浜田「松本さんは実は雛見沢出身だったと小耳に挟んだのですが」 (44)(完)
29:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/02/20(月) 22:49:49.96:f57j9Rtf0 (29/44)
浜田「”チャンピオン”な」
松本「ちょっとなまりキツイ所ありましたけど、そんなのは些細な出来事じゃないですか」
浜田「お偉いさんにハマったのはデカイな」
松本「梨花ちゃん様様ですよね。おかげでデモもすっかり収まって」
松本「沙都子なんか、梨花ちゃん直々におもっきしシバかれたらしくてw」
浜田「天罰やw」
松本「いやほんと権力者の口利きってデカイですよ。梨花ちゃんのツレって事で、あんなに嫌ってた奴等も段々優しくなってきて」
松本「んで最終的に、年一でやる村のおっきいお祭りに誘われるまでになりましたからね」
松本「ワタナガシって言うんですけど」
浜田「ええやん。馴染んでるやんけ」
松本「最後にそこで梨花ちゃんと漫才する事になったんですよ。”僕とざいまんやるのですヒートシー”言われて」
浜田「おおw」
松本「なんだかんだ結構本気でやってましたよ? 二人でコンビ名まで決めましたからね」
松本「ベルンカステルずって言うんですけど」
浜田「若手やwwww」
30:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/02/20(月) 22:50:37.70:f57j9Rtf0 (30/44)
松本「そこはノリで引き受けた部分ありましたけど、でも嬉しい誤算と言いますか」
松本「梨花ちゃんもお笑い好きなだけあって、こう、間とか完璧なんですよ。全然僕のボケについてこれてるって言うか」
浜田「ほぉー」
松本「そんなレベルですから、もう、それはそれはすごいネタ出来上がって。しかも村の学校とかで試したい放題で」
松本「ちょっと合わせで軽くやっただけでドッカンドッカンウケるんですよ。【ピー】共みんなニッパーなってるんですよ」
浜田「さっきからその”にっぱー”ってなんなん?」
松本「持ちギャグですよ。梨花ちゃんの」
浜田「ツカミまで持ってんのか……」
松本「ね? 盤石でしょ?」
浜田「完璧やん」
松本「ただ一個だけ問題がありまして」
浜田「なんや」
松本「――――本番中にコンビ解散してしまいまして」
浜田「おい!!」
31:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/02/20(月) 22:51:54.01:f57j9Rtf0 (31/44)
浜田「何しとんねんおのれら」
松本「そこは本職なんでね。なんぼ恩人でも譲れない部分あって」
浜田「どっちか我慢せえやよりにもよって本番中によぉ」
松本「いやでも、あれは僕悪くないです。完ッ全に僕カワイソウです」
浜田「なわけないやろ。お前も少しは合わせろや余所もんの癖に」
松本「じゃあそこまで言うなら一つ例を出しましょう――――想像してくださいあなたは本番前の若手漫才師です」
浜田「はい」
松本「ツライ下積みを経てようやく初舞台の日が来ました。そこそこデっカイ箱に満員御礼でした」
松本「自分らの番が来ました。出囃子が鳴りました。ハイドーモ言いながらセンターマイクへ走っていきました」
松本「で、客前に出た瞬間、自分の相方が、もしも――――”ネタと一切関係のない事をし出したら”」
松本「あなたならどうしますか?」
松本「いつもの様に、笑顔でいてくれますか?」
浜田「……まっちゃんカワイソウ!」
32:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/02/20(月) 22:53:03.46:f57j9Rtf0 (32/44)
風呂
33:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/02/20(月) 23:15:34.08:f57j9Rtf0 (33/44)
松本「僕それリアルにやられましたからね。脂汗半端なかったっすよ」
浜田「なんで急に裏切られてんねんw」
松本「知らないっすよw 心の中でずっと”梨花ちゃん!?”って叫んでましたよ」
松本「その声はまるで風の様にすりぬけてですね」
浜田「ナハハハハw アホやこいつw」
松本「だから僕は空気壊さん為に、急遽アドリブでツッコミに回って」
松本「それでも一生懸命ツッコんでたんですけど、肝心の梨花ちゃんが明らかにやる気ないんですよ。”興味がなくなった”とかそんな事ほざき出して」
浜田「ボケたかったんちゃうの」
松本「にしても唐突すぎるでしょw そんなん、なんぼ僕でも対応できないっすよ!」
浜田「せやなw」
松本「だから僕もイラっと来て、つい”お前さっきから何してんねん”って耳打ちしたんですよ」
松本「したら梨花ちゃん、なんて言ってきたと思います?」
浜田「何言われたん……」
松本「めっちゃ目ぇクワ!って開いて――――”消え失せろこの三流芸人が!”って言われて」
浜田「wwwwwwww」
34:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/02/20(月) 23:16:28.74:f57j9Rtf0 (34/44)
松本「……あ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”あ”!? なって」
浜田「売れる思った言うてたやんけwwww」
松本「沙都子よりムカつきましたからね。ぶっちゃけ」
浜田「本番中にやる気無くすのはアカンな」
松本「そうでしょうそうでしょう!? しかも向こうから誘ってきといてですよ!」
松本「だからもうプッチーンきて、舞台の上で、客ガン無視で、ガチンコの罵り合いなって」
松本「10歳すぎたばっかの女の子と、20歳目前のええ大人がですよ」
浜田「恥やw」
松本「しかもアイツなまりキツいでしょ? 興奮したんか知らないですけど、後半何言ってるか全然聞き取れないんですよ」
松本「僕がガキの癖に偉そうにすんな言うたら”実際はmeの方が100年程上なた~め~”とかワッケワカラン事言い出して」
浜田「んなはははwwwwアホやwwwwアホが二人おるwwww」
松本「んであのガキ、挙句の果てに東京カエレとかぬかしやがったもんですから」
松本「だからもう、ほんまの意味でもうええわってなって、ほんまに帰ったったんです」
松本「その辺の軽トラパクって」
浜田「どっちもダラズやで」
35:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/02/20(月) 23:18:27.88:f57j9Rtf0 (35/44)
浜田「梨花ちゃんは、なんで急にやる気なくしたんやろ」
松本「知りませんよもう。甘やかされて育てられたんじゃないですか?」
浜田「ボンボンやな」
松本「ていうかあの村住人全体がそんな感じなんですよ」
松本「揃いも揃っていきなりキレ出すし意味わからん因縁ばっかつけてくるし」
松本「尼以下ですよ、マジで」
浜田「やめろw」ペシ
松本「惨劇でしかなかったですね、ええ」
浜田「ままもうえーやん。もう行く事ないねんから」
松本「まぁ、そうなんですけど」
松本「ただ、どうしても一つ言っとかないといけない事があるんですけど、いいっすか」
浜田「なんや」
松本「実はあの村……あなたの生い立ちにも深く関係してて」
浜田「うそやんwwww」
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