1 湛然 ★ :2025/05/02(金) 19:51:53.17 ID:wNRtqhAg9
「声優嫌い」で有名な宮﨑駿が選んだ菅田将暉、あいみょん…『君たちはどう生きるか』の「声」が気になるワケ
5/2(金) 11:17 プレジデントオンライン(※抜粋)
https://news.yahoo.co.jp/articles/d94d0ea5e809b86c24ff75e6009422c4ae6debce 5月2日の「金曜ロードショー」(日本テレビ系)で『君たちはどう生きるか』が初放送される。エンタメに詳しいライターの村瀬まりもさんは「声のキャストに菅田将暉、あいみょんらが起用されたのは、宮﨑監督が徹底的にプロの声優を避けたからではないか」という――。
■「声優嫌い」で有名な宮﨑監督は、上手さよりリアル感を求める
オーディションを行う場合、鈴木プロデューサーらがある程度、候補者を絞り、実際にキャラクターのセリフを読んでもらって録音。それを「声と名前以外の情報は一切知らされない」状態で、宮﨑監督がジャッジする。
ガイドブックでポストプロダクション担当の古城環がこう明かしている。
「宮﨑さんは普段日常的に映画やテレビをほぼ観られていないので、役者さんの名前を挙げるだけではダメなんですよね。基本的に主要な役はオーディションをして、本編のセリフを読んでいただいてそれを聞いてもらわないと判断できない」
「(オーディションでは)その人が一番無理のない声域で、どういうお芝居ができるかを出してもらう感じ」
「(眞人役について)宮﨑さんはアンニュイな感じも含めて思春期そのものをほしがっていました」
宮﨑駿監督はかねて「声優嫌い」としても知られている。漫画原作のテレビアニメなどで活躍し人気声優ランキングに入るような人はあまり使いたがらない。
『ジブリの教科書3 となりのトトロ』ではこう語り、一部で物議を醸した。
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映画は実際時間のないところで作りますから、声優さんの器用さに頼ってるんです。でもやっぱり、どっかで欲求不満になるときがある。存在感のなさみたいなところにね。特に女の子の声なんかみんな、「わたし、かわいいでしょ」みたいな声を出すでしょ。あれがたまらんのですよ。なんとかしたいといつも思っている。
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■『トトロ』の糸井重里、『風立ちぬ』の庵野秀明という素人起用
かつてはそうではなかった。40年前、『ルパン三世 カリオストロの城』『風の谷のナウシカ』でヒロインを演じたのは、島本須美だった(『となりのトトロ』『もののけ姫』にも出演)。島本は「アンパンマン」シリーズの“しょくぱんまん”としても知られている。
『天空の城ラピュタ』で主人公パズーを演じた田中真弓は、ご存じ、『ONE PIECE』のルフィだし、『ドラゴンボール』のクリリンでもある。『魔女の宅急便』のキキ役、高山みなみも、映画版ではジブリと興行成績トップを競う「名探偵コナン」シリーズのコナン役で有名だ。
しかし、1988年公開の『となりのトトロ』から、幼い姉妹の父親役がコピーライターの糸井重里になるなど、素人起用が始まる。引退作と銘打たれた『風立ちぬ』(2013年)で主人公を演じたのは、かつて宮﨑監督の下でも仕事をした庵野秀明(『シンゴジラ』『新世紀エヴァンゲリオン』などの監督)だった。
■『風立ちぬ』は内輪ノリの決定で批判も浴びた
同作では、主人公である堀越二郎役の選考が難航していた。零戦を作った天才的な航空設計技師を誰が演じるのか。宮﨑監督いわく「声優じゃなくて、役者にやってもらったけれど、嫌になっちゃって」。オーディションを受けた俳優たちが「相手(宮﨑監督)の心をおもんばかってばかりいて、(作品や役柄を)分かっているふりをして、感じが出ている僕という(自己満足をしている様子)」に辟易としていたらしい(ドキュメンタリー映画『夢と狂気の王国』より)。
そこで鈴木プロデューサーが思い当たったのが、堀越二郎と同じく天才肌の庵野監督だった。宮﨑監督は、断りきれずに引き受けた庵野監督に対して「うまくやろうとしなくていい。いい声だからでなく、存在感で選んだのだからそれを出さなくてはならない」とアドバイスした。
しかし、結果的にこの起用は、観客から「演技が下手すぎて作品に入り込めない」という批判も浴びてしまった。ジブリの内輪ノリが裏目に出たとも言える。