女がレイプされかけた話
113:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/20(火) 07:25:54.66 ID:hCLCO48b0
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「健吾くん!起きて!7時だよ!」
俺の体を揺するのは…エミか。
おはよう、と言って欠伸を一つ、
伸びをする。
もうナナが起きているかもしれない。
家に帰らねーとな。
マンションの下までエミが見送りに来てくれた。
フォアにキーを差して回すと、エミが言った。
「あのね、健吾くん。私昨日はああ言ったけど健吾くんに話を作る才能が無いわけじゃないと思うんだ」
どういう意味だ。
114:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/20(火) 07:26:38.59 ID:hCLCO48b0
「私、『夜と硝子』何度も繰り返して読んでるんだ。
なんて言えばいいか分からないけどね、
読むと健吾くんと付き合ってた時以上の気持ちになれるの。
あれは健吾くんが一人で書き上げたものなのに、不思議だよね。
他の読んでる人もきっと同じなんだよ。『健吾くんの物語』が評価されてるんだよ」
俺はなんだか胸がこそばゆい気持ちになった。そういう解釈もあるか。
115:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/20(火) 07:27:11.57 ID:hCLCO48b0
「ありがとな。俺は俺で頑張るから」
「うん!私も新作、楽しみにしてる」
そう言って笑顔で手を小さく振るエミ。
不思議と俺の胸には、ここに来た時のモヤモヤはなかった。
俺もまた手を振り、自宅に戻る。
…
116:名も無き被検体774号+:2014/05/20(火) 07:46:47.86 ID:Ar6fU/KN0.net
保守
117:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/20(火) 07:50:27.81 ID:hCLCO48b0
講義行ってくる。
また書いて投下する
118:名も無き被検体774号+:2014/05/20(火) 07:51:18.79 ID:Ar6fU/KN0.net
>>117
うむ
待っていよう
121:RB19Goxc0 ◆jyk/HkHe/o :2014/05/20(火) 18:34:07.29 ID:hCLCO48b0
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ナナはまだ寝ていた。
俺が家を出た時と同じ体勢で、
静かに寝息を立てていた。
ナナが起きるまでに朝食を作ろうとしていた俺は、エミの言葉を思い出す。
ナナと恋愛して、もう一度『夜と硝子』を書けばいい….なくは、ない。
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