【4/5】人生ド底辺だし、とやりたい放題だったクズの俺が父親になった話。喧嘩ばかりの嫁にイラついて家に帰らず女の家で過ごしてた俺に息子が通う保育園から連絡がきたのが始まりで…
573: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 02:07:05.57 ID:ktYFwS2/O
ハルにとっても俺にとっても、
このバスのおもちゃは一つの思い出で、何より大切な宝物なんだ。
それを俺は簡単に買えばいいだなんて。。。
ハルの気持ちを踏みにじったのかもしれない。
言葉にならない気持ちが込み上げ、ただ胸が苦しくなった。
574: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 02:08:30.14 ID:ktYFwS2/O
それからすぐ、サリナから会いたいと言われファミレスで会うことになった。
俺自信もサリナに会って話したいと思ってた。
ハルにとって何が大切かを考えた。
俺とサリナ、両方がそばにいることがいいに決まってる。
「もう一度やり直そう」
今すぐじゃなくても。
少しずつでいいんだ。三人で暮らそう。
そうサリナに言おうと決めていた。
578: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 02:42:46.36 ID:ktYFwS2/O
俺「ハルは?」
サリナ「今日はママに預けてる。
学校にはちゃんと連絡してあるから。」
俺「ごめんな。
色々迷惑かけて。
ハルはどうしてる?」
サリナ「元気にしてる。
俺君の話ししたら拗ねるの。
でも本当は会いたいんだと思うよ。」
俺「そっか。」
ぎこちない会話。
言わなきゃ駄目だ。
ちゃんと言わなきゃ。
579: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 02:45:49.69 ID:ktYFwS2/O
俺「あのさ…
ちょっと話しが…」
サリナ「あのね…
相談があるの。
あっ?」
サリナの表情を伺う。
喜べる相談ではないのは明らかだ。
俺「サリナからどうぞ」
580: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 02:47:14.83 ID:ktYFwS2/O
サリナ「うん…
わたしね。
結婚しようかと思うの…」
俺「こ、この、この間の車の彼?」
馬鹿。
動揺する俺。
サリナ「うん…そう。
この間プロポーズされたの…」
俺「……」
そりゃ彼氏がいたんだ。俺が期待する展開になるわけがない。
582: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 02:48:15.10 ID:ktYFwS2/O
サリナ「俺君?」
心配そうに俺を見た。
俺「あっ、あっそーだよなw
彼氏とはうまくいってるんだw
良かったw本当w
サリナがいい人って言ってんだし、間違いないよwうんw」
馬鹿みたいに明るくして祝福までしてる俺。
情けない。。。
サリナ「ありがとうw」
ニッコリ笑顔で答えるサリナ。
本当に嬉しそうだ。
583: クズ ◆ZST.gXlq96 2014/08/24(日) 02:49:18.36 ID:ktYFwS2/O
サリナ「俺君の話しって?」
とてもじゃないが言い出せる状況じゃない。
もう一度やり直したいなんて。
今さらだよ。
本当今さら。
俺「いや。
俺は…
あっ、ハルのおもちゃ治したんだよw
これハイ。」
紙袋からハルのバスのおもちゃを出した。
ボロボロだけど、なんとか動くくらいは修復できた。
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