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後味の悪い話『ふたりのジョンの話』


46:3/4:2013/10/16(水) 12:13:16.84 ID:pWmUkFsFO

「僕」が逃げるように帰郷してまもなく、

「何をするにしても百回考えてからにしなさいよ」

と言い残して祖母が死んだ。



地上げ屋が祖母の駄菓子屋の土地を狙っていたが、「僕」は、店を畳んだら祖母が悲しみます(チラッ)と断った。

でも結局土地を処分し、「僕」は百回どころか百万回考えたある計画のために東京に戻った。



再び「私」視点。

偽名の小包はあれからも何度か届いた。

『あなたにはこれがお似合い』『あなたなんかこれで十分』

カードの文面は変わり、中身もオモチャのように安っぽいベルトや財布に変わった。



結婚式当日、花嫁控え室にやって来たA子は「私」の顔に酸をかけた。




47:4/4:2013/10/16(水) 12:15:32.82 ID:pWmUkFsFO

駆けつけた婚約者にA子は叫んだ。

「どこに目をつけてるのよ、こいつニューハーフなのよ!」

そして昼でもかけている濃いサングラスを取り、前髪を上げると、額をケロイドで覆われていたがあの時より大人になったB子の顔があった。

「あんたのせいで私はレイプされる所だった…何度手術してもケロイドは治らなかった」

「男でもない女でもない、あんたにはその醜い顔がお似合いよ!」



(私…僕は、普通の女になりたかった…水商売のオカマじゃなく普通の女に)

(僕…私は、地道に働いて、愛する人と結婚して…平凡な幸せな女になりたかった)

