勇者「用件を聞こうか・・・」 公爵「姫騎士を救い出してくれ!」 (50)(完)
22: ◆IG18SUC7FQ:2023/04/12(水) 01:03:06.49:FRHtg0hY0 (22/49)
【PART⑦ 夢の世界の甘い罠】
---夢魔の集落
サキュバス 「あなた、命が惜しくないのぉ?」
エンプーサ 「たま~に君みたいなのが勘違いしてやってくるんだよねぇ」
勇者 「お前達に頼みがあるんだ。報酬は支払う」
勇者 「俺の指定する複数の人物の夢に入り込み、情報を聞き出して欲しいんだ」
勇者 「まだ詳しくは言えないが誘拐事件が発生した」
リリム 「誘拐は知らないけど行方不明ならもうすぐ発生するんじゃないかなぁ」 ニヤニヤ
マールト 「でもお兄さんタフそうだねぇ。だいたいの男はこの辺に来ると蕩けちゃうんだけどぉ。正気を保ってるもんねぇ」
サキュバス「報酬ってお金? それじゃあ駄目だわぁ。お願いを聞いて欲しいなら別の報酬が欲しいわねぇ」
サキュバス「でもお金で命は買えないわよぉ? やっぱり止めたなんてもう遅いけど?」
4体 「へっへっへ~」 ニヨニヨニヨ
『おとなはそのままよ こどもは23に とんでね』
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23: ◆IG18SUC7FQ:2023/04/12(水) 01:04:19.30:FRHtg0hY0 (23/49)
数え間違えた。 こどもは24に とんでね
エンプーサ 「おおお~~~っ! すごい! 全身の血がマグマになってるよ~~っ!」
マールト 「快楽のっ 海でっ 溺れる~~~っ! この私が人間にっ 沈められちゃうよ~~~っ!」
リリム 「ママが帰ってきたら絶対悔しがるよ! もっと、もっと! 私が女の子になるなんてぇ~」
サキュバス 「ち、ちくしょう! あんたのほうこそ悪魔よ~! こんなにも私のが噛みついてるのに~」
サキュバス 「顔色ひとつ変えないって化け物でしょ~ この人でなしぃ! あおおぉん!」
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24: ◆IG18SUC7FQ:2023/04/12(水) 01:04:44.37:FRHtg0hY0 (24/49)
勇者 「標的はこのリストに載せた。現在位置がわからなくとも問題ないな?」
リリム 「顔と名前がわかれば夢には入れるよ。そこは大丈夫」
マールト 「姫騎士を誘拐したのはお前らか、いまどこにいるんだって色仕掛けで聞けば良いのね」
リリム 「ママの時代には夢の世界でのハニートラップが一時期はやったって聞いたけど、最近はやらないね」
エンプーサ「王族や高官、軍司令官とか、大商人とか、機密情報を持ってる奴は防御魔法を何重にもかけててやりにくいんだよね」
エンプーサ「だから夢の世界で誑かすのは最近あんまり流行らないけど、このリストの連中なら」
エンプーサ「高額な防御魔法もかけてなさそう。なにより自分にそれだけの価値があるって思ってないよ」
エンプーサ「サキュバスちゃんも夜には回復するでしょ」
25: ◆IG18SUC7FQ:2023/04/12(水) 01:05:17.68:FRHtg0hY0 (25/49)
【PART⑧ 犯行グループ・下っ端の雑談】
手下E 「そういや先輩よお、なんで俺たちはこんな危ない橋渡ったんすか」
手下E 「首領と小頭がいりゃあなんだって首尾よく行くとは思いますけど、ね」
手下B 「なんだ知らなかったのかよ。この頃は俺たちの商売が前より難しくなってっだろ」
手下E 「はあ、まあそう言われりゃあそうですね」
手下B 「以前はよお、首領のなじみとつるんでいたのよ」
手下B 「ガキのころスラムで助け合ってたんだと。そいつは出世したんだが腐れ縁は切れなかった」
手下B 「だから俺たちがやり過ぎないうちは追っ手を抑えたり、隊商のルートを流したりしてくれた」
手下B 「俺たちのほうは別の山賊どもの居場所を教えたりして手柄を立てさせた。持ちつ持たれつだ」
26: ◆IG18SUC7FQ:2023/04/12(水) 01:05:56.99:FRHtg0hY0 (26/49)
手下B 「だがよぉ、どうも近頃は疎んじられている様子だ。だから最期に退職金をいただいて」
手下B 「みんなでどっか遠くの国へ行って解散しようってわけだ」
手下E 「うげー? 俺、盗賊以外の商売なんてやったことねえよ~」
手下B 「まあ200万ゴールドくれぇ貰えっからしばらくは身を潜めろや。」
手下B 「それに今まで将来のこと考えたことあったのかよ? ねえだろ? じゃあ一緒じゃねえかよ」
手下E 「へへー 確かにそうっすね。どうせ浮世の根無し草って奴だあ!」
27: ◆IG18SUC7FQ:2023/04/12(水) 01:06:22.68:FRHtg0hY0 (27/49)
【PART⑨ 現実世界の苦い旅】
---荒野
密偵A 「はあはあ・・・ だいぶ遠くまで来たなぁ」
密偵B 「水も少なくなった・・・ 泉を見つけないとマズいかも」
騎士(♀)A 「弱音を吐くんじゃないの、姫騎士様だってきっと苦しいはずよ」
女騎士 「そ、その通りだ! その怒りを盗賊どもにぶつけるのだ」
女騎士 「ただし見つけても深追いするなよ、この私が斥候をするからな」
女騎士 「全員で近づいたら勘づかれる、まずは私が様子を見てくる!」
騎士(♀)A (団長すごいやる気よね)
騎士(♀)B (無理ないわ。本物の妹みたいに可愛がってたから)
28: ◆IG18SUC7FQ:2023/04/12(水) 01:07:05.66:FRHtg0hY0 (28/49)
密偵B 「あっ 水が湧いてるよ! 木の実もある、やった!」
騎士(♀)C 「ま、待って、不用意に口にしちゃ駄目よ、周りの草を見て」
騎士(♀)C 「きれいな水ならこんなに枯れるはずがない、たぶん害があるんだわ」
騎士(♀)A 「あああああ・・・・ ちくしょうがああ・・・・ どちくしょう・・・」
女騎士 「有害な水を吸って育った木の実が食べれるわけない、か・・・」
女騎士 「ぬか喜びだったな・・・ ん? これは轍、かな・・・ 」
女騎士 「手がかりが見つかったぞ!」
一同 「「「やった、さすが団長、さえてる!」」」
女騎士 「でもだいぶ古いけど、な」
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