【学マス】篠澤広「負けたら退学?」 (46)(完)
1:Dの人:2025/03/18(火) 21:33:15.45:p5ftvJd7o (1/46)
千奈「レッスン疲れましたわ……」
広「ふふ……もう動けない」
佑芽「ええ~! まだレッスン始まったばかりだよっ!?」
千奈「自慢じゃありませんけれど、わたくし実はストレッチの段階でヘトヘトでしたわ!」
広「……ストレッチの途中で倒れてごめんね」
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2:Dの人:2025/03/18(火) 21:33:47.47:p5ftvJd7o (2/46)
佑芽「もォ~~! 2人とももうすぐ中間試験なんだよ~? そんなんで大丈夫かなぁ」
広「分らない……中間試験に落ちてしまったら、私は今度こそプロデューサーに見限られてしまうかも知れない」
佑芽「だったらもっと頑張ろうよ~!」
広「無理……きっと明日は筋肉痛で動けない……」
千奈「ストレッチだけですのに!?」
千奈「と言いつつわたくしもきっと明日までヘトヘトですわ」
佑芽「あ! だったらあたしが疲れが取れるマッサージをしてあげるねっ!」
千奈「ひぃ!? あ、あの地獄のようなマッサージを!?」
3:Dの人:2025/03/18(火) 21:34:17.56:p5ftvJd7o (3/46)
佑芽「酷いな~。 お姉ちゃんのマッサージよりちょっぴり痛いだけなのにぃ」
千奈「絶対にちょっぴりじゃありませんでしたわ!」
広「よろしく、佑芽」
千奈「だからどうしていつも篠澤さんは快く受けられますの!?」
広「佑芽はマッサージの天才……、痛くて疲れも取れて……私にとって一石二鳥のマッサージ」
佑芽「褒められてるのかなぁ?」
千奈「おそらく褒めていらっしゃいますわ……」
──
4:Dの人:2025/03/18(火) 21:34:54.68:p5ftvJd7o (4/46)
──
P「またストレッチで倒れたそうですね?」
広「うん、あのストレッチは私には過酷すぎる」
P「中間試験も近いのに、未だにレッスンまで辿り着けないなんて……はぁ……」
広「見限る?」
P「いいえ」
広「そう……」
P「とにかく篠澤さんには中間試験を乗り切ってもらうために、審査員にアピールする方法だけでも頭に叩き込んでもらいます」
広「アピールする方法を覚えたら、試験は上手くいく?」
P「……わかりません。篠澤さんの場合、知識に問題はありませんがそれを実践する体力がありません」
広「うん」
P「ですので、試験では後半まで可能な限り体力を温存し、後半で一気にアピールをしましょう。これで普通にやるよりも強く印象に残る事ができるはずです」
広「わかった。前半は何をしてたら良い?」
P「アイドルとしての意識の基本を考えたり、辛いレッスンのあふれるような思い出に浸ったり、手持ち無沙汰ならえいえいおーだったり、基本的に何をしてても構いません」
広「棒立ちは?」
P「受かる気あります?」
広「ふふ……怒られた」
P「……とにかく、篠澤さんは体力があまりに無さすぎるので、前半から動いて審査員にアピールするのは得策ではありません。後半に全てをかけるつもりでいきましょう」
広「わかった。だけど、プロデューサーは1つ大事なことを忘れている」
P「?」
広「私は間違いなく試験会場に立っているだけで体力を消耗してしまう。温存しても後半に畳み掛けるだけの体力が残っているかは疑問」
P「………………棒立ちをレッスンメニューに入れるようトレーナーに伝えておきます」
広「……レッスンまで辿り着けるかな?」
P「…………はぁ……」
広「最高、好き」
──
5:Dの人:2025/03/18(火) 21:35:37.06:p5ftvJd7o (5/46)
──
トレーナー「篠澤、お前は今日立ってろ。ストレッチもしなくていい」
佑芽「えええええええええっ!?」
千奈「篠澤さん、ついにトレーナーさんから見限られてしまいましたの!?」
広「……千奈、残念ながらそれは違う。おそらく私のプロデューサーの指示だと思う」
トレーナー「分かってるじゃないか。篠澤のプロデューサーから、とにかく立てるようにしてくれとの事だ」
佑芽「片足立ちは出来るようになったんだよね?」
広「うん。でもプロデューサーからの試練は、中間試験の後半まで温存できる体力を身に付けること」
千奈「今は温存できませんの?」
広「今の私は中間試験の前半を棒立ちで過ごしたとしても、後半でアピールする体力は残っていない可能性が高い」
佑芽「中間試験を棒立ちで受けるの!?」
広「違う……そうならない為の特別レッスン」
千奈「な、なるほどですわ……?」
トレーナー「これをレッスンと呼んでいいのか甚だ疑問なんだが……まぁそういう事だ」
広「そういうワケだから、千奈と佑芽は私に構わずいつも通りのレッスンを続けて欲しい……。私はこの過酷な特別レッスンに全身全霊をかけようと思う」
佑芽「立ってるだけなんだよね?」
千奈「篠澤さんにとっては過酷なんですわ……」
広「生きてるだけで辛い」
──
6:Dの人:2025/03/18(火) 21:36:15.38:p5ftvJd7o (6/46)
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佑芽「つかれたあああああっ」
千奈「わたくしもヘトヘトですわ……」
広「倒れなかった」
佑芽「ああっ! ホントだ! 広ちゃんが倒れてないっ!!」
千奈「し、篠澤さんが成長していますわ……!」
広「……成長、してる?」
千奈「成長に決まっていますわ!」
佑芽「そうだよ広ちゃんっ! 広ちゃんも千奈ちゃんもあたしも! みんな成長してるよっ!」
千奈「そうですわ! わたくしたち歩みは遅くとも成長していますわ!」
広「そうなんだ……。私も、ダメダメなアイドルじゃなくなる?」
千奈「もちろんですわ! きっと中間試験だって上手くいきますわ!」
佑芽「3人一緒に合格できたら良いね~」
広「試験の合格者はグループごとに3人ずつ……私と佑芽達は別のグループ……、だから、同じグループで試験を受けるよりは現実的」
千奈「そうですわ! 我々3人、それぞれ頑張って共に合格を目指すのですわ!」
佑芽「うおおおおおおっ!! 頑張るぞおおーっ!!」
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7:Dの人:2025/03/18(火) 21:36:41.98:p5ftvJd7o (7/46)
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中間試験当日
千奈「ダメでしたわーーっ!!」
佑芽「うわあああん! またお姉ちゃんに負けたーー!」
千奈「残るは篠澤さんのグループだけですわ……。篠澤さん! 我々の分まで頑張ってくださいませ!」
佑芽「頑張れ広ちゃん!」
広「うん……頑張る、ね」
──