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【2/2】おっさんの恋愛話でも聞いてくれ※バッドエンド。雇われ店長してる居酒屋に大学生の可愛い子が面接にきたんだけど、俺はこの子と…


127: 名無しさん@おーぷん 2015/05/07(木)07:16:50 ID:Aw5

「お父さん、おれたちのことに
 こんな形で巻き込んでしまって本当に申し訳ありませんでした」

「家族の問題だ。だから俺の問題でもある。
 今回はうちのバカ娘が、
 こんなことをしてしまって本当に申し訳ない。
 責任は私が持つ、本当にすまない」

男二人で土下座し合っているのをポカンと見ている元嫁。
おれはピンクの封筒を取り出して、
中の紙をお父さんの前に広げた。
お父さんは全部理解していたみたい。
証人欄に名前を書いてくれた。

「え?なんで?なんで?なに?
 私離婚しないよ?なんで別れなくちゃいけないの?」

パニックになりだす元嫁。
よく意味のわからないことを言い出したが、
そのとき妹ちゃんが戻ってきた。

「ねぇ、妹、なんで別れなくちゃいけないの?ねぇ?」

「さわんな!汚い!」

妹ちゃんが力一杯元嫁を突き飛ばした。
元嫁は倒れこんだまま泣き出した。

「なんで1番大好きなひとが
 1番大嫌いなやつと同じことしてんだよ!もう嫌だ…」

そういっておれの胸で泣き出した妹ちゃん。
お父さんのえっ?って顔が忘れられない。




128: 名無しさん@おーぷん 2015/05/07(木)07:18:02 ID:Aw5

「お前がしたことは、お父さんが昔、
 お母さんにされたことと同じことだ。
 なんでそれがわからなかったんだ」

「違うもん!私はお母さんとは違う!」

「何が違う?」

「私はお母さんとは違う…私は別れない…」

「それを決めるのはお前じゃない。イチくんだ」

縋るような目でおれを見てくる元嫁。

「……正直、もう無理だよ」

「なんで!無理じゃない!家族でしょ!」

「その家族を壊したのが元嫁がしたことなんだよ。わからない?」

「あんたはもう家族なんかじゃない!」

唐突にキレた妹ちゃんだが、またすぐに泣き出す。

「なんで?家族なら助けてよ!別れたくない!嫌だ!なんで私が」

「だからもうあんたは家族じゃないんだよ!」

そんな言い合いが深夜過ぎてまで続いた。
おれ、疲れた。
お父さん、もっと疲れてた。

最後は元嫁が家を飛び出すというありがちなパターンでその日は終わった。
でもしっかりと携帯もバッグも
財布も防寒着も持って行ったから大丈夫だろう。

この日、元嫁は自分から切ったはずの浮気相手Bの部屋へ行ったみたい。
紛失検索機能ってこういうときに使うのね。
マジ便利。

ちゃんと男の所に行ったことを三人で確認して、その日は眠った。




129: 名無しさん@おーぷん 2015/05/07(木)07:19:25 ID:Aw5

次の日、お父さんが帰るので駅まで送って行った。
妹ちゃんは当初の予定だと年末の
元嫁の帰省に合わせて帰る予定だったのだが、帰ることに。
泣きながら帰って行った妹ちゃんが、なんだか可哀想だった。

元嫁はおれが仕事に行くまで帰って来なかった。

仕事が終わって帰ると、
家中がめちゃくちゃに荒らされていた。
どうやら、記入した離婚届を探していた模様。
浮気報告書も家に置いてあったものは消えていたし。
そんな大事なもの、置いとくわけないじゃん。

とりあえずその報告は妹ちゃん経由でお父さんに。

お父さん、泣いてた

その一言でおれも泣いた。
離婚届はまだ出していない。

それから年末まで元嫁には会えなかった。
ラインは鬼のように来たが、
離婚届はどこ?私は別れたくない。
ごめんなさい。捨てないで。イチも悪い!

