【5/5】人生ド底辺だし、とやりたい放題だったクズの俺が父親になった話。喧嘩ばかりの嫁にイラついて家に帰らず女の家で過ごしてた俺に息子が通う保育園から連絡がきたのが始まりで…
835: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 23:15:55.07 ID:ktYFwS2/O
俺は家の壁に頭を打ちつけて血だらけになったり。
カミソリで手首を〇ったり。
何度もしにたいと思った。
生きてても意味がない。
ハルは俺の全てだった。
それがない今、何のために生きてるのか分からなかった。
病院には何度か運ばれたけど、
しぬことは叶わなかった。
837: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 23:18:00.36 ID:ktYFwS2/O
ハルが亡くなって1年と半年が経とうとしていた。
相変わらずサリナは俺の家に通っている。
サリナ「ねぇ、今日は何か食べたいものある?」
俺「別に…」
サリナ「また朝からお酒呑んでるの?」
俺「ほっといてくれ…」
サリナ「ねぇ…
俺君いつまでそうしてるの?」
俺「ほっといてくれって言ってるだろ。
何でおまえは普通でいられるんだよ?
ハルは…」
こんなことサリナに言うなんてどうかしてる。
俺は言葉を止めた。
839: 名も無き被検体774号+ 2014/08/24(日) 23:19:27.17 ID:AhhyvE0+O
>>835
本気でしのうとしてないからだよ
842: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 23:22:47.84 ID:ktYFwS2/O
サリナ「ハルはもういないんだよ…
わたしだって辛いんだよ…
でもこんなことしてて…
ハルが帰ってくるの…?
わたし俺君のこんな姿見てるの辛いの…
」
サリナが俺の背中に抱きつく。
俺「ほっといてくれ。
もうほっといてくれ…」
そんなこと分かってる。
それでもまだ、ハルがいないことを受け入れられなかった。
時間が解決してくれる。なんて慰めいったい誰が言ったんだろうな。
俺はあの日のままずっと時間が止まってる。
きっともう立ち直ることなんて出来ない。そう思った。
845: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 23:24:56.38 ID:ktYFwS2/O
それっきりサリナは俺の家に来なくなった。
愛想つかされて当然だ。
家の柱には、ハルの成長を記した線がある。
今はどれくらい成長したかな?
ボードにはハルが笑顔で映る写真。
ハルの大事にしていた、バスや仮面ライダーのおもちゃ。
それに俺に描いてくれた絵。
ハルのランドセルに教材。
あの日のまま。
ハルがいつ戻ってきてもいいように、そのままにしていた。
ハルとの思い出が沢山詰まったこの部屋だけが俺の唯一の居場所なんだ。
848: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 23:28:20.38 ID:ktYFwS2/O
ふと公園に行きたくなり、久しぶりに家を出た。
ハルと始めて過ごしたあの公園だ。
目を瞑るとあの日の思い出が蘇ってくる。
ハル「ぱっぱ」
初めてパパって言ってくれた。
ハルの声が聞こえるような気がした。
楽しそうに走り回るハルの姿が、うっすらと残像のように浮かび上がる。
849: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 23:30:48.48 ID:ktYFwS2/O
ハルはきっと俺を恨んでるだろうな。
何で俺じゃなくハルなんだよ。
なんで。
これからもっと楽しいことや嬉しいことがあったんだ。
ハルは誰よりも優しくて誰よりも思いやりがあったんだ。
なのに何でハルが。。。
これからの成長を楽しみにしてた。
それをどうして奪うんだ。。。
俺はあの日と同じ、公園の滑り台の下でうずくまって泣いた。
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