せつ菜「歩夢さんと愛さんとしずくさんが息をしていません!」 侑「なんだって!?」 (17)(完)
2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/05/29(月) 21:17:49.77:OI4kkOqn0 (2/17)
彼方「しずくちゃん目を覚まして~! 永遠にすやぴなんて彼方ちゃん嫌だよ~!」ユサユサ
栞子「歩夢さん、歩夢さん……! 目を覚ましてください……! お願いです……!」ユサユサ
璃奈「愛さん起きて……! お願い……! 璃奈ちゃんボード『おっきろー』!」ゴンッ、ゴンッ
果林「璃奈ちゃん、とりあえずボードの角で殴るのはやめましょ? 愛が本当に死んじゃうわ」
ランジュ「皆落ち着きましょ? こういう時は救急車を呼ぶのよ、えーと……ば、番号は110だったわね!」
かすみ「ランジュ先輩落ち着いてください! 救急車の番号は、えっと、確か、ほら、999です! かけますよ!」
ミア「君らが落ち着けよ。あ、ボクは携帯電話のバッテリー切れてるな……せつ菜、代わりに呼んでくれるかい」
せつ菜「きゅううううううううううきゅううううううううううしゃあああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」
ミア「誰がそんな原始的な呼び方しろっつったよ」
侑「取り合えず私が呼んだよ!」
3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/05/29(月) 21:22:03.80:OI4kkOqn0 (3/17)
ピーポーパーポーピーポーパーポー
侑「運ばれていったね……」
せつ菜「一応、かすみさんと栞子さん、それと果林さんが一緒に乗っていったので大丈夫だとは思いますが……」
ランジュ「アタシたちは、どうしてこうなったかを究明しないといけないわね」
彼方「そうだね~……彼方ちゃん、すやぴしてる場合じゃないぜ……」
璃奈「……さっき触ったり揉んだり殴ったりした時、愛さんの体に異常があったわけじゃなかった。
そう考えると、外傷によるものじゃなくて、体の中からの変化だと思う」
侑「あれ、ただ闇雲に殴ってたわけじゃなかったんだ……」
エマ「……」
ミア「エマ、随分とだんまりじゃないか」
ランジュ「エマも調子が悪いのかしら? それともお腹が空いたの? なら、ランジュのお手製料理で元気出させてあげるわ!」
エマ「大丈夫だよ。お腹は減ってないよ……ただ、三人が心配で……」
せつ菜「……気持ちはわかります、エマさん。ただ、心配しているだけでは前へは進めません。心配しながらでも、あの三人が何故倒れてしまったのかを判明させましょう! それが、きっとあの三人のためにもなります!」
エマ「そうだよね……うん! ちゃんと原因を解き明かそう!」
4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/05/29(月) 21:26:13.00:OI4kkOqn0 (4/17)
璃奈「まず、わかってるのは三人とも外傷はなくて、何らかのショックとかが原因が濃厚なこと」
せつ菜「ショック……息をしなくなるほどのショックとなりますと、よほどのことですよね」
ミア「息をしなくなるほどのショックか……家族の訃報でも入ったのか?」
彼方「皆家族仲は悪くないし、確かに悲しいことだけど……息をしなくなるほど、かなぁ……? それも、三人揃って?」
侑「彼方さんは一番そうなりそうだけど……」
彼方「やだなぁ、侑ちゃん。いくら彼方ちゃんでも、遥ちゃんの訃報が入ったとしたら精々夢だと思って飛び降りと首吊りを試すくらいで、気絶なんかしないよぉ」
ミア「もっとヤバいだろ……」
エマ「話が脱線しちゃってるよぉ」
5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/05/29(月) 21:27:51.06:OI4kkOqn0 (5/17)
ランジュ「ん~。なら、大好きな子に『大っ嫌い』って言われちゃったりしたのかしラ? アタシ、栞子に『大っ嫌い』って言われたら、倒れちゃう自信あるわ」
侑「大好きな子?」
せつ菜「なるほど、歩夢さんには侑さん、愛さんには璃奈さん、しずくさんにはかすみさんがいますね」
璃奈「でも私、愛さんにそんなこと言ってない……そもそも、来た時にはあぁだった」
侑「私もだよ! 私も歩夢に大嫌いなんて言わないよ!」
彼方「三人同じ理由ってなると、探すのが難しいね~……」
6:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/05/29(月) 21:30:11.03:OI4kkOqn0 (6/17)
せつ菜「何か、三人に共通点でもあれば見つかるかもしれませんね……ほら、ミステリーものの小説とかでも、被害者に共通点があったりするじゃないですか! もしも事件性があるのなら、何かあるかもしれません!」
エマ「共通点……虹ヶ咲の生徒?」
侑「それは、この学校にいる人たち皆に当てはまっちゃうね……私たちにも」
璃奈「女の子……」
ミア「もっと範囲が広がってないかい、璃奈」
ランジュ「んー、人間!」
彼方「地球上の皆に当てはまっちゃうぜ~……」
せつ菜「スクールアイドル……しか浮かびませんね」
璃奈「範囲は絞れるけど、スクールアイドルであることが理由になる、息をしなくなるほどのショックなんてあるのかな……」
7:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/05/29(月) 21:34:15.15:OI4kkOqn0 (7/17)
方「璃奈ちゃんの言うことが正しければ、体の中からおかしくなったのは間違いないよね~……もしそうなら、内臓とかにも関係があるのかな~?」
せつ菜「内臓……? 胃腸とかですか?」
ランジュ「話は変わるけれど、三人が倒れる前に部室にいた人っているのかしら」
せつ菜「あの三人を除いて全員でお喋りしながら来て、先頭にいた私が第一発見者でしたが……特に何もなかったと思います」
璃奈「でも、何をしてたのかはわかる」スッ
侑「テーブルの上?」
彼方「食べかけのケーキ、ショートケーキみたいだねぇ~。いちごがないから寂しく感じるなぁ」
ミア「……まさか、毒でも盛られたって言うのか!?」
璃奈「ありえない……毒なら、痙攣したり、泡を吹いたりするはず……だと思う」
ランジュ「あまりにも不味かったのかしら?」
せつ菜「美味しそうですし、不味かったり、食中毒だったとしても流石に息が止まるとは思えませんが……」
侑「そうだね。二人がそれを自然と証明してくれてるよ」
せつ菜・ランジュ「???」