借金のカタに取られた彼女との駆け落ちが失敗し、俺は有力者の前でボコられ強制的に別れさせられた。数年後、再会すると…
19: 1 ◆U72pfJf7kg 投稿日:2013/03/01(金) 00:17:52.98 ID:PH/p6D4G0
そう言うと何も考えずに風呂のドアノブに手をかけ、扉を一気に開けようとしたら
中から思いもしなかった声がする……
ユキ「待って! ……恥ずかしい……」
オレ「へ?」
実はこの時、初めて彼女が年頃の女性だと気づいたわけで……
なんだか急にこっちまで恥ずかしくなってきた。
20: 1 ◆U72pfJf7kg 投稿日:2013/03/01(金) 00:19:23.85 ID:PH/p6D4G0
オレ「じ、じゃあ、か、懐中電灯をここに置いとくから……」
ユキ「あっ……行かないで……怖いから……」
オレ「ど、どーすりゃいいんだよ?」
ユキ「ぐっ……目をつむったまま、そこに居てよ……」
22: 1 ◆U72pfJf7kg 投稿日:2013/03/01(金) 00:21:30.33 ID:PH/p6D4G0
というわけで、懐中電灯を床に置くと後ろを向いて目をつむり廊下側のドアにへばりつく。
風呂場のドアが開いて人が出てくる気配がする。湯気が顔や手に当る感じがした。
後方1mのところに全裸の若い女性がいると思うと凄まじく緊張してきた。
23: 1 ◆U72pfJf7kg 投稿日:2013/03/01(金) 00:22:56.66 ID:PH/p6D4G0
そういえば一緒に風呂に入ったのは何年前だ? やっぱりあちこち成長してるのかな?
タオルで体を拭く音、下着を着ける音、パジャマ代わりのスウェットを着る音……
うー堪らん……音から状況を想像していたら下半身が固くなってきてしまった。
これまで彼女のことでこんなふうになるなんて一度もなかったのに……
25: 1 ◆U72pfJf7kg 投稿日:2013/03/01(金) 00:24:19.93 ID:PH/p6D4G0
ユキ「ふぅー、もういいよ。目を開けても」
オレ「お、おぅ……」
とりあえず目は開けたけど事情により彼女の方を向くことができない。わかるよな?
というわけで懐中電灯を受け取ると前かがみになりながら部屋まで戻ることに。
暗くて助かった……
26: 1 ◆U72pfJf7kg 投稿日:2013/03/01(金) 00:26:18.48 ID:PH/p6D4G0
部屋に戻ったものの相変わらず真っ暗。テレビが消えているせいで聞こえるのは
風の音と雨の音だけ。さっきのワクワク感は吹っ飛んで微妙に気まずい感じ。
オレ「……えーっと……どうしようもないから、もう寝る?」
ユキ「えっ?!」
オレ「へ、変な意味じゃないって。ユキは兄貴の部屋で寝るんだよ。
兄貴の部屋がイヤなら、こっちで寝ればいい。オレが向こうに行くから」
ユキ「……イヤなんかじゃない……」
28: 1 ◆U72pfJf7kg 投稿日:2013/03/01(金) 00:28:04.18 ID:PH/p6D4G0
オレ「そう。じゃ、コレ」
彼女に近づくと、明かりの点いたままの懐中電灯を彼女に渡す。
と……なぜか明かりが消えて真っ暗に……電池切れ?? じゃないよな??
ん?! 腕の辺りに暖かくて柔らかいものが静かに触れると同時に石鹸のいい匂いが……
こ、これは………………
この記事を評価して戻る