オカルト、怖い話を語れ『畑を耕したら尋常じゃない程の骨←翌日消える』
202: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2016/06/16(木) 18:11:10.39 ID:d9p+g/Hi0
「あの、2階で起きたこと、起きてること、お二人が困ってることを具体的に
お聞きしたいんですが・・・」
Tさん
「はい・・・すいません・・・始まりはお話した庭のバーベキューのあと位からです。
最初は、今はあの廊下のところの部屋で寝てるんですが、前は2階の海が見える
部屋で寝ていたんです。すごく見晴らしも良くて・・・それがあの後から突然、
人の気配とかじゃなくて、あのお墓みたいなものが部屋に出てきたんです。
2階の寝てた部屋に突然浮かんでたんです」
「浮かんでた?」
Tさん
「はい・・・やはり見て頂くのが一番良いと思うんですが、上手く言えないんですが、
SF映画みたいにCGですかね、あんな感じで部屋にぼんやりお墓みたいなものが
浮かんでいたんです、もう驚くしかなかったし、そこから音とか声みたいなものが
聞こえてくるんです」
奥様
「音とか声とかじゃないんです、主人の言ってるモノから、人みたいなモノも出て
来るんです、出てくるというか、こんな感じで(両手を突き出して)ぼやーっと
出て浮かんで、たまに下に下りて来たりもするんです」
Tさん
「嘘じゃないんです」
「ええ、ここまで来れば勿論少しも疑ったりしてませんから安心してください、
で、どれくらいの大きさで、どんな形なんでしょうか?」
203: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2016/06/16(木) 18:30:16.33 ID:d9p+g/Hi0
「出来たら紙か何かにかいていただけますか?」
奥様が紙とペンを持ってきて下さり、Tさんが描いてくださいました。
Tさん
「こんな感じです、だよなぁ」
奥様
「はい、こんな感じで大きさは、どうでしょう・・・これくらい(両手で四角をつくりながら)です」
紙には長方形と正方形が組み合わさった確かに墓石に見えるモノが描かれていました。
大きさはだいたい30~40cm四方くらいな感じでしょうか・・・
「あと、これがあって起こる嫌な目というか、そういうのは・・・」
Tさん
「もう存在そのものです、そんなモノが四六時中部屋にあって、いや浮かんでて、
そこから音とか声とか、人みたいのも出てくる、そういうの、とんでもなく嫌ですよ」
「物理的にというか、体に感じる痛みとか苦しみとか、そういうのはないんですか?」
Tさん
「そう言われたら、そういうのは無いですが、ストレスが酷いです、精神的に苦しめられてますし」
奥様
「だから、もう半年近く2階には上がってないんです何しろ怖いんです」
「わかりました、というか分かってないんですけど、2階に行ってみましょう、
ただ、私に解決出来るかどうか、本当にわかりませんから、そこはご了承下さい
それと、私以外に誰かにこの話しましたか?」
Tさん
「いえ、骨までは知ってる人はいますが、ここまで話したのはお坊さんがはじめてです」
三人で2階に上がる階段へと向かいました。
204: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2016/06/16(木) 18:35:53.60 ID:d9p+g/Hi0
こんな時だからでしょうか、何度も書きますが基本的にビビリなので
嫌な事を思い出してしまいます。その階段の下についた途端、
昔「ほんとうにあった」で観た階段の上からぼんやりとした白い洋服の女性が
下りてくるが、いつまでたっても胸以上の部分が見えない、でも確実に下りて
くる(胴体が異常に長い女)という映像を思い出しました。
やっぱビビってんなー、自分で何かおかしくなってしまいました。
「ではあがりますよ」Tさんが先頭に階段を登りはじめました。
とにかく何かあれば庭でやった事を速攻でやろう、それだけは決めていました。
205: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2016/06/16(木) 18:45:00.09 ID:d9p+g/Hi0
階段を登りつめるとTさんが
「あ、かわっとる!」とおっしゃいました。
「え?何がかわったんですか?」
Tさん
「前よりもハッキリみえるようになってます、おい」
と奥様を呼ばれました。奥様も
「ほんとうに、前はこんなにハッキリみえてなかったと思います。
もっとぼやっとした感じだったのに・・・」
私も二人の後からその部屋に入りました。
すると、そこには先程描いて頂いた様な墓石の様な物体はなく
蝶や蛾のサナギみたいな物体が、本当に浮かんでいました。
「さっき描いて頂いた形と随分変化してますよね・・・」
Tさんと奥様ほぼ同時に「え?」
「え?」
Tさん
「いや、一緒でしょ?お坊さんお墓みたいなのに見えないですか?」
「え?」
何でこうなるの?
