【2/2】小児ガンで入院してた1年4ヶ月間の話する。事の始まりは中3の晩春、右肘が曲がらなくなってる事に気付いて総合病院に行った事で…
83: 以下、VIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:02:27.82 ID:5NzmtL8y0
どうしたのかな、調子悪いのかなって思いつつも、ひたすら返事を待ってた
何となく電話はしづらい感じだったし、
親に聞いてもらうのも恥ずかしいような気がしてた
もし何かで忙しいんだったら、と思うと
自分から催促みたいにもう1通手紙を送るのも気が引けた
結局、返事が来たのは次の年のお正月の年賀状としてだった
何の変哲もない、よくわからないイラストの描かれた普通の年賀状
「忙しかったせいでしばらく返事できなくてごめんね!
私は元気だよ。また手紙書くから待っててね。」
みたいな感じのメッセージが手書きで書いてあった
その2週間後、綾ちゃんが死んだ
85: 以下、VIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:02:59.56 ID:4XPeXF2H0
嘘・・・だろ・・・?
86: 以下、VIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:03:41.68 ID:6A58sESZ0
おい
88: 以下、VIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:04:44.27 ID:0jTFjP4e0
あかん、わかっててもあかん…
90: 以下、VIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:06:06.52 ID:5NzmtL8y0
それを最初に知ったのウチの母親だった
どういうルートで知ったのかは分からないが、
多分入院してた時の知り合い経由だと思う
俺は父親と一緒に綾ちゃんの家に行った
家には、憔悴した表情の綾ちゃんの母親がいた
10月の末から抗がん剤由来の白血病で再入院していた事、
あっという間に進行して、ほとんど手の打ちようがなかった事
心配するから、俺には知らせないで欲しいといわれた事、
正月頃にはかなり状態が悪化してたが、
数人にだけは年賀状をを書いてた事などを話してくれた
92: 以下、VIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:06:57.74 ID:5NzmtL8y0
俺は放心状態でその話を聞いていた
妙に現実感がなくて、けど目の前の仏壇には
綾ちゃんの遺骨が入った箱みたいなものがあって
綾ちゃんは俺と同じくらい身長があったのに、
骨になるとこんなに小さくなってしまうのか、
なんて事をぼんやり考えてた
悲しいはずなのに泣けなかった
93: 以下、VIPがお送りします 2011/09/07(水) 22:07:25.01 ID:5NzmtL8y0
帰路に父親と夕食を食べたが、2人ともずっと無言だった
入院中、両親が来てる時はなんとなく照れくさくて
綾ちゃんと一緒にいることは殆どなかった
けど、多分両親は俺と綾ちゃんの事を気づいてたと思う
その時はそんなこと考える余裕はなかったが、
きっと父親は父親で色んな思いが渦巻いてたんだろう
結局そのまま会話することもなく家に帰って、
俺はすぐ風呂に入って寝た
そして、夜中に目が覚めた
夢の中には元気な、肩まで髪の毛のある綾ちゃんがいた
現実に髪の伸びた綾ちゃんを見た事はなかったのに、
我ながら変だなと思いながらなんとなく部屋の電気をつけた