遊び人(♀)「悟りの書…?」魔法使い(♀)「貴方には関係ないものですよ」 (31)(完)
15:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/08/11(日) 23:58:19.992:Oi9ds9OW0 (1/1)
そりゃ遊び人は悟りの書なくても賢者に転職できるからな
16:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/08/12(月) 00:00:08.389:iQyH1HBR0 (1/1)
見てるぞ
17:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/08/12(月) 00:00:42.000:Il1mrHTT0 (1/10)
その夜 酒場
冒険者D「僕と一緒に旅にでよう!大丈夫、かならず幸せにするからっ!国に戻ったら、僕の王妃になってくれ」
遊び人「え…けど、わたし…その。ただの遊び人で、さ、さすがに…わたし貴方とは釣り合わないし…」
冒険者D「そんなことないっ!こんなに頼んでもだめかっ!好きなんだ、君のことがっ」
遊び人「ええ…、け、けど…その、わたしは…その」
……
酒場の客A「あそこに座ってる冒険者、実はA国の王子なんだってよ。お忍びで旅をしてたとか」
酒場の客B「一緒に飲んでる遊び人、その王子様にこの酒場で毎晩口説かれて…、まんざらでもない感じだな」
酒場の客C「当然だろ。いい女とはいえ、遊び人なんてカタギじゃない職業ついてるやつが、王妃にジョブチェンジなんて普通じゃありえねーし、断る道理ねーだろ」
酒場の外
魔法使い「(別に…、心配して様子を見に来たわけではないですけど)」
魔法使い「(ただ、様子がおかしかったから、様子を見に来てみたら、……そういうことですか)」
魔法使い「(……)」
18:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/08/12(月) 00:00:59.108:Il1mrHTT0 (2/10)
次の日の朝 宿屋
魔法使い「よさそうな人じゃないですか。王妃様だなんて…、玉の輿、成功ですね」
遊び人「は、はあ!?ま、魔法使いちゃん、何言って…!え!?ひょ、ひょっとしてみ、みてたの?」
魔法使い「わたしはもう、次の町に行きますが。ここでお別れですね。それでは、お元気で」
遊び人「え、ちょ、ちょっと待ってよ!わたしも一緒に…」
魔法使い「何言ってるんですか。あなたはもう、旅の目的を果たしたんです。強欲なあなたでも王妃の地位なら不満はないでしょ?実際、昨日はデレデレして、まんざらでもない感じでしたし」
遊び人「違っ…、確かに、心揺らいだけど…、で、デレデレしてなんかっ!いや、あの…魔法使いちゃん、わたしは」
魔法使い「はあ、もういい加減にしてください」
遊び人「え?」
19:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/08/12(月) 00:01:45.353:Il1mrHTT0 (3/10)
魔法使い「あなたにはうんざりしてるんですよ、遊んでばっかで全然役に立たないし。そのくせ、お金使い込んで酒飲んでばっかりっ!わたしの勉強の邪魔ばっかりして!」
遊び人「ま、魔法使いちゃん…」
魔法使い「これ以上、わたしの旅の、勉強を邪魔しないでくださいっ!それじゃ、ごきげんよう」ばたんっ
……
次の町
魔法使い「……」
魔法使い「(これでいいんです。…あの人と私じゃ、旅の目的も、性格も、価値観も、考え方も…なにもかも違う。住む世界が違いますし。あの人は、ちゃんと旅の目的を達成した。それを邪魔してはいけない)」
魔法使い「(自由に生きるあの人に対し…、わたしは賢者になるため、悟りの書に人生を縛られた魔法使い…けど、これでいいのかな?)」
魔法使い「(目的を達成して…、賢者になれば、何か答えがみえてくるのかな…?)」
魔法使い「……それにしても」
魔法使い「一人旅って…、こんなにさびしいものだったっけ」
20:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/08/12(月) 00:02:07.440:Il1mrHTT0 (4/10)
数年後
とある神殿
神官「おめでとう。君たちは、この難関な賢者になるための試験をみごと合格した。今日から、胸をはって賢者を名乗り、活躍してくれたまえ」
神官「しかし、今年は豊作だな。試験は毎年行っているが、試験に合格するのは10年に1人いるかいないかだ。まさか同時に2人も賢者が誕生するなんて。君たちはまだ若いし、非常に優秀だ。今後の活躍を期待しているよ」
賢者A「はい」
賢者B「はい」
21:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/08/12(月) 00:02:26.385:Il1mrHTT0 (5/10)
神殿の外
賢者A「さてと…」
賢者B「あ、あのっ」
賢者A「え?」
賢者B「よ、よかったら。お食事でもどうです?一緒に試験に合格した者同士。なんというか、同期会ということで」
賢者A「ええ、いいですよ」
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