浜田「松本さんは実は雛見沢出身だったと小耳に挟んだのですが」 (44)(完)
1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/02/20(月) 21:10:42.30:f57j9Rtf0 (1/44)
浜田「本当ですか本当なら雛見沢とは一体どんな所でしたかよければ是非教えてください……」
浜田「え、お前尼ちゃうん?」
松本「あハイそうですよ。ハガキの人もよくわかりましたね」
浜田「いやw お前ずっと尼おったやんけ」
松本「実はその辺、あんまり詳しく知らないんですよね」
浜田「は? なんで?」
松本「ほら、貴方も小3で引っ越してきたでしょ? それと一緒で、うちも僕が小さい頃に引っ越してきたんですよ」
松本「兄貴がギリ覚えてるくらいですかね」
浜田「はーなるほど……物心つく前に越して来たのね」
松本「そうそうそんな感じです」
浜田「じゃああくまで戸籍上の出身地であって、その雛見沢にはあんまり思い入れないって事ですね」
松本「そんな事ないですよ。あんな村、今すぐ滅んだらいいんですよ!!」
浜田「なんでやねんw」ペチン
ドゥドゥッドゥー
ガキガキガキノツカーイ
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2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/02/20(月) 21:17:25.30:f57j9Rtf0 (2/44)
松本「いやマジで、クソっすよ。ホンマに」
浜田「自分の生まれ、そない言ったるなよ~」
松本「確かに記憶こそないですけどね。でも、オカンがよう言ってたんですよ」
松本「人志聞くのやと。あの村は鬼の住む村なのやと」
松本「あんなとこは人の住むとこやあらへん。あんたも大人になっても、雛見沢にだけは行ったらアカンのやでって」
松本「そんな話聞かされて育ったら、そらイメージ悪くなるじゃないですか」
浜田「ふぅん……向こうでなんか、イヤな事でもあったんかなぁ」
松本「うろ覚えですけど、どうも喧嘩別れっぽいですね」
松本「なんかあっちの奴等と、派手にやりあったっぽくて」
浜田「へぇー。まぁ、秋子ならあり得るかぁ」
松本「オカンも当時は若かったでしょうしね」
浜田「でもそいでも、わざわざ尼に越してくるってよっぽどやで?」
浜田「一体誰と揉めてん?」
松本「園崎さんとです」
浜田「誰やねん」
松本「ヤクザの組長です」
浜田「 」
3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/02/20(月) 21:22:09.98:f57j9Rtf0 (3/44)
浜田「秋子、それは……w」
松本「なんか、向こうに園崎って言う偉っそうなヤクザがいたんですって」
松本「んであなたも知ってるでしょうけど、ウチのオカンもあんな感じでしょ? もう、モロにかち合ったみたいで」
松本「最初はメンチの切りあいから始まって……すぐこのダラズがぁー!ってなって」
浜田「なんやねんダラズってw」
松本「w」
松本「でもまぁ、割とそんな感じみたいですよ。ほんまに」
浜田「秋子それはアカンわ……よりにもよってヤーさんに手出したらアカンわ」
松本「しかも相手は組長クラスですからね。根回し即村八分ですよ」
浜田「しゃーないわ……そればっかりは……」
松本「鬼ってそういう意味やったんやなって」
4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/02/20(月) 21:26:28.84:f57j9Rtf0 (4/44)
浜田「でもさ、言うてもそれ、上の世代の話やろ?」
浜田「あんたさんには直接関係のない話やんか。向こうも代替わりしてるやろし。そこまで悪く言ったらんでもええんちゃうの?」
松本「違うんですよ浜田さん。実は僕、大人になってから一回雛見沢行ってるんですよ」
浜田「えっそうなん?」
松本「だからこっちはその結果を踏まえて言ってるんですよ。雛見沢はクソやって」
浜田「じゃあ行くなや」
松本「はい? どういう意味ですか?」
浜田「いやどういう意味じゃなしに。行くな言われたのに行ったお前が悪いんちゃうんかい」
松本「その辺、詳しく聞きたいですか?w」
浜田「勿論」
松本「ほんとに聞きたいですか?」
浜田「ええからはよ言えや」
松本「わかりました。なら言いましょう」
すぅ~
松本「お前のせいじゃーーーーーーーーッ!!」
浜田「!?」
5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/02/20(月) 21:30:19.81:f57j9Rtf0 (5/44)
松本「言うに事欠いてこのガキャほんま…………!」
浜田「なんでなんでwwww まっちゃんなんでwwwww」
松本「死ね! はうぅにお持ち帰りされろ!」
浜田「待って待ってwwww死ぬ前に理由聞かせてえやwwww」
松本「貴方のような人を向こうの言葉でダラズって言うんですよ」
松本「ほんともう、お願いしますよ!」
浜田「ほんとすいません……」
松本「忘れたとは言わせませんよ――――あれは昭和58年の6月でした」
松本「あの時何があったか、覚えてますか」
浜田「なんかあったっけ……」
松本「……」ジー
浜田「あ……俺らが”NSC”卒業した年?」
6:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/02/20(月) 21:33:42.13:f57j9Rtf0 (6/44)
松本「あの時は僕ら仕事なんて全然なくてね。毎日バイトしてなんとか食いつないでたんですけど」
松本「でもこいつはすーぐにサボろうとするんですよ。だるいだのしんどいだの文句ばっか言うて」
浜田「ナッハッハwwww」
松本「ただでさえ金欠で、舞台衣装やなんや色々いるのに、なのに相方は全然真面目に働かない」
松本「どう考えても僕一人のバイト代で足りるわけがないがないんですよ。あの当時、どうやってやりくりしてたと思いますか?」
浜田「え、吉本から借りてたんちゃうん?」
松本「ちゃうわボケ! 俺が出稼ぎ行ってたんじゃ!」
浜田「どこに?」
松本「雛見沢言うてるやろこのダラズがぁーーーーーーーーッ!!」
7:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/02/20(月) 21:35:48.11:f57j9Rtf0 (7/44)
松本「死ねっ! 何度も瀬戸際をループしろ!」
松本「100年くらい」
浜田「ほんとすいません……ダラズで」
松本「こちとら一人で二人分稼がなダメですから、嫌々でも行かざるを得なかったんですよ」
浜田「ちなみに、なんのバイトですか?」
松本「ベビーシッターですね」
浜田「あれっ、意外と普通の仕事やな」
松本「そうですか?」
浜田「だってヤクザだらけの街やろ? なんかもっと、危なっかしい仕事させられるとか思てたのに」
松本「ハハっ。なんぼ金欠やからって、そんな事しませんよ」
浜田「んでギャラは?」
松本「5000万です」
浜田「ごッ…………!?」