1 名前:ここからは表現の自由でイカせていただきます 投稿日時:2023/04/09(日) 08:52:12.68 ID:AWLwAi2o0
京都の庭園をめぐる。禅の思想が反映された庭の世界へ。
https://www.cinra.net/article/hn-gardens世界中から人気を集める、日本の思想や美意識を内包する「日本庭園」。
京都には、美しい日本庭園を見ることができる寺院がたくさんあります。
その中でも今回取り上げたいのは、昭和を代表する庭師・重森三玲(しげもりみれい)が造り上げた、
禅の思想が反映された禅寺庭園。
近年、スティーブ・ジョブズやイチローなど、世界中の成功者がこぞって愛する日本の「禅=ZEN」の思想。
(中略)
禅宗の寺院では、水を用いずに、白砂と石を使って景色を表現する
枯山水(かれさんすい)の庭が多く見られます。
そんな枯山水の見れる庭園の作者として、なかでも近年、改めて評価が高まるのが
昭和を代表する庭師・重森三玲(しげもりみれい)。
彼のつくる石組の美しさや植栽、モダンなデザインは、今なお賞賛の声が後を絶ちません。
(中略)
京都市東山区の「東福寺駅」から徒歩10分にある大寺院が『東福寺』。
ここは、中世から近世を通じて禅寺として栄えてきました。
なかでも「東福寺本坊」をぐるりと囲んだ東西南北の四つの庭園は、
ダイナミックな石組みが見どころです。
「南庭」に広がる白砂は海、突き出ている石は不老不死の仙人が住んでいると言われる島を表し、
禅寺庭園で扱われることが多い、「神仙思想」がテーマになっている庭です。
不老長寿を信じ、修行を積むことによって仙人になりたいと願った「神仙思想」。
この庭を作庭した時、重森三玲は43歳。自邸以外で作り出した初作品といわれています。
烏賀陽:重森三玲が面白いのは、もともと庭師出身ではないところ。
彼は、若い頃に美術大学で日本画を学び、生け花の先生もしていました。
しかし、昭和9年に起きた台風によって、多くの京都の庭園がダメージを受け、
その修復のために、自ら庭園の実測調査を始め、それを26冊の本にまとめたんです。
これがきっかけとなり、各地のお坊さんと繋がりができ、そしてこの東福寺の住職に
作庭を頼まれることになったそうです。
(中略)
続いて、正方形や長方形に切リ出された切石と苔の緑のコントラストが美しい、
“市松模様の庭園”として有名な「北庭」。
手前から遠くへ離れる程、だんだん切石がフェードアウトしていくという絶妙なバランス。
キュビズムの影響を辿る、ピエト・モンドリアンの絵画を彷彿とさせます。
もともと絵画を学んでいた重森三玲の経験や感性が、十分に生かされた作品ともいえます。
烏賀陽:以前、私が案内をしたデンマークとイギリスの女性2人が
この庭を見て号泣したんです。今まで苦労してきたことが全て報われた気がする、と。
この事がきっかけで、庭には感動させる力があるんだと実感するようになりました。
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