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千原ジュニア「えー、大魔王バーンを倒す勇者の特訓に付き合うた時の話なんですけど」 (24)(完)


8:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2024/10/02(水) 19:13:29.81:hRQE5mPQ0 (8/24)

千原「そう。あぁそりゃそうやろな、って俺もせいじもそらしゃあないわって」

千原「で、せいじが、いやそれくらいは俺達大丈夫ですと。
   こっちもプロですからと」

千原「本番中の多少のアクシデントやミスなんて、上手いこと俺達でフォローしますよ。
   なぁ浩史ぃ、言うて」

千原「で、俺も同じような気持ちですから、まぁコイツの言う通りですわと。
   言うてべしゃりで食わせてもらってますしと、ちょっとカッコつけたりなんかして」

千原「で、スタッフさんもあぁありがとうございます、って、
   そのまま現場に入ったら、件のダイ君がいてはるんです」

小籔「本物の」

千原「相対してみるとホンマにちっこい男の子なんですけど、
   やっぱ相手は勇者様やねんから、もう俺ガッチガチに緊張してもうて」

川島「ともすれば国賓級ですもんね」





9:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2024/10/02(水) 19:19:27.86:hRQE5mPQ0 (9/24)

千原「でもせいじはアホやから、そのダイ君に向かって、
   お~うキミがダイ君かぁ~! ちっこいなぁ歳いくつや~、ちゃんとメシ食うとるんかぁ~!」

千原「ドゥワハハハハハ言いながら肩バンッバン叩きよるんです、ダイ君の」

高橋「うわうわうわ…w」

松本「それはお兄ちゃんアカンねw」

千原「俺マジかってなって、でもダイ君は全然気にしてなくて、
   いやー皆にも背をバカにされてるもんでしてーとか、笑って流してるんですよ」

千原「で、俺のことは普通に呼び捨てとかでいいですよー、って自分から言いはるんです。
   たぶん僕が緊張してんの見て、気ぃ遣ってくれはったんやと思うんですけど」

宮川「出来た子やなぁ」

千原「ホンマに勇者様て人間も出来てんねんなって、じゃあまぁダイ君でって、
   とりあえずお言葉に甘えて、そのロケの間は君付けで通しましょうと」

千原「で、まぁ普通にロケ始まって、ほんで切り株がありまして、
   切り株の上に置いてある丸太を斬ってみましょう、みたいなことするんですわ」





10:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2024/10/02(水) 19:24:02.07:hRQE5mPQ0 (10/24)

松本「え、ジュニア達もやったん?」

千原「そうなんです。
   まぁあの、僕らが「うわーでけへん」っていうシーンも必要やろうと」

ほっしゃん「あぁ、「勇者様すごいー」の画にするための比較を」

千原「ほんで、実際やってみたら本当に斬れないんすよ」

千原「あ、一応危ないんで怪我しないように籠手とか鎧みたいのとか着けて収録はしてるんですけど、
   そういう動きにくさとか差し引いても、全然そんなマンガのようにはまぁ~~いかなくて」

小藪「難しいんねや」

千原「ホンマにただバットで棒を倒すみたいな事しかできなくて、剣やのに」

千原「せいじも同じなんですよね、あんだけ調子乗ってたのに全然、
   ただゴッチィーンってぶん殴ってるだけやんっていう」

千原「で、しまいにはせいじ、いきり立って闘気剣をブゥワアアァァ解放しよったんですよ」

宮川「おお」

千原「したらダイ君、エッラい驚いて!」






11:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2024/10/02(水) 19:28:31.35:hRQE5mPQ0 (11/24)

