。




149:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/21(水) 01:08:21.45 ID:SqPuqimc0

全部事を終えたらナナは帰ってしまうのだろうか。

今はまだ理由があるから

ナナもここに留まっている。

もう、一緒に飯を食う事も、

寝ることもなくなっちまうんだろうか。

ふと、後ろの風呂を流し見る。

絶え間無く聞こえるシャワーの音。

その先にナナは居る。

今はまだ。

俺は何か、すべきなんだろうか。

ナナをここに繋ぎ止めておく、何かを。





150:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/21(水) 01:08:51.25 ID:SqPuqimc0

分かっちゃあいるがそんなのは

俺のエゴだ。

多少俺に向けられている好意にも気付いてるが

いつまで続くかなんてなぁ分からん。

まあ、書き上げてからでいい。

面倒な事は後回しだ。




151:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/21(水) 01:09:33.54 ID:SqPuqimc0

—-

「ふう…」

時刻は16:52。

ゆっくりと、机上にペンを置く。

ナナと結託して8日。

遂に原稿を書き上げた。

「やったあー…ついに、完成ですね…」

喜ぶより先に項垂れるナナ。

もはやナナも満身創痍だ。

こりゃ少し休ませた方がいい。




152:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/21(水) 01:09:59.14 ID:SqPuqimc0

「俺は今から担当に会ってくるから、うちで寝とけ」

「ありがとう、ございます…」

ロフトに上がるでもなく、

ソファーに倒れこむナナ。

なんて無防備だ…




153:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/21(水) 01:10:38.56 ID:SqPuqimc0

—-

駅前のドトールを出て、帰路につく。

担当には予め説明してあったから

すぐに原稿を渡した。

この1年間、見たことのない顔で

読みふけっていた。

10頁ほど読んだところで

じっくり読みたい、などと言って

さっさと帰ってしまった。




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