【5/5】人生ド底辺だし、とやりたい放題だったクズの俺が父親になった話。喧嘩ばかりの嫁にイラついて家に帰らず女の家で過ごしてた俺に息子が通う保育園から連絡がきたのが始まりで…
682: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 05:34:58.60 ID:ktYFwS2/O
サリナ「ハル男の子なんだね…
ジュン君お酒が入ると暴力的になるの…ハルがね…
わたしを庇ってくれたんだ…」
俺「うん…
そっか…
ちょっと出かけるから。
ゆっくり休めよ」
サリナ「うん…
本当にありがと…」
そう言って俺は家を出た。
683: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 05:39:32.11 ID:ktYFwS2/O
外は少し明るみ始めてる。
段々やり場のない気持ちが込み上げてくる。
涙が溢れ出す。
サリナやハルがこんな想いしたのは、 俺の責任だ。
俺が全て悪い。
俺がもっとしっかりしていれば、サリナもハルも傷つかなくて済んだんだ。
俺が二人を手放さなければ。。。
後悔しても今更遅い。
分かってる。
それでも自分が嫌いで仕方い。
腹立たしい。
ジュンがじゃない。
俺自身にだ。
684: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 05:45:10.61 ID:ktYFwS2/O
2人が俺の家に来て、二週間が過ぎた。
ハルはあの日は何もなかったかのように元気だ。
俺とサリナ、三人でいるのが嬉しかったのかもしれない。
サリナもそれっきりあの話しを口にしないが、いつものように元気に振る舞ってる。
俺もその話題には一切触れないようにしていた。
ジュンは何度か俺のいない合間に家に来ては、
サリナに寄りを戻したいと懇願してたらしい。
685: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 05:48:32.27 ID:ktYFwS2/O
わずかな時間だけど、また3人同じ屋根の下で時間を過ごした。
3人で買い物に行ったり、ご飯を作ったり。
散歩をする時はまるで家族のような感覚になれた。
俺はそれがなにより嬉しかった。
このまま三人でずっといれればいいなんて、簡単に考えてしまう。
でもサリナはそうじゃないって言うのは分かってる。
だから俺は、それももう終わりなんだと毎晩自分に言い聞かせるようにしていた。
686: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 05:49:37.25 ID:ktYFwS2/O
そしてその時はすぐにやってきた。
ハルが寝静まった時間に、
サリナ「俺くん。
ちょっといいかな?」
俺「うん。
どうした?」
サリナ「今後のことなんだけど…」
やっぱりずっと3人でなんてありえないんだ。
ずっと考えてた。
俺はサリナのしたいようにすればいいと思ってる。
そのためのサポートはするつもりだ。
687: 名も無き被検体774号+ 2014/08/24(日) 05:49:55.58 ID:8Anpnaap0
こんな時間までお疲れ
688: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 05:51:21.95 ID:ktYFwS2/O
サリナ「わたしね俺君にはすごく感謝してるの。
それに勝手ばっかりしてきたの本当に謝りたい。
ごめんなさい」
サリナは正座しながら深く頭を下げた。
俺「何畏まってんだよ。
俺がハルやサリナのために何かするのは当たり前だろ」
サリナ「わたし出て行くね。」
その目は真剣そのものだった。
俺「う、うん。
ジュンと寄り戻すのか?」
サリナ「違うよ。
もう戻らない。
まだ好きだけど…」
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