女がレイプされかけた話
266:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/23(金) 23:03:25.52 ID:1ZBFq/lo0
俺もすぐに後を追う。
後ろで女の子達がまた騒いでいるのが聞こえた。
改札を通るナナが見える。
俺も同じようにして通りたい所だが、
それは出来ない。
俺はカードをいつものように駅員に差し出す。
半ば呆れ顔で、駅員はそれを受け取る。
頼む、早くしてくれ。
駅を出ると、やや遠くにだが、
まだ確かにナナの姿を認められた。
結構な速さで走っている。
267:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/23(金) 23:07:00.56 ID:1ZBFq/lo0
俺も全力で走る…が、意外とナナは早い。
これは追いつけん。
思いついたまま、叫ぶ。
「ナナがいなくなったら、俺はどうやって小説を書くんだ!」
俺の我儘だ。
だがナナの足は止まる。
話くらいは、という意味だろうか。
俺は少し速度を落とし、
息を切らしながらナナのもとへ行く。
268:名も無き被検体774号+:2014/05/23(金) 23:11:26.11 ID:RbrIxRxM0.net
山崎まさよしの曲を思い出した
269:名も無き被検体774号+:2014/05/23(金) 23:12:37.04 ID:szbNm2860.net
秒速
270:名も無き被検体774号+:2014/05/23(金) 23:14:31.69 ID:3A8ucgnJ0.net
5cm
271:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/23(金) 23:17:49.17 ID:1ZBFq/lo0
ナナの目の前で、言う。
「俺は一人じゃ話を書けん。そういう才能が無いんだ」
ついに言っちまった。
失望されるだろうか。
ナナは驚いたように、俺を見る。
「俺の出した小説にフィクションは無い。『夜と硝子』も、今回のもそうだ。だからナナがいないと俺は、小説が書けない」
272:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/23(金) 23:26:40.10 ID:1ZBFq/lo0
ナナは黙ったまま、何かを言おうとしている。
やがて、口を開く。
「でも…それなら、私じゃなくても、他の人を好きになれば、書けると、思います。今更、健吾さんのもとへ戻るなんて」
お、驚いた。
なんて苦しい反論だろうか。
小説書くたびに、って節操なさ過ぎだろう。
ふぅ、と息をつき、言う。
「ナナ、お前がうちを出てどれ位経った」
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