「あの、私には蝶か蛾のサナギみたいなものに模様が入ってるモノにみえます」
Tさん、奥さん
「え?」
庭の作業服の時と同じ現象でした。
206: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2016/06/16(木) 18:55:35.37 ID:d9p+g/Hi0
多分、理由など考えても現状意味がないと思ったので、
「ちょっと写真撮ってみますね」と言って携帯で撮影に挑みました。
(書き忘れてましたが私はまだガラケー使ってます2014年製のモノです)
これは流石に写らないかも、と思いましたが素直に、カシャっと撮影音がしました。
その瞬間、サナギがブルブルと震えるような動作を始めました。
Tさん
「うわ」
奥様
「ぎゃっ」
お二人にも先程とは違った状態になったのは見えていた様でした。
早々に携帯をしまい、庭と同じ様に、念珠をもって合掌し両方の親指で
独鈷杵を押さえながら名号を唱え、梵字の音読みを口にしました。
すると、最初にこの家で体験した様な「バンッ」という大きな音と振動がして、
それから急に物凄く臭い臭いが漂いはじめました。
「臭い・・・」と思いながら唱えを続けているとTさんが
「お坊さん、何かすごく臭い、物凄い嫌な臭いがしてきました」と仰いました。
何か今私がやってることに、正しいか誤りか分からないけど反応はしてると
確信しました。
207: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2016/06/16(木) 19:19:14.40 ID:d9p+g/Hi0
「臭い」
「くさい」
Tさんも奥様もそう何度も口々に言いましたが、そこから逃げ出すようなことはしませんでした。
その間も「バンッ」という大きな音と振動は続いています。
私も何が正解か分からないので唱えを続けました。
体感では5分位でしたが、実際はもっと短かったんでしょうが、矢張りその間長く感じました。
そして夢中になって繰り返していくうちに庭と同じく、目を閉じてご本尊を強くイメージして
嫌なモノを祓うということでなく、成仏して頂くという気持ちを強くしました。
見えてない閉じた目の中で、なんか空間が「グニャっ」いう感じで曲がった気がしました。
「あ!消えた!お坊さん、消えましたよ!」Tさんが大きな声で仰いました。
ほっとして目を開けると、Tさんと奥様が手を繋ぎながらピョンピョンと小さく跳ねていました。
奥様が
「あ、すごく良い匂いに変わってる・・・」
Tさん
「ほんとだ・・・すごい」
多分・・・ですが、庭で焚いた白檀の香りでした。
奥様が「いいかおり」と言いながらその部屋の窓を開け始めました。
「せっかくのいいかおりなのにすいません、半年近く締めたままなので」
「お坊さん、本当にありがとうございます、こんなに・・・すごいですね」
とTさんが握手を求めてきました。
「いや、本当にお話した通り、まぐれなんです、たまたま、なんです。
だから勘違いしないで下さい、私が何か特別な技とか能力を持っている訳ではないんです」
Tさん
「でも、あの庭も、この部屋も、全部終わらせてくれて、私たちを助けてくれたのは間違いないです」
「あの・・・多分、なんですが・・・「嫌なものを祓う」的なものは私たちの教義には基本無いんです、
だから、庭でも、ここでも、私は浄土に行って欲しいと願ったんです。
単純に、それが良かったのかもしれません・・・だからお二人も、一緒にそう願って頂けませんか?」
そう言ってまた庭と同じ様なお弔いを行いました。
208: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2016/06/16(木) 19:36:01.98 ID:d9p+g/Hi0
同門の大先輩の言葉に「怪は4種に体系化される、偽怪、誤怪、仮怪、と真怪である」
というものがありますが、私には今ここで経験したことがどれに当てはまるのか、
そんなことを考え始めてしまいました。どうせ説明がつかないんだから、とも思ったのですが、
何かスッキリもしない、小説やドラマ、映画などではないので、現実ってこういうものでしか
ないんだろうとも思いましたが、何かスッキリしない気持ちに納得が行きませんでした。
Tさんと奥様に散々お礼を言っていただき、良ければご馳走したいから泊まって行って欲しい
とまで言って頂きましたが、明日の予定もあり、丁重にお断りして今日中に帰りたい旨を伝えました。
随分と長い一日だったなぁ・・・というか本当にこれで終わったのかな?
色々と思うところもありましたので、お二人に、正直にその事も告げて、帰路につきました。
帰りもTさんご夫妻が送って下さったので、車中で色々話をしました。
Tさん宅から出る頃にはまだ陽が残っており、周辺を再度、行きとは違った見方で眺めていました。
暫くすると最初の人家、ある意味お隣さんのお宅が見えて来ました。
「あっ・・・」と私は声を出してしまいました。
「え?」Tさんが急ブレーキを踏み、車が停車しました。
Tさん
「お坊さん、どうされました?何かありましたか?」
「あのお宅の屋根、見て下さい」
奥様
「きゃー!」
その人家の屋根には物凄い数のカラスがとまって?溜まっていたのです。
本当に初めて見るくらいの物凄い数でした。
あまりの光景だったので携帯で撮影しましたが、窓ガラスをおろして撮影をしようとすると
何故か大半のカラスが飛び立って行きました。音を立てたわけでもないのに。
Tさん
「あれ、何か関係あるんですかね?」
「わかりません・・・でも飛んで行ったしTさんのお宅じゃないから大丈夫だと思いますよ」
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