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ゴルゴ13「・・・喪黒福造?」(少女ファネット × 笑ゥせぇるすまん) (21)(完)


15: ◆DCEejEYaj2:2023/11/08(水) 00:02:07.79:6FST64wN0 (3/8)

PART7 夢の終わり

ジョニー 「じょ、嬢様? こんな時間に出歩いていていいんですか?」

ファネット 「ジョニーさん・・・」

ジョニー 「もう夜です! お嬢さんが出歩く時間じゃないですよ! お送りしますよ、嬢様」

ファネット 「あれ・・・? もう夜なのね・・・」


ーーー自宅

ジャン・ミッシェル 「ファネット、こんな時間までどこで何を・・・」

イレーヌ 「よっぽど警察に通報しようかと思いましたよ!」

ファネット 「ごめんなさい、お父様お母様・・・・ 私は・・・ お別れをきちんと言ってきたんです。」

ファネット 「お別れの挨拶だとわかってくれたわけではないけど・・・」

実母の死を回避できなかったことが悲しいやら悔しいやら、しかし心のどこかで歴史が変わらなかったことに安堵していた。
忘れかけた記憶を完全に取り戻したこともまた事実。ケリがついたという感覚もあった。

ファネット (時間を逆行することは誰にもできてはならない。思い出は懐かしむだけにしておくべきかもしれない)

ファネット (私の実母にはもう会えない。育ててくれた今の両親を大切にしよう……)

ジャン・ミッシェル 「まあなんだ・・・ 今日はもう遅いから寝なさい。話したくなれば話せばいい。お前が悪いことをするはずないからね。」


※ ジョニー・アセン:ファネットに助けてもらったことのある元無法者。現在は改心済み。




16: ◆DCEejEYaj2:2023/11/08(水) 00:03:24.89:6FST64wN0 (4/8)


PART8 代償

ーーー ジャン・ミッシェル・ゴベール病院の付近

喪黒 「オーッホッホッホ ファネット・ゴベールさん、考えましたねえ。これは約束を破ったといえるんでしょうか?」

喪黒 「襲撃者がヘゲドゥシュ・スザナさんを撃つより前にデューク・東郷さんが到着していれば・・・ 間違いなくスザナさんは助かったでしょう。」

喪黒 「だからこそファネットさんは間に合うようにと期待を込めて『”すぐに” ハンガリー狂詩曲へ行って!』なんて伝えたんですね」

喪黒 「しかし・・・ あの夜にデューク・東郷さんがどこに行くつもりだったのかは知らないわけです」

喪黒 「どこに行くかわからないから、史実通りにハンガリー狂詩曲に行くように促した。そう主張されたら歴史を変えようとしたと立証できません」

喪黒 「スザナさんを救ってほしいと頼んでいれば約束破りになるんですがねえ。襲撃者の情報なんてあってもなくてもデューク・東郷さんが勝つでしょうし」

喪黒 「タイムパラドックスもまあ何とかなる程度のもので良かったです」

喪黒 「カツアゲから助けてくれた恩もありますので、今回は元の時間に戻れなかった・・・ ということで手を打ちましょう。」

喪黒 「実のお母様を救えなかったことが新たなトラウマにならなきゃいいんですが、ま、大丈夫でしょ。流れている遺伝子が凡人とは違いますから」

ホーッホッホッホ・・・・



? 「・・・」




17: ◆DCEejEYaj2:2023/11/08(水) 00:04:18.35:6FST64wN0 (5/8)

PART9 似た者同士

ゴルゴ 「・・・」 シュボッ (葉巻に火をつける)

喪黒 「!」

ゴルゴ 「・・・」 フーーッ

喪黒 「・・・ ・・・いつからそこにいたんです?」

ゴルゴ 「答える義理はないな」

喪黒 「なぜそこにいるんですか?  ひょっとして私を撃つおつもりで?」

ゴルゴ 「お前を撃つ理由がない。お前はただ、俺とは赤の他人の女子中学生に束の間の夢を見せてやっただけだ」

ゴルゴ 「よって俺に敵対したということはできない。」

ゴルゴ 「質問への答えだが、疑問を解消したかったからだ。」

喪黒 「ほう、貴方にもわからないことがありますか」

ゴルゴ 「・・・あの夜、俺にハンガリー狂詩曲へ行くように言ってきた少女は、確かにヘゲドゥシュ・ジャネットだ。ただし成長していた」

ゴルゴ 「14歳程度の彼女があの日の夜に存在するはずがない。なぜそんなことが可能だったのか・・・」

ゴルゴ 「お前が絡んでいたというのなら、納得できた。俺の用事は終わりだ。」

喪黒 「ホッホッホ、いつの間にかいるんだから。冷や汗かきました。話は変わりますがね、私と貴方、よく似ていると思いませんか?」
 





18: ◆DCEejEYaj2:2023/11/08(水) 00:05:41.19:6FST64wN0 (6/8)


