バイト先の弁当屋が夜逃げしてびっくり。夫婦ですごい優しい笑顔を浮かべる人だったのに
81: 名無しさん@おーぷん 20/02/29(土)01:52:08 ID:arc
20年前の会話をこんなに正確に覚えてるもんなのか?
82: 名無しさん@おーぷん 20/02/29(土)01:52:46 ID:dnv
>>81
もっと話していると思うし、だいたいな感じにはなっている
83: 名無しさん@おーぷん 20/02/29(土)01:56:34 ID:dnv
その後、渋いオッサンから「何があったか知っとけ」と
説明をされた
簡単に言うと「踏み倒した」ということだった
俗に言う「夜逃げ」とも教えられた
渋いオッサンとこないだのガラの悪いアンチャンは
取り立て屋だと話された
弁当屋のオジサンとオバサンには、
息子さんや娘さんが居るらしく孫も居る
なので、こんな寂れた弁当屋のバイトに立候補するような奴は
そういう血縁者なんじゃないかと思ったそうだ
怖いことも言われた。
「もしも血縁者でなくても知り合いだったら、
色々詰めて話することもあったが
・・・・・・ただのバイトじゃなぁww」
84: 名無しさん@おーぷん 20/02/29(土)02:03:02 ID:dnv
車の中で待っていると、別の車が乱暴に駐車場に入ってきた
助席からガラの悪いアンチャンが降りてきた
この時はピシッとスーツ姿で金髪のリーマンって感じだったけど
アンチャンがコッチにやってくると
渋いオッサンは笑い気味に「こいつ、無関係だ」と言ってくれた
ガラの悪いアンチャンの方も「みたいだな」と大きく溜息ついてた
渋いオッサンと対象的にアンチャンの方は明らかに苛立ってた
アンチャン
「お前の家に行ってきたけど、あげて貰えなかったぞ?」
「つか、ギャーギャーうるせーな、お前の母ちゃん」
「でも、なんでお前此処に居るの?今日どこで何していたんだ?」
俺は朝早くに出勤したが店が開いてなく
そのままサボることにして友人の家に行ったことにした。
たしかAと話して決めていた内容だったと思う
別にアンチャンの方は疑う様子はなかった。
アンチャン
「一応さ、店の中確認しなきゃだから案内してもらっていい?」
俺「俺・・・・居なきゃ駄目ですか」
アンチャン「居たほうが都合がいいだけ。あと金庫とかこの店ないの?」
俺「金庫というか、コインケースがあったと思います」
アンチャン「じゃあ、案内して」
アンチャン「なー、裏の窓が開いていたよな?」
別のヤクザみたいな人に聞く
別の人「開いてましたよー」
アンチャン「そこから入って、裏口開けてきて」
85: 名無しさん@おーぷん 20/02/29(土)02:08:51 ID:dnv
そのまま裏の窓から入って、裏口を開けた。
開けると、俺を押し退かしながらアンチャンたちが
ぞろぞろ入ってった
渋いオッサンの方が「あーあ」と言っていて
アンチャンの方が「さっきと変わりない?」と
別の人に聞いていた
別の人が先に裏の窓から入っていたんだと思う
俺はコインケースがある場所に言って、
「ここで計算をしてお釣りとかを―」と説明
一切残ってないことにアンチャンが切れて壁蹴飛ばし
その後、渋いオッサンたちが
黙々と冷凍庫や冷蔵庫の方を漁っていた。
俺は反射的にそれを見ていたんだと思う
もしかしたら顔になにか出ていたかも知れない
新品の冷蔵庫からもも肉の箱を取り出したときとか
目で追ってしまった
アンチャン「なあ、あれなに?」
後ろから「絶対に逃さない!」という形で肩組んできた
突然過ぎてメッチャ変な声出た
それに気がついて渋いオッサンの方がコッチを見た
最初こそ「いじめるなよw」とか言っていたけど
なぜか急に手に持っていたもも肉をテーブルの上に置いて
黙って俺の方を見はじめた
86: 名無しさん@おーぷん 20/02/29(土)02:12:25 ID:dnv
アンチャンの「あれなに?」は
明らかに新品の冷蔵庫ともも肉を指していた
渋いオッサンもその答えを待っている感じだった
俺の開口一番は早口だった
「びっくりした、あーびっくりした・・・・
急に肩を触らないでくださいよ・・・・
あ、あれですか、あれってなんですか?」
アンチャン「いや、あれ。あーれっ」
指先が渋いオッサンのいる冷蔵庫ともも肉に向けられる
俺は、なんて言い訳しようかとパニックになっていた
正直バレたと思って吐き気すらした
胃とお腹がとにかく痛くなった
生きている心地なんか微塵もしなかった
でも、あまり時間を伸ばしておくこともできない
喋らないは答えになるとか、どこかで聞いたことがあった
その末に、必死に必死に考えて出た言葉が
俺「と、とりむね肉・・・です・・・・」
だった。
87: 名無しさん@おーぷん 20/02/29(土)02:16:56 ID:dnv
アンチャンが露骨に「プッ」と顔を逸したの覚えている
アンチャンは「それでよく弁当屋してたなww」と笑っていた
渋いオッサンが「これはももだ馬鹿野郎w」と笑ってた
アンチャン「でもさ、なんでジーッて見てたんだよ」
一瞬笑いが起こったからか緊張がほぐれていた俺は
Aの言葉を思い出してこう言った。
俺「給料・・・・今日給料日だったんです・・・・」
俺「給料日前に新品の冷蔵庫買うぐらいなら・・・・
くれたら良かったのに・・・・」
そしたらもう、アンチャンが膝を曲げるようにしゃがみこんで
顔を手で隠しながら「はー」と息を吐いた。肩がすげー震えてた
渋いオッサン「なんだ、お前、給料貰ってねーのか?www」
何故か釣られた他の店の中に入ってきていた人達も笑う
俺「給料ほしかったな・・・ほしかった・・・・」
俺「給料もらいたかった・・・・」
俺「まかないしか、もらってないですよ・・・・」
皆顔を逸して笑ってた。
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