高校の時の初恋相手が俺のせいで氏んでしまった。氏なせてしまった女に贖罪をさせて欲しい
275: 名も無き被検体774号 2017/05/10(水) 05:55:54.36 ID:COd6JsKY
そのせいで、俺はあかねに邪険にされた。
あかねはKに対して諦めがつかなかった。
俺さえいなければ、Kと付き合えたかもという希望を持った。
こじつけかもしれない。けれども、その一言がなければ、
あかねもただの幼い恋を拗らせなかったのではないか。
276: 名も無き被検体774号 2017/05/10(水) 05:56:38.76 ID:COd6JsKY
「ごめん。ぶっちゃけていえば、たかおに勝ちたかった。
唯一手にした優越感に浸っていたかった。」
278: 名も無き被検体774号 2017/05/10(水) 05:57:19.41 ID:COd6JsKY
しばらく黙ったあと、Kはそっと白状した。
279: 名も無き被検体774号 2017/05/10(水) 05:58:03.68 ID:COd6JsKY
俺は不思議と腹が立たなかった。
Kに詰まらないことを聞いた、と詫びて、もう一度、おめでとう、と言った。
280: 名も無き被検体774号 2017/05/10(水) 05:59:15.47 ID:COd6JsKY
やがて、同窓会はお開きになり、2次回の誘いを断わった俺は、
Kと俺の高校生活を思いながら電車に乗り、家路に向かった。
281: 名も無き被検体774号 2017/05/10(水) 06:00:10.07 ID:COd6JsKY
ボタンの掛け違え、などとひとは言うかもしれない。
何かがほんの少しすれ違い、
そのすれ違いが気付かれないまま放置されると、
大きな歪みに育って行ってしまう。それがボタンであったらどんなに良いか。
282: 名も無き被検体774号 2017/05/10(水) 06:01:03.87 ID:COd6JsKY
でも現実は、もう、やり直しのきかない、人生の過ちなのだ。
Kに、俺とあかねの真実を話したら、Kも罪を背負うのだろうか。
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