などなど、話が二転三転のグルグルループ。

元嫁、結局年末の29日まで帰って来なかった。
仕事は行ってたみたいだけど、夜はあちこち。
間男B、ラブホ、満喫、実家周辺。

実家に戻ってお父さんと話をしたが、話が通じず、
バイトから帰ってきた妹と大喧嘩して出て行ったと連絡がきた。
その日の深夜に帰ってきた。





130: 名無しさん@おーぷん 2015/05/07(木)07:20:30 ID:Aw5

もうすぐ終わる。

もういい加減、元嫁が汚嫁にしか見えなくなっていた。
元嫁もようやく、現実が見え始めたみたいだった。
どうやら、持ち出した報告書をちゃんと読んだらしい。

最後の夜。
今までと打って変わって大人しい元嫁。
このときはまともに話ができた。
泣きながら謝り、ここへ来てやっと
自分のしでかしたことのヤバさやら何やらがわかったらしい。

最初からこうやって、非を認めて謝って欲しかった。
でももう遅い。
深夜だったけど、ふたりで離婚届を出して、
たった一年の結婚生活は終わった。

泊まるところがないという元嫁(嘘つけw)を、
その日だけ泊めるという約束で、自宅に入れた。
当たり前のように夜這いをかけられたが、全力で拒否。
気持ち悪い、汚い、という嫌悪感しかわかなかった。
元嫁の荷物は、ほとんど荷造りが終わっていたので、
ベッドを貸しておれはコタツで寝た。




131: 名無しさん@おーぷん 2015/05/07(木)07:21:56 ID:Aw5

翌朝、フ〇ラで起こされるという、初めての体験をする。
思わず突き飛ばしてしまったが。

この日、元嫁を連れて不動産巡り。
格安ワンルームを見つけて即契約。

入居可能になり次第荷物は出荷。
それまでの泊まるところ?
知らん。
知ったこっちゃない。

もうすぐ仕事という時間になり、
一旦自宅に帰ると、何故か妹ちゃんがいた。
カギの場所は教えておいたが、かなり驚いた。

元嫁も一緒に帰って来てたので、
元嫁も驚いた様子だったが、ここでは素直に謝っていた。

妹は元嫁に一冊の通帳を渡した。

「これは今までお父さんが貴方にかけていた保険の解約金と、
 お母さんが離婚したときに払ったお金です。
 これで、これから生きて下さい。
 もう私たちを家族だとは思わないで下さい。
 もし家族が欲しければ、
 自分のやってしまったことを反省して、自分だけで作っ下さい。
 私たちに償う必要はありません。
 もし償いたいのであれば、私たちの知らないところで一人で償って下さい」

そう言って、妹は元嫁を部屋から出した。
廊下の足音とすすり泣く声が遠ざかるのを聞いて、
妹も泣いてた。おれも泣いてた。

これ以降、元嫁との接触はほとんどない。
たまに元気?
とラインが来るくらい。

元嫁の荷物が無くなった部屋は、
本当にスカスカで生活感がない。

誰も幸せにはなってない。

色々足りないところはあるけれど、
これで大体の話は終わり。

あとは補足やら、質問もあれば出来る範囲で答えるよ。




132: 名無しさん@おーぷん 2015/05/07(木)07:22:36 ID:gIr

期待
後で電車の中で読む




133: 名無しさん@おーぷん 2015/05/07(木)07:23:27 ID:Aw5

補足
浮気相手

浮気相手A
30代妻子持ちの元嫁上司

昔から女癖が悪かったらしい。
元嫁が結婚すると聞いて、手を出したらしい。
その感覚がわからん。
だから期間は長い。
途切れ途切れ続いていた様子。
慰謝料?口止料?として100万持ってきたのに
社内の処分がキッカケで奥さんにはバレた。
離婚はしてない。今は一人で雪国にいるはず。

浮気相手B
20代独身
元嫁に一目惚れした可哀想なやつ。
結婚してることも知らなかった。
一方的にふられて、(元嫁がクレーム出して)
営業担当からも外され、宿代わりにされる。
上司と不倫してることもバラしたら、
泣きながら信じられないとか言ってた。
制裁は特にしてない。
なんか可哀想で。

同期A子
合コンで人数合わせで元嫁に連絡取ったのがキッカケ。
不倫応援してたわ。マジクソ。
実際はほとんど連絡などはとっておらず、
たまたま数週間ぶりにしたラインをおれに目撃され、
それがキッカケで元嫁の不倫がわかったんだから、ある意味感謝してる。
大学やめてキャバ嬢してたのは納得の進路だった。




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