ゴルゴ 「・・・なんのことだ?」

喪黒 「ふふふ、どちらも困ってる人の求めに応じて人間離れした手段で問題を解決します。そして約束には厳しい。約束を守らぬ者には破滅あるのみです」

喪黒 「そしてどちらもファッショナブルでダンディーです」

ゴルゴ 「・・・・ ・・・・・ ・・・・・・」 (無表情)

喪黒 「これでも渾身のジョークなんですがねえ・・・ 申しあげておきますが私には貴方に差し上げる品物は何もありません」

喪黒 「貴方のココロにスキマなんてありませんし、『ギルティ!』なんて言われた日にゃ私が福次郎のお客になりたくなっちゃう」

喪黒 「お互い、関わり合いにならないのが一番かもしれませんねえ。それでは・・・ ホーッ ホッホッ・・・」 

ゴルゴに背を向けて喪黒は歩いていく。完全に見えなくなるまでゴルゴは目で追いかけた。
喪黒が見えなくなってから逆の方向へとゴルゴは歩いて行った。




19: ◆DCEejEYaj2:2023/11/08(水) 00:07:26.07:6FST64wN0 (7/8)

PART10 決めセリフ

ーーーパリ フランス

夜の大通りを喪黒が歩いている。

喪黒 「やれやれとんでもないスペシャリストがいたものです。肝を冷やしました。」

???(・・・! あいつ、あの体格に黒づくめのスーツ、中折れ帽子、ニヤついた顔、間違いない! ダルトワが目撃した奴だ!)

???(ファネット・ゴベールと接触したサラリーマン風の男・・・ ニュメロ・アンゼロシスとも何かしら関係があるのでは?)

ブサール(とにかく、今はひとりらしいな!)

ブサール 「なあ、ちょっとあんた、ちょいと話があるんだが・・・」

喪黒  「職務質問ですか? それならお断りしたいですね。これから一杯飲みに行きたいもので」

喪黒  「おまけに相手がパリ警視庁捜査介入部の腕利き:ファビアン・ブサール警部となればなおさらですねえ」

ブサール 「!? なぜ俺がBRIーPPだと知っている? やはりお前はニュメ、いや、ゴルゴ13の関係者なのか? 答えろ!」

喪黒  「やれやれ・・・」

 
 ド ― ― ― ン!!


ブサール 「うわぁ!? 」


///////////////////////////////////////////////////////////////




20: ◆DCEejEYaj2:2023/11/08(水) 00:08:24.55:6FST64wN0 (8/8)


ブサール 「う、うーん・・・」

ブサール 「お、俺は何をしていたんだっけ・・・ ここは・・・」

ギドン 「ん、しっかりしてくださいよ警部。ジャン・ミッシェル・ゴベール病院へ爺さんを連行しに行くんでしょ? ここはその装甲車の中ですよ!」

ギドン 「ちょいとばかし仰々しい気もしますがね。まあ備えあれば患いなしって言いますからね」

ブサール 「そ、そうか。そうだったな。すまん、ちょっと立ち眩みしたらしい。」

ブサール 「連行だったな。抵抗されたら不法移民ネタをちらつかせるか・・・ 恨まれるな・・・」(Gの遺伝子 少女ファネット 第1話 いにしえのプロローグ)


喪黒が走り去る装甲車を眺める。どこかしら満足感のあるようにも見える。

喪黒 「やはり決め台詞がないと締まらないですね。これも偉大なるマンネリとでも申しましょうか」


オーッホッホッホッホ・・・・・・



※ ファビアン・ブサール警部:ゴルゴの手掛かりを得ようとファネットを監視している捜査官。ギィ・ギドンとピエール・ダルトワが子分の刑事。


END





21:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/11/08(水) 03:54:21.34:1rAJLa+x0 (1/1)

3,000 個の簡単な操作で、パート 2 を実行して、ロマンチックなロマンスのデモンストレーションを行うことができます。



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