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【2/2】某宗派の現役の僧侶だけど先日ちょっとビックリした事に遭遇した。「お墓を新しくしたから骨壺を移動させたい」と依頼してきた人に話を聞きに行った時の事なのですが…


190: 本当にあった怖い名無し 2016/06/15(水) 23:08:09.37 ID:ZbB+G9wW0

申し訳ありません
明日も別のところの助勤要請を頂いたので 

書けるだけ書いて終わらなかったら
続きは明日の夜になります。 

続けます。 

「お坊さん、こっち、こっち」

そう言いながらTさんが掘っていた穴(ご自分の下半身が隠れる位の深さ) 

から飛び出したのが見えたので、条件反射でそちらに向かいました。 

Tさん「お坊さん、穴、穴」 

Tさんが穴の中を指差します。

が、何もありません。掘られた普通の空間があるだけでした。 

「どうしました?」 

Tさん
「え?あれー?いない?

 さっき、あの男が私にむかって拝んでたんですよ、掘った中から、 

 私の足元から私にむかって、拝んでたんですよ、

 突然出てきて、だから流石にびっくりして」 

「あ、奥さん!」 

私は慌てて奥様の方を振り返って奥様の状況を確認しました。 

奥様は私たちの上、樹の上の方に視線を向けていました。 

私は近付いて「奥さん大丈夫ですか?」と聞きました。 

奥様
「はい、大丈夫です、大きな声だしてすいません、

 あの・・・さっきまであの樹の上にあの男の人がいて、

 それでビックリして声が出てしまって、
 主人を見てる感じで樹の上にいたんです。 

 でも、お坊さんが近付いたら消えていって・・・
 お坊さん、見えましたか?」 

「いえ、私には今回は見えませんでした」 

奥様「あの・・・天国にいったんでしょうか?」 

「えーっと、天国というのは私たちの言葉ではないのですが、

 浄土ですね、極楽浄土って聞いたことないですか?

 まぁあれです、言葉はともかく、そうだったら良いですよね 

 埋葬終わったら、改めて法要致しましょうか」 

そう言ってあらためて樹をみましたが、
特段変わったものはありませんでした。




192: 本当にあった怖い名無し 2016/06/15(水) 23:20:51.77 ID:ZbB+G9wW0

この様な場合への対応は元々私たちにはありませんので、

自分なりにふさわしいと思う経を唱え、

私なりのお弔いの形をとらせて頂きました。 

先日に余計に気をまわして用意した抹香

(線香ではなんとなく場違いな気がしたので)を 

しかも上等(という表現は適切ではありませんが)白檀を焚き、

お二人にも経本をお渡しし、同音でお浄土への成仏を、

人間、動物、その穴に埋葬されたと思われる
全てのものに対して祈らせて頂きました。 

まだ夕方にはなっておらず、

この分だと明るい時間に帰宅できるなと思っていました。 

またリビングに戻り、

一応、無駄かもしれないが、

埋葬した骨に人骨が混ざっている可能性を役場に話した方が良いこと、

勿論、不可思議な現象については無駄に話さないこと、 

もし、役場の人間が相手にしないならそれで良いし、

何かあれば私にも連絡をしても構わないなどを話していると、

奥様がこう言いました。 

奥様
「庭の件は、本当にお坊さんの
 お陰で助かりました、ありがとうございます」 

「いえ、こういうご縁も正直珍しいですが、
 お役に立てたなら幸いです」 

Tさん
「本当にありがとうございます」 

「いえ、いえ」 

奥様
「それでですね・・・最初に主人がお話した

「お墓みたいなもの」のことなんですが・・・」 

・・・え?




194: 本当にあった怖い名無し 2016/06/15(水) 23:48:33.53 ID:ZbB+G9wW0

「ちょっと、待って下さい・・・

 今、庭でおこなったことじゃなかったんですか?」 

Tさん
「すいません、実はあれは1つなんです」 

「え?だって骨とか、あの男性とか」 

Tさん
「ええ、でもお墓みたいなものじゃないですよね・・・

 骨捨て場みたいなところだったですが・・・」 

「え?じゃあ、別なんですか?」 

奥様
「はい、申し訳ありません、
 お墓みたいなものは、2階にあるんです」 

ええええええええええええええええええええええええええええええ? 

