後味の悪い話『ふたりのジョンの話』
398:2:2013/10/27(日) 04:38:03.59 ID:pu1JOOMN0
なんとか江戸に辿り着くと、一刻も早く夫に会いたいと乞食姿のまま商家に向かってしまう。
そのみすぼらしい姿に番頭も父もこんな女を嫁として迎えられない、どうしようかと相談し、
番頭が「息子が死んだと言えばあきらめて帰るだろう。墓は適当にそのあたりのを指して誤魔化そう」と提案し、父も了承。
そう説明しているところへ息子が出てきて、二人は再会する。
息子が妻の身なりを整えさせると、その美しさは皆も驚くほど。父も嘘をついたのは番頭の独断ということにし、もうすぐ子供も産まれる、
一秒でも早く孫の顔が見たいと長崎の妻をそのまま家に向かえることに。
そこに町方取締り与力の使いがやってきて、急がされていた武家の娘との結婚は何時にしようかと聞いてくるが、父は番頭に「よく考えたら所詮は商人と武家では身分違いと断れ」と指示。
その通りに番頭が伝えると使いは怒って主人に報告。主人は商家にやってくると、長崎の妻を引っ立てていってしまう。
困った父は二百両を用意して番頭に持たせ長崎の妻を帰して貰うように頼み込むが、長崎から江戸に女一人で来れるはずも無い、来たのなら間の関所破りの疑いがあるので返せない、
親戚付き合いがある人から頼まれれば考えるが、このままでは返すわけにはいかない、今日は日取りもいいからさっさと娘と結婚させよう、と言う。
父も仕方なく、取り敢えず結婚させて後で追い出して長崎妻と再婚させればいいと受け入れることにする。
式が始まり連れてこられた花嫁を見ると、与力の娘では無く、長崎の妻。
与力言うには「長崎の妻から話を聞くと、夫恋しさのあまり艱難辛苦を乗り越えてきたまさに貞女。しかし関所破りの件があるのでいったん自分の養女とし、嫁入りさせる。
結婚するはずだった娘はこれも天命だと尼になると言う。長崎の妻の家は跡取りが無くなってしまうので、産まれた最初の子を出せばいい」
皆は感動して涙を見せるのであった…
父の身勝手さ、番頭の適当さ、与力の公私混同、結婚相手なのに登場しない与力の娘、等々と、
時代背景に詳しくないので何ともいえないがこれでいい話っぽいのが…
400:本当にあった怖い名無し:2013/10/27(日) 07:44:25.41 ID:R3e2XWz+0
>>398
ご都合主義というか、まさに創作だから上手くいった世界って感じだなww
自分の娘の縁談をおしゃかにされて、それで他家の婚礼の面倒みてやるような父親はいねえだろ・・・
403:1/3:2013/10/27(日) 12:33:48.80 ID:fFtJK+7b0
人によってはあまり後味悪くないかもだけどせっかくだから書きます。
フリゲ「デンシャ」(製作者:小麦畑)
主人公の男の子は、電車のなかで眠りに落ち、気が付くと異世界の電車の中にいた。
このゲームでは車両ごとに数字の書かれたプレートがあり、
それを裏返したり回転させたり別のプレートと交換したりして車両(別空間)を行き来する。
そしてプレートに書かれた数字は、主人公の祖母の年齢を表している。
主人公は電車のステージ、アイテムや会話、どこからか聞こえる祖母の声を頼りに、
祖母の一生をたどってゆく。(祖母=私)
404:2/3:2013/10/27(日) 12:35:02.21 ID:fFtJK+7b0
私は幼少期を南国で過ごし、赤い花を好きになった。
母とともにマラリアにかかって日本へ帰国。そのあと母は病死。
第二次世界大戦が始まって父が出兵し行方不明になった。
父の形見は真珠のネックレスだが、1粒だけどこかへ行ってしまった。
やがて私は終戦という名の世界の終わりを知り、世界はこれからも続くのだと実感した。
戦後は学校へ行き、特需景気で歯車のごとく働き、高度経済成長を目の当たりにした。
夫とも出会い、娘(主人公の母)が生まれたが、
のちに夫を千日デパート火災で亡くし、娘を養うため工場で労働する日々へ。
終戦を経験していたから、彗星が降って地球が終わるというニュースにも動揺せず。
バブルのころ、娘が結婚したが
形見のネックレスの真珠が欠けていたから娘に贈ってやれなかった。
娘は私とは違い、黄色い花が好きだった。娘に気に入らないことをたくさんしてしまった。
やがて主人公が生まれた。私がいなくなっても、世界は続いてゆくのだろう。
娘が生まれたときと同じようだ。ありがとう。ありがとう。
私はもうこの世界にいない。合言葉は「サヨナラ」。
405:3/3:2013/10/27(日) 12:36:06.63 ID:fFtJK+7b0
主人公はときどき、モノノケに遭遇し、何らかのヒントを授かる。
赤い花・黄色い花、ウェディングドレス、真珠のネックレスといった思い出の品や、
南国のジャングル、機械うごめく工場、燃え上がるデパートといった場所を探す。
祖母は、真珠の欠けていたネックレスを娘に渡せなかったことを唯一後悔していた。
主人公が欠けた真珠をネックレスに戻し、最後の年(祖母の享年)の車両へ向かうと、
祖母の記憶がすべてつながりフラッシュバックする。
最終ステージで祖母は仮装場(実は火葬場)を渡り、モノノケに導かれるように昇天。
主人公が目を覚ますと、そこは現実世界の電車の中だった。
主人公は父と一緒に、祖母のいる病院へ見舞いに行く途中だったが、
たったいま祖母が遠いところへ旅立ってしまったのだと悟った。
最初このゲームやったときはめちゃくちゃ泣いた。
祖母はどんだけ報われない人生を歩んできたのかと
家族が死に目に会う前に、一人で静かに逝ってしまったのも悲しくて仕方なかった。
412:本当にあった怖い名無し:2013/10/28(月) 00:47:26.77 ID:xsb5wzdN0
昨日の朝たまたまテレビで見た世界の民話みたいなアニメ
デンマークの話
ある母親には病気の子供がいた。
ある日目を離したすきに、子供は死神にさらわれてしまった。
母親は子供を助けようと、死神のあとをおった。
茨に聞くと、「私を暖めてくれたら教える」と言われて
刺を体に刺して血を流しながら茨を抱いて暖めた。
それから道々尋ねる相手ごとに声、目、美しい髪を要求されてすべて与えた。
そうして死神の庭に入ることができた。
そこにはたくさんの子供の命が植物となって生えていたが
母親はすぐに自分の子供の花を見つけた。
そこに死神が戻ってきて「なぜ自分の子供がわかった?」
「母親ですから」母親は話せなかったが、死神には彼女の心の声が聞けたのだ。
「お願いですから子供を返してください、返さないと他の花を抜きます」
「決めるのは神様で、わしはいわれたとおりにしているだけだ、お前はほかの母親が悲しむのはいいのか?」
死神は母親の子供の花を引きぬいてしまった。
母親は傷ついて声も目も失ったのにすべてがムダだったけど
それ以上に他人の子の命はどうでもいいというのがリアルだった。
デンマークというより中国だろと思った。
休日の早朝からこんなアニメを見て暗い気持ちになった。
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