トップページに戻る

【ウマ娘怪文書】春の渓流釣りに誘ったのは解禁日が来たからであったがそれ自体がダシで二人で釣りがしたかったから そんな魂胆はきっと見抜かれていただろうし「トレーナーさんちょいとデートしませんか?」いっそそんな風にストレートに声を掛けても良かったか


1: 名無しさん(仮) 2024/03/29(金)19:17:53

春の渓流釣りに誘ったのは解禁日が来たからであったが
それ自体がダシで二人で釣りがしたかったから
そんな魂胆はきっと見抜かれていただろうし
「トレーナーさんちょいとデートしませんか?」
いっそそんな風にストレートに声を掛けても良かったか
三年間の積み重ねと未だ正面からの攻め手が拮抗した結果
こうして隣り合わせにせせらぎの中釣りをしていても反省会をしてしまう
「のどかだな」
「そうですねぇ〜…セイちゃんうっかりしたらこのまま寝ちゃいそうですよ」
うららかな陽気がついでに心をはしゃがせる
水面よりも正直トレーナーの視線の方がセイウンスカイは気が気でなかった
「ああ、そういえばスカイ。その耳の…」
来た
珍しくつけた桜の花びらの形のアクセサリ
わざとらしくアピールはしなかったが逆に気づいて貰えるかは不安だった




2: 名無しさん(仮) 2024/03/29(金)19:18:05

耳をひくつかせる度に揺れるそれを指摘される前に
トレーナーの意識が水面へと持っていかれる
「おっと…引いてるな、しかもデカいぞ」
「おお…?」
ぐぬ、と内心下唇を噛むがトレーナーの方は獲物と格闘を始めている
川魚にしては随分とイキが良い。良すぎた
足を踏ん張ったトレーナーがそのまま宙に浮き
そして竿と共に水面へと埋没する
「トレーナーさん!?」
慌てた次の瞬間。水柱が上がった
出て来たのはダイバースーツに身を包んだ黒づくめの集団
『コーホー!』
「しまった!」






3: 名無しさん(仮) 2024/03/29(金)19:18:18

なるほどトレーナー狩りだ
入学を控えたこのシーズンは闇の勢力も新人を欲している
その為のこの時期、担当トレーナーが拉致される事件が頻発するのだ
エルコンドルパサーはタッグマッチを路上で挑まれ
キングヘイローも一流バトルを挑まれて繰り出した一流の拳の連打で撃退したと聞いていた
だがまさかこんな山奥まで出没するとは予想外だったのだ
『トレーナーは暫く貸して貰う』
「待てっ!」
しかし肩にトレーナーを担いだ闇の勢力は再び川面へと潜り込んだ
セイウンスカイの放ったヒトの脳天を砕く礫が虚しく空中を行きすぎる
水中戦となればダイバースーツを着込んだ連中が有利…
「ならっ!」
アングリング×スキーミング
セイウンスカイの固有スキルによって産まれた固有結界





4: 名無しさん(仮) 2024/03/29(金)19:18:28

                      ゴール
そこから放たれた釣り針は例え長距離であろうと獲物を手繰りよせる
彼女が待っていた時間は左程長くない
だが本来待つのが得意である彼女にとってそれは非常に長く感じられた
ぴくり、とヒットの感触
「来たっ!」
渾身の力を込めて竿を振り上げると
果たしてその先には川の主であろう巨大なヤマメがついていた
「違うぅぅぅっ!」
びちびちと地面を撥ねるヤマメ
頭を抱えるセイウンスカイ
彼女の懐で鳴ったスマホのLANEには
「ちょっとしたら戻る」とメッセージが入っていた




5: 名無しさん(仮) 2024/03/29(金)19:19:10

一週間後
横になっていたセイウスカイの所にトレーナーは戻って来た
ここ一週間程の記憶が無いという彼はセイモンマエに転がっており
いくばくかの金品とお礼の掛かれた手紙が側に落ちていたという
そして地方レース場では笑顔のウマ娘達が数人
その成果に顔を綻ばせ去った恩師に思いを馳せていた




6: 名無しさん(仮) 2024/03/29(金)19:22:06

何なのだこれは!どうすればよいのだ!




53: 名無しさん(仮) 2024/03/29(金)20:19:44

>>3
>なるほどトレーナー狩りだ
だから何がなるほどなんだよ




[6]次のページ

[4]前のページ

[5]5ページ進む

[1]検索結果に戻る

通報・削除依頼 | 出典:http://2ch.sc


検索ワード

ウマ娘 | 怪文書 | ウマ | | | 渓流 | 解禁 | 自体 | ダシ | 釣り | 魂胆 | トレーナー | デート | | ストレート | |