はぁああああああああああああああああああああああああああああ? 

嘘でしょ? 

何だったの今までの出来事・・・

充分不思議体験させて頂きましたし、 

ビビリで退魔師でもないけど、相当頑張りましたよ・・・私・・・ 

うわぁ・・・無事に家に戻れるかな・・・ 

そのままの心境が相当表情に出てたんだと思います。 

Tさんが土下座に近いポーズで 

「お願いします、さっきもお坊さんのお陰で救われたんです、

だから大丈夫だと思うんです」 

と仰いました。 

「いや・・・流石にちょっと・・・あの・・・

 さっき言った通りあれもまぐれみたいなもんですから・・・」 

こんなこと現実としてあるんかいな・・・
案外夢かもしれんなぁ・・・

現実逃避みたいな思考になって来ました。





195: 本当にあった怖い名無し 2016/06/15(水) 23:59:49.17 ID:ZbB+G9wW0

そういえば、庭の骨の話の時も1つって言ってたなぁ・・・ 

「あの・・・正直に仰って頂きたいんですが、

 さっきの骨とその2階のことと、
 あと他にも何か、あるんでしょうか?」 

Tさん
「いえ、あとは、というか、
 本当にお願いしたかったのは2階の件で、後はそれだけです。 

 お坊さんが来て先に、あの男のことが起きたんで、

 2階の話をしてる余裕がなかったんです 

 本当にすいません」 

「でも、さっきの話だと、
 去年庭から骨が出てから色々起こり始めたって・・・」 

奥様
「はい、そうです、2階のも、それからなんです・・・」 

「だったら、もうおさまってるかもしれませんよ」 

Tさん
「はい、そうだったら良いと思ってはいるんですが、

 念のため一緒に2階に行っていただきたいんです」 

「ちょっと待って下さい、2階に関連して起きる症状というか、

 現象をまだお聞きしてないんですが」 

Tさん
「あ、そうですね・・・」 

「というか・・・本当に失礼な発言だと思うんですが、

 そこまで色々あってよく引っ越しませんね。 

 私一応僧侶ですが、相当怖いです。

 というか、本気で引越し考えた方が良くないですか?」 

Tさん「・・・。」 

奥様「すいません・・・」 

「あ、すいません、言い過ぎました・・・申し訳ありません」 

精神的にもだいぶヤラレテ来ているのが自分でも分かりました。

何だか普段感じない苛々を感じていました。




197: 本当にあった怖い名無し 2016/06/16(木) 00:14:15.97 ID:d9p+g/Hi0

「Tさん、実は車中でお聞きしてた件で
 気になった箇所があったんです」 

Tさん「はい、なんでしょうか?」 

「あの・・・お二人で住んでいらっしゃって、

 お子様はいらっしゃらない、近くに人家もない 

 なのに、Tさんは、「周りに聞こえたら」と仰いましたよね、

 それは2階に関係あるんですね?」 

Tさん「・・・はい」 

「奥さん、奥さんとの会話にも、

 先程庭の件でお話してて気になった箇所があるんです」 

奥様「・・・はい」 

「Tシャツかどうかの話の時、
 男の人は、っておっしゃいました」 

奥様「・・・はい」 

「ということは、さっきの男性以外にも

ヒト的なものが他にいるってことですね、その2階に」 

奥様
「・・・はい、2階にだけ、ってことではなくなってきてるんですけど・・・

 主にそうです、すいません」 

うーん、本当にどうにかなるんかいな・・・

そう思いながらもう片方では、

何だか非常に腹立たしくなって来ていて、

妙なやる気というか、
勘違いな使命感みたいなものを感じていました。




198: 本当にあった怖い名無し 2016/06/16(木) 00:20:23.49 ID:d9p+g/Hi0

まだ続き書こうと思いましたが、明日の準備があるので 

本当に中途半端な状態で毎回大変申し訳ないですが 

今日はここまでにさせて頂きます。 

このペースで書ければ明日で終わると思います。 

長々駄文続けて本当に申し訳ありません。合掌




199: 本当にあった怖い名無し 2016/06/16(木) 00:42:52.67 ID:tuB8Oud90

>>198 

お疲れです。 

続き楽しみにしてます。




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