千原「すごい! せいじさんすごい!
   ってめっちゃくちゃテンション上がってはるんです」

川島「それ剣がノヴァさんの仕込みだったってのは知ってて?」

千原「いやそれが分からない、たぶんガチで知らんかったんちゃうかなとは思う。
   カメラさんの後ろの方から見てはった勇者パーティーの方々も驚いてましたし」

千原「でもダイ君もこの手の仕事は何度か経験があるそうで、
   そういう共演者をヨイショする術も心得ているのかも知れへんなぁとも」

高橋「うわぁホンマっすかぁ、敵わんなぁ~」

千原「何の訓練もしないでそんなん出せるの本当にすごいですよ!って。
   ほんでせいじはアホやから、ガハハハハどやぁ!どやぁ!ってすっかり喜んでて」

松本「ンフw……まぁ、まぁそれは別にええやろ」

千原「で、闘気剣やったら丸太も斬れて」

ほっしゃん「おぉ」

千原「いや、俺らが斬れちゃってどないすんねん、ダイ君の見せ場無くなるやろ、
   って俺だけじゃなくスタッフさん達も絶対思ってて」

松本「www」





12:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2024/10/02(水) 19:40:08.57:hRQE5mPQ0 (12/24)

千原「でもダイ君が実際にやってみせると、そこはやはり勇者様だもんで」

千原「もうせいじがやったのとは比較にならんくらい、サックサクと」

ほっしゃん「そんなに違う?」

千原「鼻クソほじるんかってくらい簡単そうに。何も見えへん、剣先とか」

宮川「はあぁ~」

千原「それで、ここでジュニアさん、一冊の本を読んでくださいって、
   スタッフさんから渡されるんですね」

松本「本?」

千原「アバンの書っていう、ダイ君の師匠に当たる人が書いた本らしくて、
   それはもうめっちゃくちゃ貴重な」

高橋「国宝ですやんそんなの」

千原「元々はノヴァ君がそれを読む役目やったんですけど、
   僕が代わりに出てるもんやから、ジュニアさんお願いしますってなって」

千原「いやこれ俺がやったらあかんやろ、ってもう手ぇブルッブル震えて」

小藪「そらそうなるわ」

千原「まぁせいじに任せるわけにはいかんもんやし、しゃーないと。
   で、その本を読んでみることにはですね」





13:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2024/10/02(水) 19:42:52.64:hRQE5mPQ0 (13/24)

千原「先ほどダイ君が披露したのよりもっと凄い剣技、剣の技ですね、
   その剣技で、アバンストラッシュというものがありますと」

川島「おぉ、聞いたことある」

千原「そのアバンストラッシュには、AタイプとBタイプという2つの種類がありますと」

松本「なんや、急に性格診断みたいなってん」

千原「まぁまぁ要するに、斬撃を飛ばして離れた所にいる敵を斬るのと、突進して直接斬るのと、
   そういう違いがあるらしいんですわ」

小籔「そうは言うても、敵は丸太とかじゃなく動いてんねんから」

高橋「狙った相手にちゃんと当てるのなんてどっちも難しそうですね」

千原「そう、まさにそういう話になって、せいじもじゃあ闘気剣で離れた所からやれるか、って」

千原「実際やってみたら全然やれへん」

ほっしゃん「そらそうやわ」





14:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2024/10/02(水) 19:46:07.90:hRQE5mPQ0 (14/24)

千原「さすがのせいじも、こんなん出来るかぁ~?ってなるんです。
   ダイ君ホンマに実戦でこんなんやれてたんかー、いやすごいなー敵わんわー言うて」

宮川「おぉ、やっとヨイショしたw」

千原「でも当のダイ君は、その話聞いた後、なんや考え込む仕草しとって」

千原「おう何、ダイ君どうしたん? ってせいじが聞いて、
   しばらくしたら急にパッと明るい顔して僕らに言いよったんです」

千原「せいじさん、ジュニアさん、俺良い事思いつきましたと」

宮川「ん?」
小籔「おぉ」

千原「何や良い事て、って聞いたら、すごい必殺技を思いつきましたと。
   これまでのアバンストラッシュを超えるような」

松本「マジか」

川島「さっきのAタイプBタイプとは違う新たなヤツを?」

千原「俺もホンマか?ってなって」





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