のたうち回る「私=僕」を見下ろして、A子=B子は泣きながら笑った。




55:本当にあった怖い名無し:2013/10/16(水) 15:37:29.30 ID:k+/XYEHUP

パタリロで個人的に後味悪かった話



ある国(作中ではM国)ダイヤを含む宝石の鉱脈が発見された。

M国は友好国であり、宝石掘削の先進国であるマリネラ
(主人公のパタリロ達が住んでいる国)に技術の供与を依頼する事に。

その話を聞いてM国へとやって来たパタリロだったが、そこで交渉が難航してしまう。

パタリロは技術提供の見返りとして儲けの5割を要求するが、
M国の大臣はそこまで払う事はできない、と話は平行線のまま纏まらない。

すっかり機嫌を損ねてしまったパタリロ。

そこでパタリロのご機嫌取りのため、ディナーショーに招待する事に。

M国一番のマジシャンによるマジックショーが行われるが、
不機嫌のパタリロはいちいちマジックに対していちゃもんを付ける。

そんな時、突如大きな地震が起こるが、すぐに治まったので、マジックを再開するマジシャン。

ところが、シルクハットからウサギを出そうとすると、変な化け物が現れる。

次々とシルクハットから化け物が現れ、観客を食い殺すが、それもショーの一部だと思い込んでいるパタリロは、「こういう気の利いたイリュージョンは大歓迎だ!」と大喜び。

唖然とする大臣に、先程の地震が核融合プラントでの爆発事故によるものだったという情報が耳に届く。

核エネルギーの大規模な流出によってプラント近辺は壊滅し、
そのエネルギーが原因で次元の穴がマジシャンのシルクハットに繋がったのだった。

化け物は観客を食い殺し、最後にはマジシャンをシルクハットの中へと引きずり込み消えてしまう。

翌日、素晴らしいマジックショーを見せてもらったという事で
パタリロは儲けの2割をよこしてくれればいい、と妥協する。

大臣は今回の事故で数万名の犠牲者が出た事を聞き、
「数万名の人名と引き換えに契約成立か」とため息を吐いた。





57:本当にあった怖い名無し:2013/10/16(水) 16:09:39.34 ID:Qrcp6MwE0

>>55
パタリロ読んだことないんだけど、人づての話だけ聞くとギャグなんだかシリアスなんだか分かんねえ・・・




60:本当にあった怖い名無し:2013/10/16(水) 17:00:42.93 ID:qG5X7NvN0

パタリロはこういうの多いよ
これもいわゆるブラックジョークの類だろ




80:本当にあった怖い名無し:2013/10/17(木) 21:12:05.25 ID:wASF1u730

「鬼女」脚本 後藤法子

最近TVでドラマ放送されてたので知ってる人多いと思う。



中年男が車内で練炭自殺する事件が連続発生。
容疑者のBBAは、その中年男たちと交際していた。
いわゆる結婚詐欺っぽいやつ。

証拠は少なく「私はただ愛されたくて努力しただけ。金目当てじゃないわ!私に罪があるのなら、それは愛されたことよ」と開き直る始末なので、マスコミはこぞってBBAをネタにした。

BBAの取調べをしているのは女検察。
女検察は仕事のストレスのせいで夫と不仲ぎみだった。
それを察したBBAは「私は男に愛されるために生きている・夫に愛されない妻は不幸・夫婦仲はうまくやってますか?」などと優しく検察に語りかけ、検察のプライドを激しく傷つけた。
法廷でイライラする女検察や堂々たるBBAを前に、世論はBBAへ傾き始めた。

しかもこの流れを後押しする新聞記事が出てきた。



とあるスポーツ新聞社の女記者は、BBAが交際相手から巻き取った大金の行方を探していた。
「結婚詐欺してまで金を集めるなんて…?」女記者は、BBAの親友と接触するも
「あの人は決して悪人じゃないよ、何も知らんくせに」と拒絶される。
その言葉に突き動かされ、"BBA=実は善人?"という記事を書いた。反響は大きかった。

さらに女記者は、BBAに生き別れの娘がいることを突き止めた。
娘は難病を抱えており、生まれてすぐ養子に出された。
当時のBBAには、娘を養えるほどの医療費がなかったのである。
それでせめて今からでも…と、BBAは娘と同じ難病の人々に匿名で寄付していた。
それが、交際相手からもらった大金の行き先だった。




81:本当にあった怖い名無し:2013/10/17(木) 21:15:13.60 ID:wASF1u730

(続き)
当然娘のことも記事にされた。
しかし尋問でその話題になった時、BBAは「私に娘はおらん!」と涙目ながらに叫んだ。
"母親が悪人扱いされていると知ったら、娘はどんなに苦労するか。
これぞ娘をかばう母の愛である"…法廷は感動的な空気に包まれた。

窮地に立たされた女検察は、最後の一手へ。
事件直後にBBAと会っていた元交際相手の男を証人に呼んだのである。
彼は、BBAが犯人であることを決定付ける証言を持っていたが、
なぜか法廷で「何も覚えていない」とごまかした。
実は証人男は、女記者の書いた"BBA善人説"に影響されており、
BBAと真剣な恋愛をした甘美な思い出も相まって、
あえてBBAに不利にならない証言をしたのだった。



有力な証拠がないまま、裁判は終わってしまった。
BBAは無罪。もちろん検察は控訴。祝福モードの記者会見で、BBAは笑顔を振りまく。

しかしその舞台裏、証人男が女記者に笑いかけて「「BBAさんは善人かも」ってあなたが記事にしたから、彼女に不利な証言はしませんでした。
これで良かったんですよね…?」と告白した。

それで女記者はようやく、BBAが本当に犯人だったことを悟って戦慄。時すでに遅し。
最後にBBAが記者とすれ違いざま、「(人のことを)簡単に分かったと思うなよ」と毒つき立ち去るのを、記者が呆然と見送りEND。



女検察は面目丸つぶれだし、女記者はBBAの無罪に加担してしまったわけだし、
被害者は浮かばれないしで、とても後味悪く風刺的なストーリーでした。

BBA役の藤山さんの演技が素晴らしいです。個人的にお気に入りのドラマ。



改行おかしくなっちゃったごめんなさい。




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