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遊び人(♀)「悟りの書…?」魔法使い(♀)「貴方には関係ないものですよ」 (31)(完)


8:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/08/11(日) 23:56:35.685:tg74bB/i0 (6/10)

魔法使い「傘だけ渡して帰るつもりだけど…こういった騒がしい場所に入ること自体、苦手で嫌だし…やっぱり帰ろうかな…」

魔法使い「あの人と私はべつに、仲間というわけでもないし…、私とは旅の目的も全然ちがうわけだし…そこまで気遣う必要は…」

………

酒場

冒険者A「なあ、遊び人ちゃん。俺たちのパーティにはいんねえか?」

冒険者B『ああ、かわいいし、おもしろいし。エッチだし。ついて来いよ」

冒険者C「俺たち実は、A級の冒険者なんだぜ?一緒についてきたら報酬もはずむぜ?」

遊び人「えー、気持ちはうれしーけど。けどわたし、戦闘じゃ何にも役に立たないし。好きなことして遊んでるだけだよ?」

冒険者A「いいんだよ、一緒にいてくれるだけで、なあっ!おれ、おまえのことっ…」

遊び人「えっ、ちょっ、や、やだっ…、抱き着かないでっ…、おさわりはNGだって言ったじゃん…、ちょ、誰か…」




9:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/08/11(日) 23:56:56.421:tg74bB/i0 (7/10)

魔法使い「…」ばんっ

遊び人「あれ魔法使いちゃん、どうして酒場に?あ、もしかして迎えにきてくれたの?」

魔法使い「え?あ、あの…、か、傘っ…、あ、雨降ってるから。そ、それだけで、わ、わたしはもう帰りますから」

冒険者A「なんだあ?お前は?暗くて地味な女だな。陰キャまるだしじゃねーか」

冒険者A「てか話の邪魔すんじゃねーよ、…ぷぺっ」

冒険者A「て、ってめ、だ、だれに酒をぶっかけて…!ごほっごほっ」

遊び人「あ、ごめーん。手がすべっちゃったー」

魔法使い「え、ちょっ…、」

冒険者A「て、てめえ、急になにしやがるんだっ!」




10:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/08/11(日) 23:57:04.944:HsWhdUiv0 (1/1)

え?このスレタイで勇者いないことある?





11:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/08/11(日) 23:57:07.743:tg74bB/i0 (8/10)

……

町の郊外

冒険者C「いたか!?」

冒険者A「いやいねえ、あのアマっ!せっかく冒険にさそってやったのにつけやがりやがって」

冒険者B「どこにげやがった、あのくそ遊び人っ!逃げ足だけは早い奴だっ!」

路地裏

魔法使い「はあ、はあ…。なにやってんですか、あなたは…ていうか、もめごとはやめてくださいよ」

遊び人「え、だって、わたしの仲間の悪口いうから」

魔法使い「べ、別にわたしとあなたは、仲間というわけじゃあ」

遊び人「ねえ、魔法使いちゃん。私の事助けてくれてありがとね」

魔法使い「べつに、たすけたわけじゃあ…、たまたまで」

遊び人「ねえ、そろそろ次の町いかない?この町だめだわ。いい男いないし、わたしこの町、飽きちゃったわ」

魔法使い「はあ、まったく…あなたという人は…」




12:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/08/11(日) 23:57:26.789:tg74bB/i0 (9/10)

魔法使いと遊び人の目的の違うよくわからない旅は、それからも続いた…

とある町A

遊び人「ただまー、ねえ、みてみて。酒屋で変な商人のジジイほめちぎってたら、変なペンダントもらったよ、ほらほら!高く売れるかなっ」

魔法使い「それ呪いのアイテムだから近づけないでください、ていうか勉強の邪魔です」

とある町B

酒場の亭主「高い酒一気飲みしたまま寝ちゃったみたいで…、もう閉店なんで。すみませんけど持って帰ってもらえます」

遊び人「すーすー」

魔法使い「はい…すいません。ほら、起きてください、帰りますよ」

酒場の亭主「あ、あのちょっと…帰る前に、お会計払ってください」

魔法使い「ええ…」

とある町C

遊び人「ちょ、ちょっと魔法使いちゃん!勉強してる場合じゃないよっ! むかつく冒険者にビンタしちゃって怒らせちゃったから、酒場から逃げてきたっ! 早くこの町からずらかろうっ!」

魔法使い「ああもう、なにやってんですか、あなたはっ!」




13:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/08/11(日) 23:57:34.008:hRekxTas0 (1/1)

>>10
一回クリアしたんだろう




14:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2024/08/11(日) 23:57:38.822:tg74bB/i0 (10/10)

とある町X

宿屋

遊び人「ほらほら、外見てよ。きれいな夕焼けだよ」

魔法使い「はあ、そうですね」

遊び人「んもう。ちゃんと見てよ。つまんない子ね。また、悟りの書でお勉強?飽きないね」

魔法使い「ええ。まだ、内容は半分も理解しきれてませんからね。神殿までの道のりはまだまだ先ですが、もっとよく勉強しないと。そういうあなたもゆく先々で毎晩飲み歩いて、よく飽きませんね。今夜も酒屋めぐりですか?」

遊び人「うん、まあ。…ええっとさあ、魔法使いちゃん。この町、あとどれくらい滞在する?」

魔法使い「さあ、決めてませんけど…、なんですか。もうこの町飽きちゃったんですか」

遊び人「ううん。その逆。もう少し、できれば、もう少しこの町に長くいたいかな、って…」

魔法使い「え……?」




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