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カラオケで。部長とキスをし、部長「今日だけ、な、いいだろ?」私「もう」 → すると、ドア『ドンドンドン!!』部長「店員か?」 → ドアを開けると…


319: ◆W/gSwczTMg 2014/08/27(水)18:42:39 ID:1n7rysPIO

浮気発覚して3年の贖罪生活で何とか許してもらった
天罰って本当に存在する
目には見えない何かに監視されていて悪行には天罰が下るようになってる
私はそう確信した

何であんなことをしちゃったんだろう、って今更言っても後の祭だけど
何かのTV番組で女は精神的に追い詰められると反射的に自分に不都合な情報を脳内から消去して都合の良い物語に作り変えて信じ込む習性があるってやってたけど、あれ本当
見つかった瞬間不都合な情報が頭からスパッと消えた
あれ?何で私はこんなに怒られなくちゃならないの?私今迄家庭の為に頑張ってきたのにってなる
自己防衛本能が働く
危ない
それでも辛うじて許していただけた理由は頭が真っ白になっても脳内を自分に好都合な物語が占拠しても言い訳せず、ただひたすら御免なさいで通した事に尽きると思う
あそこで一言でも言い訳がましい事を言ったら即アウトだったと思う
捨てられた後の自分の人生考えたらゾッとする
アラフォーバツイチ女が人生再出発なんて無理だもの
仮に可能だとしても今の自分の家庭以上のグレードのものを造りだすのは絶対無理
浮気した私がこんなこと言うのは矛盾してるってこと十分承知してるけど、私にとって家族は最高傑作だから
それだけに自分自身に対する失望も大きかった 



320: ◆W/gSwczTMg 2014/08/27(水)18:43:25 ID:1n7rysPIO

でも私の場合自分に不都合な記憶を思い出すのに優に一年以上かかった
それまではいくら内観しても分からなかった、しんどかった
私は夫を心から愛していたし、アラフォーながら一応夜の営みの方も週2回前後はあったし
だから全然レスではなかったし、義務でこなしてるつもりも勿論なかった
夫も子供もあんなに愛していたのに!って、そんな私が何で浮気なんかするの!って思った
自分で過ち犯しておきながら馬鹿みたいだけど、本当にそう思ったんだ
いくら家族や両親から責められても自分自身のことながらさっぱり分からなかった

だから再構築期間中、私は夫の無視に遭いながら必死に内観した
自分が堕ちた理由を探し続けた
だってそれが分からない限りたとえ夫が許してくれたとしても同じ間違いを犯す可能性があるから
私は自分で自分が怖くなってた
それで一年以上かけてようやく自分を俯瞰で見れるようになってきたの
そうして初めて私は自分の問題点に気づくことができてきた
よ〜くよく思い出してみると、過ちを犯す随分手前のところで心に綻びが出来ていたのだということを思い出してきた 



321: ◆W/gSwczTMg 2014/08/27(水)18:43:59 ID:1n7rysPIO

私が不倫をしてしまった原因は仕事があまりにも順調にいきすぎたという事、それに尽きる
勿論そんなの何の言い訳にもなりはしないけど
特定されると困るから焦点ボカすけど、私は某メーカーに入社し、そこの技術開発部に所属していた
そこでの仕事ぶりはまあ身贔屓入れても中の上ぐらいなものだったんじゃないかな
可もなく不可もなく日々こなしてるって感じ、向いてるけど達成感みたいなものはなかったと思う
で、私は入社三年目くらいから営業部に自社が開発している新製品の機能説明をする担当になった
うちの製品は他社に比べてこれこれこういう部分が優れていて、他所は何処が劣っているとか
逆に自社は他所に比べて何処が劣っているのかもきちんと説明した
それで劣っている部分はこういう風にフォローしていったら良いとか、私なりに営業の視点に立った戦略を練って説明をした
その仕事ぶりを当時の営業課長、つまり私が浮気してしまった相手に認められて営業部に配置転換されたわけ
「君の説明は凄く分かりやすいからきっと営業の方が向いてるよ」って勧誘されて
技術開発に未練がなかったわけじゃないけど、そこは完全に男社会だったし、やっぱり仕事ぶりが認められるっていうのは嬉しかったし、結局私は営業部転属の話を引き受けることにした 




322: ◆W/gSwczTMg 2014/08/27(水)18:44:35 ID:1n7rysPIO

課長の言う通り私は営業部の水が合ってたらしく2年目で先輩の4倍近く売り上げるようになっていた
技術畑にいたというのが凄く強みになっていたと思う
自社製品を売り込みに行ったら他社のマシンがトラブル起こしていて、私が直してみせて大きな仕事を貰えた事もあった
当時の私の年俸は二十代にして既に700万近くになっていた
「ほらね?俺の見立て通り向いてたろ?」って課長に言われ「はい、ありがとうございます!」みたいな感じで私は彼の秘蔵っ子みたいな感じで重宝して特別に育ててもらっていたと思う
売り上げを伸ばして自信がつくと自社の粗も目立つようになる
それでカタログやパンフレットやらにも口出すようになって、じゃ、君が好きに編集していいよって言われて、うちの会社に出入りしてる印刷屋さんにデザイナーを紹介してもらったの
それが私の未来の夫だった
これがもう完全に私のドストライクにタイプの人で、当時彼は他に好きな人がいて相手も彼に好意を持ってたらしんだけど、私が強引に割り込んで自分を売り込んで、つきあって〜つきあって〜って猛烈アタック
公私混同もいいとこだけど毎日夜更けまで携帯かけまくった
正直私がこんな肉食系だとは思いもよらかった、新たな自分を発見した思いだった 



