【ウマ娘怪文書】「予約してたマチカネタンホイザです!隣の方はトレ氏です!」隣のタンホイザが元気よく答えるのを聞いて、一瞬耳を疑う。今なんて言った?トレシ……?
1: 1/5 2025/03/11(火)23:46:52
「予約してたマチカネタンホイザです!」
「はい、えっと……アフタヌーンティーを2名様でご予約ですね。失礼ですがお隣の方は……」
「トレ氏です!」
隣のタンホイザが元気よく答えるのを聞いて、一瞬耳を疑う。
今なんて言った? トレシ……?
「ではカップル割適応されますね。お席ご案内します」
「はい!」
店員もノーリアクションなのでなんとなく口を挟めず、もやもやしたまま店内へ入っていく。
席に着いて店員が去った後、俺は思い切ってタンホイザに聞いてみることにした。
2: 2/5 2025/03/11(火)23:47:25
「……タンホイザ、ちょっと聞いて良い?」
「なんですか? 何でも聞いてくださいな♪」
「さっきの……トレ氏?って何?」
「あ、そのことですか。……えっと、私達って付き合ってますよね?」
「まあ……そうだね」
「でもトレーナーと担当でもありますよね?」
「うん」
「だから、トレーナーと彼氏を合体させて、トレ氏です!」
「……うん? なんで?」
理解が追い付かず、思わず聞き返した。タンホイザはきょとんとした顔で小首をかしげる。
3: 3/5 2025/03/11(火)23:48:07
「……あれ? もしかしてカレーナーの方がお好みでした?」
「いや、それはなんか嫌だけど……」
「じゃあやっぱりトレ氏ですよ!」
「そうじゃなくて! なんで合体させるんだ?」
「だってトレーナーって呼んでたら、カップル割のために協力してもらってるのかな……?って思われるかもしれないですよ?」
「それは……確かに……?」
「……それにちょっと憧れてたんですよー、個性的なトレーナーの呼び方! トレっちーとか、トレぴーとか!」
そっちが本命の理由だな、と確信する。相変わらず個性探しに余念がないようだ。
それは構わないが、妙な呼び方をされるのは正直ちょっと嫌なので抵抗を試みる。
4: 4/5 2025/03/11(火)23:49:00
「……店員にそう思われたくないなら、単にトレーナーって呼ばなければ良いんじゃないか? 新しい呼び方を作らなくても……」
「え、良いんですか? 名前で呼んでも」
そう言うとタンホイザは少し身を乗り出し、顔を近づけて俺の名前を呼んだ。……突然のことに、不覚にも顔が熱くなる。
タンホイザは口元を両手で隠し、愉快そうにくすくすと笑った。
「……ほらほら照れちゃうくせに〜! トレ氏かわいいー!」
「ちょっ、ちょっと待って! なんで下の名前にちゃん付けなんだよ! 普通苗字で呼ばないか……!?」
「そりゃ彼女ですから。トレ氏もおマチちゃんって呼んでくれて良いんですよ?」
「くっ……! ……わかった、トレ氏で良いよ……」
「んふふ!」
5: 5/5 2025/03/11(火)23:49:40
どうやら完全に向こうが上手のようだ。情けない限りだが、嬉しそうに笑うタンホイザを見ていると、まあ良いかという気持ちになってくる。
……実際些末な問題だ。彼女にとって俺がトレーナーでも、彼氏でも、トレ氏でも、もっと他の何かになっても。
俺にとって彼女はずっと、マチカネタンホイザなのだから。
「……でも、そうだな。おマチって呼ぶのはちょっとやってみたいかも」
「む! おマチは準備万端ですぞー、どうぞどうぞ!」
「じゃあ……おマチ!」
「はいっ! なんですか?」
「いや、呼んでみただけだけど」
「!」
おマチはハッとした顔をして、それから少し恥ずかしそうに笑った。
「……なんかこれ、ありがちなやり取りですね♪」
「……確かに、ありがちだ」
6: 名無しさん(仮) 2025/03/11(火)23:51:46 0
かわいい
7: 名無しさん(仮) 2025/03/11(火)23:53:11 0
イチャイチャしやがって