【3/5】人生ド底辺だし、とやりたい放題だったクズの俺が父親になった話。喧嘩ばかりの嫁にイラついて家に帰らず女の家で過ごしてた俺に息子が通う保育園から連絡がきたのが始まりで…
210: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/07/29(火) 00:53:52.04 ID:JjzRc+udO
観察での全体行動に関しては問題ないと言われた。
ただしコミュ力に関しては少し不安が残る。
この1年本当にハルは頑張った。
支援サークル活動での一泊二日のキャンプ。
地域の子供会での旅行。
不安だったけど、ハルにとってもプラスだと言われ俺は着いていかなかった。
少しずつ慣れない環境に触れさせ、沢山の人達の支援の中成長していった。
211: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/07/29(火) 00:55:08.78 ID:JjzRc+udO
このまま普通の小学校に入学して、学力はついていくことは可能かもしれない。
でも、まわりと少し違うハルは友達と溶け込むこともできず、
孤立していじめにあったりするんじゃないか。
どうしてもそうマイナス思考になってしまう。
ハルの意思を尊重するのであれば、
せっかく適性のある通常の小学校に入学させるべきなんだが。
212: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/07/29(火) 00:59:02.10 ID:JjzRc+udO
何より俺が一番不安だったのは、ハルの安全面だった。
日課の散歩での出来事。
車道に一匹のカエル。
恐らくそばの池から移動してきたんだろう。
急に俺の手を振り解き、道路に飛び出すハル。
あっ、危ない!
急ブレーキの音で一瞬血の気がひいた。
214: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/07/29(火) 01:01:12.31 ID:JjzRc+udO
ハルから僅か2メートル先で車は急停車。
本当に危なかった。
ハルは車が来たことなんて気にせず、
そのカエルを手でもちフラフラと池まで歩いていった。
運転手さんに謝ってハルの元へ。
俺「ハル危ないだろ?
車にひかれるとこだったぞ。」
215: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/07/29(火) 01:02:17.08 ID:JjzRc+udO
ハル「カエルさん大丈夫だよw」
笑顔で俺を見るハル。
俺「ハルは大丈夫かもしれなかったんだよ。
道路に飛び出したら危険なんだからな。痛いじゃ済まないだろ?」
ハルはキョトンとした顔で俺を見る。
216: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/07/29(火) 01:03:18.43 ID:JjzRc+udO
ハル「カエルさんは痛くてもいいの?」
俺「よくないよ。
でも、ハルが死んじゃったらパパ悲しいだろ?」
ハル「カエルさんが死んじゃってもいいの?」
俺「パパはハルもカエルさんも死んでほしくないんだよ。」
ハル「カエルさん死ぬのいやー」
泣き出すハル。
どうやらハルは、昆虫や小動物。
小さな命は守らないといけない。
そう思っているんだ。
間違いではないんだけどな。
ハルはその受け取り方が少し違ってた。
217: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/07/29(火) 01:04:27.91 ID:JjzRc+udO
その件以来、トラウマになってしまった。
小学校は保育園とは違う。
四六時中先生がそばにいるわけじゃない。
危険な場所もたくさんあるんだ。
もしハルが通常の小学校に通うことを考えると、気が気でなくなる。
俺の中では、特別支援学校にするべきだ。と答えが出ていた。
必ず一人担当の先生もいる。
送り迎えだってバスできちんとしてくれるんだ。
そばにいれない間は、やはり安心できる場所にハルを預けたい。
そう考えていた。
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