323: ◆W/gSwczTMg 2014/08/27(水)18:45:01 ID:1n7rysPIO

でも課長はそれが凄く面白くなかったらしい
せっかく育てた営業部の逸材をみすみす印刷屋下請けのデザイナーごときに渡せるかっていうんで、未来の夫の出入りを止めさせようと裏工作しようとしたの
で、それに私が気づいて烈火のごとく怒ったもんだから渋々課長は折れて容認した
結局課長が危惧した通り、私は彼と結婚してすぐ子供ができて職場を離れてしまった
だって大好きなんだもん

私が職場を離れても課長は毎年私に暑中見舞いと年賀状を出してくれて、必ず最後に職場復帰する際はご連絡下さいと書き添えられていた
ここまで読んで課長が私に気があったんじゃないの?って思う人が居るかもしれないけど、そうかもしれないけど、私はそうは受け取らなかった
何故なら私の営業成績は課長をそうさせるに十分なものだったから
多分その時は純粋な気持ちでそう書いてくれていたんだと思っている 



324: ◆W/gSwczTMg 2014/08/27(水)18:45:27 ID:1n7rysPIO

でも結局私は三人の子供を生んで、育児生活に追われて職場復帰どころではなく、十余年の月日が流れてしまっていた
その間に課長は部長に昇進していた
で、上の子が小6になって始めて三人の子を進学させるのに我が家はかなりお金が足りないという事に気づいたわけ
幸か不幸かうちの子は三人共勉強がかなり出来る
間違いなく大学まで進学するだろうことは容易に予想できたので、さあこれは困ったぞと
夫も「僕の給料がもっと高ければいいんだけど、ごめん」って頭を下げられた
「大丈夫、心配しないで、私も働くから」って
十余年が過ぎてはじめて私は毎年書き添えられていた職場復帰の言葉をリアルに考えるようになった
夫に相談し、私は部長(課長)に電話した
「お茶くみで良いので雇ってください」って
こんなおばさんにお茶くみもないけど、とにかく何か仕事くださいって頼んでみた
部長は「ようやく決心してくれたんだね」って雇用担当に頼んでくれて、私はすぐに採用された

十何年ぶりかに出社してみると営業部の面子もかなり変わっていて課長も部長に昇進していたし、同期のぺーぺー君が係長や課長になっていた
「やー全然変わっちゃいましたね、私ついていけるかな」って部長に言ったら
「君は才能あるから直ぐに追いつけるさ」って励ましてもらって
「や〜あなたが伝説の」とか「お噂はかねがね」とか若い子達に持ち上げられて「部長いったいどんな紹介したんですか」って私が言ったら「俺は事実しか言ってないよ」って
まぁ、そんなこんなで私は再び元の会社に復帰したわけだ
私はしばらく部長付きの秘書兼営業という事で行動を共にする事になった 



325: ◆W/gSwczTMg 2014/08/27(水)18:45:51 ID:1n7rysPIO

手前味噌で恐縮だけど、やはり私には営業の才能があるようで、成績はみるみる若い子のそれを追い抜いていった
「噂通りですね」って言われて素直に嬉しかった
技術開発に居た影響で多少の機能的不満はプログラム書き換えさせて臨機応変に対応できたのも強みだった
技術開発時代の同僚も偉くなってたし色々助けてもらった
夫の存在も大きい
そこそこ大きい会社だから当然トラブルもあった
私が落ち込んでも、君には四人の強力なサポーターがいることを忘れないでって言って慰めてくれた
会社を辞めても帰れる家があるんだよって
その言葉で開き直れた
私は部長と一緒に次々難敵を陥落させていって、三年目には圧倒的な売り上げを評価され社長賞を頂いた
私の年俸はあっさり夫を超えていった
来年から部長は常務、私は二段跳びで次長との内示がきた、嬉しかった
当時の夫の年俸は350万弱
年齢的に考えるとけして高いほうではない
でも私は彼を軽んじてなどいなかったし、年俸が再び高くなっても彼への愛は不変だった思っていた
三人の子供も思いやりのある子に育ってくれて私は大好きだった
私自身も愛されていた
でも私は家族の信頼をあっさり裏切ってしまった

1年余の月日を経て、じわじわと蘇ってくる記憶を頼りに考えてみると、その頃既に私の心の中に綻びがあちこち出来ていたように思う
いや思う、ではなく、出来ていたんだ、うん
二人で成果を挙げだした時のことを改めて思い出してみると語彙不足な私は上手く表現できないけれど、そこに恍惚とした甘い何かを私は感じていた
多分部長もそれは感じていたと思う
それを達成感と一言で片付ける事もできるけど、違うね、私の本心が違うと言ってる
それに行動を共にすると、お互い波長を合わせようとするからそこに阿吽の呼吸みたいなものが出きてくる
それは仕事においては良いことなのだけれど、男女の関係においては微妙な危険をはらむものだ
たとえば冗談の言い合いとかでも絶妙なタイミングで切り返せるようになる
「まるで夫婦みたいですね」と同僚にからかわれたりした
「だって家のかみさんよりも一緒に居る時間が長いもんな」って部長に言われて
その言葉を聞いて確かに私はまんざらでもない気分になっていたんだ
思い出すと凄く胸が痛むけどそれが事実なの
これはもう潜在的な不貞行為だったと思う 



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