女がレイプされかけた話
259:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/23(金) 21:58:28.85 ID:1ZBFq/lo0
だが、段々と面倒になってくる。
次第に「またか」と思うようになっていた。
俺はその為にここにいる訳じゃない。
ふとナナの事を考える。
ナナはここに来てくれるだろうか。
というか、俺の小説を読んでくれるだろうか。
そもそも、今も一人とは限らん。
もしかしたら既に他の男と…
そう考えて、一人で頭を抱える。
260:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/23(金) 22:03:58.96 ID:1ZBFq/lo0
するとまた、女の子が2人、話しかけてくる。
今日はハイペースだな。
さらさら、サインを書いてあげると、
女の子が尋ねる。
「ここでカナさんを待ってるんですよね」
カナと言うのは、小説のヒロイン、つまりナナの事だ。
これも、これまでに何回かされた質問だ。
ああ、そうだよと答える。
すると女の子は、ほらー、とか、やっぱり、などと言っている。
261:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/23(金) 22:06:59.50 ID:1ZBFq/lo0
女の子がまた尋ねる。
「カナさんの事、今でも好きなんですか?」
これも何回か聞かれたな。
さっきと同じに、ああ、そうだよと答える。
すると女の子たちはまた、きゃあきゃあと騒ぐ。
俺は気づかれない程度の溜息をつく。
262:名も無き被検体774号+:2014/05/23(金) 22:08:36.85 ID:K/f+pRSh0.net
ハチ公じゃん
263:名も無き被検体774号+:2014/05/23(金) 22:12:57.66 ID:2ou2gbVT0.net
オチはどう付くのかな
264:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/23(金) 22:53:47.56 ID:1ZBFq/lo0
前を見ると、向かい側のホームに、
電車が到着していた。
ああ、今日は何車両目だっけ。
もう忘れちまったよ。
少し経って、また電車が動き始める。
少しずつ速度を増し、また次の駅へと走る。
俺はその電車の後を目で追い、
また、真っ正面に視線を戻す。
すると、同じように此方をじっと見ている女がいた。
265:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/23(金) 22:59:01.54 ID:1ZBFq/lo0
俺は目をしかめる。
肩より下まであるストレートの黒髪。
健康的な膨らんだ胸、
そして……あの顔は。
あそこにいるのは、ナナだ。
「ナナ!」
咄嗟に叫ぶ。
横に居た女の子は、びくっ、と反応し、
周りの人は俺を見る。
ナナは…目を逸らし、駅の構内に入って行った。
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