しずく「あああっ!!!!」 (35)(完)
29:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/06/02(金) 03:02:25.20:6nTFlglEO (19/25)
>>16はミスです
30:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/06/02(金) 03:06:32.95:6nTFlglEO (20/25)
侑「わたしと歩夢の間には、たくさんの思い出があるんだよ!!?マグカップだけじゃない!」
侑「それなのに、1個のマグカップなんかでわたしと歩夢の思い出に…わたしたちの仲に亀裂が入るなんて…わたしは絶対嫌!!」
歩夢「…」
侑「…はぁ…はぁ」
歩夢「……マグカップ"なんか"、か…」
侑「…」
歩夢「ねえ、侑ちゃん」
侑「なに」
歩夢「…侑ちゃんにとってこのマグカップは、数ある思い出の中のたった1つなのかもしれない」
歩夢「でも、わたしにとって…わたしにとって侑ちゃんの思い出は…」
歩夢「どんなに小さなことでも…1つ1つが宝物なんだよ…っ」
侑「…!」
31:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/06/02(金) 03:07:57.19:6nTFlglEO (21/25)
歩夢「…」グスッ
侑「歩夢……ご、ごめ…」スッ
歩夢「触らないで…!!」パシッ
侑「っ…」
歩夢「…こんなことになるなら…最初からこんな思い出、なかったらよかったんだ……」
侑「…やめて」
歩夢「マグカップなんて…買わなきゃよかった…」
侑「…やめて!」
歩夢「こんなもの…」
侑「やめろ…!!!」スッ
パアンッ
歩夢「……っ…」ヒリヒリ
32:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/06/02(金) 03:10:21.45:6nTFlglEO (22/25)
侑「…はぁっ…はぁ……っ」ズキズキ
歩夢「っ……」ジンジン
侑「…それ以上…バカなことは言わないで…っ!」
歩夢「…じゃあわたしは何を言ったらいいの…?!どうしたらいいの!?」
侑「!」
歩夢「大切なマグカップが…思い出が割れちゃったって聞いて…まだ冷静にもなれてないのに…」
歩夢「それなのに…っ!!さっきからわたしばっかり………!!」
侑「そういうつもりじゃ…!」
33:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/06/02(金) 03:11:54.16:6nTFlglEO (23/25)
歩夢「……ううん、わたしがバカだからいけないんだよね…」
侑「…!」
歩夢「わたしがバカだから…マグカップ"なんか"でこんなに怒って…侑ちゃんと喧嘩して…」
侑「…っ」
歩夢「…わたしはバカだよ……でも…でも……っ!」
歩夢「わたしより侑ちゃんの方が絶対にバカだから…っ!!!」ダッ
侑「歩夢!」
ガララッ
侑「あっ…」
バンッ
侑「…っ……」
34:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/06/02(金) 03:13:42.63:6nTFlglEO (24/25)
しずく(部室内から聞こえてくる怒鳴り声)
しずく(同好会の誰もが認める仲良し幼なじみの侑先輩と歩夢さんが喧嘩する声)
しずく(そして、その喧嘩を引き起こしたのは、紛れもないこのわたし)
しずく(その事実を受け入れられず、ただ部室の前に立ち尽くすわたしを現実に引き戻したのは…)
しずく(勢いよく部室のドアが開くと同時に、涙を流しながら走り去って行った歩夢さんの背中と)
しずく(一瞬だけドアの隙間から見えた部室内の光景)
しずく(…顔をくしゃくしゃにしながら、必死に涙を拭っているかすみさん)
しずく(部屋の隅で、体を小刻みに震わせながら俯く璃奈さん)
しずく(そして、力なく崩れていく侑先輩の姿だった)
35:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/06/02(金) 03:26:34.06:6nTFlglEO (25/25)
しずく(全てが最悪のドミノみたいになっててかなしいです...)
しずく(どうしたらハッピーエンドになるのか分かりません…)
しずく(誰か……誰か救って下さい……)
二人は関係が悪化したまま卒業した
おしまい
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