佐久間まゆ「ヤンデレ…ってなんですかぁ?」 (26)(完)
8: ◆Z9rYxRK0vI:2023/04/09(日) 14:03:47.78:uoOxkINb0 (8/25)
まゆ「……ということがありまして」
加蓮「なるほどね…」
奈緒「知らなかったとはいえ、本人の前でどえらい会話してるなあ…」
まゆ「まゆは元々ヤンデレっぽかった、ということでしょうか」
奈緒「それはその……非常にコメントが難しいというか…」
加蓮「人によって意見が分かれるというか……」
まゆ「そもそも、ヤンデレ、ってどういう意味の言葉なんでしょう?」
加蓮「それもまた、非常にコメントが難しいというか…」
奈緒「我々は答えを持っていないというか……」
凛「……」
凛「ふっ」
凛「まゆって、意外と世間知らずなんだね。ヤンデレも知らないなんて」
まゆ「!?」
奈緒「!?」
加蓮「!?」
9: ◆Z9rYxRK0vI:2023/04/09(日) 14:05:01.99:uoOxkINb0 (9/25)
まゆ「凛ちゃん、ヤンデレが何か知ってるんですか?」
凛「当たり前でしょ。私は優しいから教えてあげるよ」
凛「ヤンデレっていうのはね、病んじゃうくらいデレデレ、の略だよ」
まゆ「病んじゃうくらい……でれでれ……?」
凛「そう。例えばまゆ、ツンデレって何かわかる?」
まゆ「ツンデレは……」チラッ
奈緒「ん?」
まゆ「はい。分かりますよぉ」
奈緒「なんであたしを見たんだよ」
加蓮「模範的ツンデレだからでしょ」
奈緒「はっきり言いやがったのはこの口か?」ムニー
加蓮「いひゃいいひゃいいひゃい」ムニニニニ
10: ◆Z9rYxRK0vI:2023/04/09(日) 14:06:42.48:uoOxkINb0 (10/25)
凛「ヤンデレもツンデレと同様、可愛い要素の一つなわけ」
まゆ「確かに…奈緒ちゃんはとっても可愛いです…!」
奈緒「あたしの話はもういいから!」
加蓮「はいはーい、私も奈緒めっちゃ可愛いと思いまーす」
奈緒「まだ伸ばし足りなかったみたいだな」ムニー
加蓮「いたたたた! ストップ! もう戻らなくなるから!」ムニニニニ
まゆ「でも、病んじゃうくらい、ってどういう意味ですか?」
凛「この場合の病んでる、っていうのは、病気がちとかそういう意味じゃない」
凛「それぐらい愛が深いっていう褒め言葉なんだよ」
まゆ「はぁ…」
凛「それが、最近のまゆはヤンデレっぽくない。つまり…」
まゆ「つ、つまり……?」
凛「まゆは『昔ほどプロデューサーへの愛が感じられない』って言われてるってことだよ!!」
まゆ「がーん!!」
加蓮+奈緒(そうはならんやろ……)
11: ◆Z9rYxRK0vI:2023/04/09(日) 14:07:18.24:uoOxkINb0 (11/25)
まゆ「そ、そんなことないもん!」
凛「本当にそう言える?」
まゆ「えっ?」
凛「ちゃんと最近病んでるの?」
まゆ「えっ、えっ、そんなこと考えたこともないですよぉ」
凛「じゃあファンの人の言う通りだね」
まゆ「そんなぁ…」
加蓮(凛、完全にまゆのことおちょくってるね…)
奈緒(ファンの人がプロデューサーへの愛を感じる訳ないんだけどな…)
12: ◆Z9rYxRK0vI:2023/04/09(日) 14:08:19.71:uoOxkINb0 (12/25)
まゆ「そんな…このままだと、まゆ、プロデューサーさんに嫌われちゃう…?」
加蓮「それだけは絶対に無いと思うけど……」
まゆ「どうしよう…プロデューサーさんにまゆを見て貰えない…そんなの絶対嫌…嫌…もっと…もっと病まなきゃ…病まなきゃ…病まなきゃ…」ブツブツ
奈緒「今のまゆがまさにヤンデレっぽくなってきてるけどな」
凛「ふふっ。まゆ、ヤンデレになりたい?」
まゆ「!? 知ってるんですか凛ちゃん、ヤンデレのなり方!」
凛「知ってるよ」
まゆ「教えてください…! プロデューサーさんへの愛を証明する為にも! まゆは昔のまゆのようにヤンデレに戻らないといけないんです……!」
奈緒(そんな事ないと思うけどな)
凛「まあ落ち着きなって。そもそもまゆは、『デレ』の部分はできてるじゃない」
凛「つまり、後は病みさえオーケー、って訳」
まゆ「簡単に病めれば苦労しません! その病み方が分からないから苦労してるんですよぉ!」
加蓮(まゆも正常な判断ができなくなってる…)
凛「ふふ、まだ気付かない?」
まゆ「……?」
凛「いるじゃん。ウチの事務所には一人、やむエキスパートが」
13: ◆Z9rYxRK0vI:2023/04/09(日) 14:10:32.99:uoOxkINb0 (13/25)
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14: ◆Z9rYxRK0vI:2023/04/09(日) 14:11:43.18:uoOxkINb0 (14/25)
---後日、事務所
デレP(以下P)「ふう、忙しい忙しい」カタカタ
輝子「フヒ…プロデューサー、今日も忙しそうだな…」
乃々「この前、他の事務所との合同ライブをやったばかりなのに、今度はうちの事務所の単独ライブがありますし…お忙しいんでしょう…」
凛「ふふ、私達もレッスン頑張らないとね」
乃々「むーりぃ…」
輝子「久しぶりに聞いた気がするな……デフォルトのむーりぃ……」
凛「最近、変化球多かったからね」
乃々「いや、べつに変化球を投げてるつもりはまったく無いんですけど…」
凛「ノリが良い乃々も好きだよ」
乃々「そういって、無茶振りされるのはほんとにむーりぃ…」
輝子「ボノノさん、七海ちゃんの趣味は?」
乃々「つーりぃ…」
凛「ごめんを英語で?」
乃々「そーりぃ…」
輝子「イタリアの首都は?」
乃々「ローマ」
輝子「フヒ…そこはフランスと間違えて『ぱーりぃ…』って言ってほしかった…」
乃々「もりくぼ、バカにされてます?」
P「お前ら机の下でうるさいぞ」