【5/5】人生ド底辺だし、とやりたい放題だったクズの俺が父親になった話。喧嘩ばかりの嫁にイラついて家に帰らず女の家で過ごしてた俺に息子が通う保育園から連絡がきたのが始まりで…
652: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 04:53:30.60 ID:ktYFwS2/O
佐々木先生に報告する約束だった。
帰り駅で待ち合わせしファミレスに入る。
佐々木先生「すっごいムカつく。
何なんですか?
その人。
無神経にも程があります。」
佐々木先生が怒って俺を見る。
653: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 04:55:03.07 ID:ktYFwS2/O
俺「疲れてたみたいだし、虫の居所も悪かったんすよ。きっと。
それに俺は別に彼と自分を比較しようなんて思ってないんす。
たしかに俺はダサいかもしれないけど、彼は彼。俺は俺なんだし。」
佐々木先生「松井さんはカッコ悪くなんてないです。
ハルちゃんが園児の頃は松井さんは、お母さん達や先生達からも人気ありました。」
拗ねる佐々木先生。
俺を慰めようとして
くれてるんだろうけど、本当に俺は気にしてなかったんだ。
654: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 04:57:05.25 ID:ktYFwS2/O
久しぶりにハルに会えた。
それだけで十分気持ちが満たされていたんだ。
また来週ハルに会いにいこう。
そう思うだけで俺の日常が変わって見えた。
子供の存在の大きさに気づかされる。
そして仕事もプライベートも充実するよう、自分なりのペースで過ごした。
655: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 04:59:14.20 ID:ktYFwS2/O
着信。
深夜0時。
サリナからだ。
こんな時間にどうしたんだろう。
眠りにつきかけていたから少し眠いが、何かあったのかも?と電話に出た。
俺「もしもし」
「…」
俺「どうした?
こんな時間に。」
656: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 05:00:21.91 ID:ktYFwS2/O
ハル「パパ…
パパ…」
弱々しい声でハルが答えた。
俺「ハルか?
どうした?
何かあったか?」
一瞬で目が覚めた。
嫌な予感がする。
ハル「パパ…
たすけて…シクシク
たすけて…シクシク」
ガシャーンッ
電話越しに何かが壊れる音がした。
658: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 05:01:20.44 ID:ktYFwS2/O
普通じゃない状況に焦る俺。
俺「ハル?
どうした?
何かあったか?」
ハル「パパ…
パパ…シクシク」
ハルは明らかに混乱していた。
俺の問いに答えず、ただパパと連呼している。
俺は急いで服を着て家を飛び出した。
タクシーに乗り込みサリナのマンションへと急ぐ。
660: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 05:02:34.01 ID:ktYFwS2/O
電話をずっと繋げていたけど途中切れた。
いまいち状況がつかめないが、
不安が募る。
ハルは大丈夫か?
サリナは?
ただただ早く着いてくれと願う。
ようやくサリナの住むマンションに着くと、
俺は何ども呼び出しを押した。
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