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『2ch系怖い話』の恐怖度ランク付けしようぜwwwwwwwwww


35: パンドラ[禁后]13 2011/12/16(金) 17:22:55.87 ID:s+XHJkPg0

八千代の両親は終始落ち着いたまま、「わしらが出てくるまで誰も入ってくるな」と言い、しばらく出てこなかったそうです。

数時間ほどして、やっと両親が出てくると「二人はわしらで供養する。夫は探さなくていい。理由は今に分かる。」と住民達に告げ、その日は強引に解散させました。

それから数日間、夫の行方はつかめないままだったのですが、程なくして八千代の家の前で亡くなっているのが見つかりました。

口に大量の長い髪の毛を含んで死んでいたそうです。

どういう事かと住民達が八千代の両親に尋ねると、「今後八千代の家に入ったものはああなる。そういう呪いをかけたからな。

あの子らは悪習からやっと解き放たれた新しい時代の子達なんだ。こうなってしまったのは残念だが、せめて静かに眠らせてやってくれ。」と説明し、八千代の家をこのまま残していくように指示しました。

これ以来、二人への供養も兼ねて、八千代の家はそのまま残される事となったそうです。

家のなかに何があるのかは誰も知りませんでしたが、八千代の両親の言葉を守り、誰も中を見ようとはしませんでした。

そうして、二人への供養の場所として長らく残されていたのです。

その後、老朽化などの理由でどうしても取り壊すことになった際、初めて中に何があるかを住民達は知りました。

そこにあったのは私達が見たもの、あの鏡台と髪でした。

八千代の家は二階がなかったので、玄関を開けた目の前に並んで置かれていたそうです。

八千代の両親がどうやったのかはわかりませんが、やはり形を成したままの髪でした。

これが呪いであると悟った住民達は出来るかぎり慎重に運び出し、新しく建てた空き家の中へと移しました。

この時、誤って引き出しの中身を見てしまったそうですが、何も起こらなかったそうです。

これに関しては、供養をしていた人達だったからでは?という事になっています。

空き家は町から少し離れた場所に建てられ、玄関がないのは出入りする家ではないから、窓・ガラス戸は日当たりや風通しなど供養の気持ちからだという事でした。

こうして誰も入ってはいけない家として町全体で伝えられていき、大人達だけが知る秘密となったのです。

ここまでが、あの鏡台と髪の話です。

鏡台と髪は八千代と貴子という母娘のものであり、言葉は隠し名として付けられた名前でした。




36: パンドラ[禁后]14 2011/12/16(金) 17:24:53.23 ID:s+XHJkPg0

ここから最後の話になります。

空き家が建てられて以降、中に入ろうとする者は一人もいませんでした。

前述の通り、空き家へ移る際に引き出しの中を見てしまったため、中に何があるかが一部の人達に伝わっていたからです。

私達の時と同様、事実を知らない者に対して過剰に厳しくする事で、何も起こらないようにしていました。

ところが、私達の親の間で一度だけ事が起こってしまったそうです。

前回の投稿で私と一緒に空き家へ行ったAの家族について、少しふれたのを覚えていらっしゃるでしょうか。

Aの祖母と母がもともと町の出身であり、結婚して他県に住んでいたという話です。

これは事実ではありませんでした。

子供の頃に、Aの母とBの両親、そしてもう一人男の子(Eとします)を入れた四人であの空き家へ行ったのです。

私達とは違って夜中に家を抜け出し、わざわざハシゴを持参して二階の窓から入ったそうです。

窓から入った部屋には何もなく、やはり期待を裏切られたような感じでガクッとし、隣にある部屋へ行きました。

そこであの鏡台と髪を見て、夜中という事もあり凄まじい恐怖を感じます。

ところが四人のうちA母はかなり肝が据わっていたようで、怖がる三人を押し退けて近づいていき、引き出しを開けようとさえしたそうです。

さすがに三人も必死で止め、その場は治まりますが、問題はその後に起こりました。

その部屋を出て恐る恐る階段を降りるとまたすぐに恐怖に包まれます。

廊下の先にある鏡台と髪。

この時点で三人はもう帰ろうとしますが、A母が問題を引き起こしてしまいました。

私達の時のD妹のように引き出しを開け中のものを出したのです。

A母が取り出したのは一階の鏡台の一段目の引き出しの中の「紫逅」と書かれた紙で、何枚かの爪も入っていたそうです。

さすがにやばいものでは、と感じた三人はA母を無理矢理引っ張り、紙を元に戻して帰ろうとしますが、じたばたしてるうちに棒から髪が落ちてしまったそうです。

空き家の中で最も異様な雰囲気であるその髪にA母も触れる勇気はなく、四人はそのままにして帰ってきてしまいました。

それから二、三日はそのまま放っておいたらしいですが、親にバレたら…という気持ちがあったので、元に戻しに行く事になります。

B両親はどうしても都合があわなかったため、A母とE君の二人で行く事になりました。




37: パンドラ[禁后]15 2011/12/16(金) 17:25:46.32 ID:s+XHJkPg0

夜中に抜け出し、ハシゴを使って二階から入ります。

階段を降り、家から持ってきた箸で髪を掴んで何とか棒に戻しました。

さぁ早く帰ろうとE君は急かしましたが、ホッとしたのかA母はE君を怖がらせようと思い、今度は二段目の引き出しを開けたのです。

「紫逅」と書かれた紙と何本かの歯が入っていました。

あまりの恐怖にE君は取り乱し泣きそうになっていたのですが、A母はこれを面白がってしまい、E君にだけ中が見えるような態勢で三段目の引き出しを開けたそうです。

E君が引き出しの中を見たのはほんの数秒ほどでした。

何があった??とA母が覗き込もうとした瞬間、ガンッ!!と引き出しを閉め、ぼーっとしたまま動かなくなりました。

A母はE君が仕返しにふざけてるんだと思ったのですが、何か異常な空気を感じ、突然怖くなって一人で帰ってしまったのです。

家に着いてすぐに母親に事情を話すと、母親の顔色が変わり異様な事態となりました。

E君の両親などに連絡し、親達がすぐに空き家へ向かいます。

数十分ぐらいして、家で待っていたA母は親達に抱えられて帰ってきたE君を少しだけ見ました。

何かを頬張っているようで、口元からは長い髪の毛が何本も見えていたそうです。

この後B両親も呼び出され、親も交えて話したそうですが、E君の両親は三人に何も言いませんでした。

ただ、言葉では表せないような表情でずっとA母を睨み付けていたそうです。

この後、三人はあの空き家にまつわる話を聞かされました。

E君の事に関しては、私達に言ったのと全く同じ事を言われたようでした。

そして、E君の家族がどこかへ引っ越していくまでの一ヵ月間ぐらいの間、毎日A母の家にE君の両親が訪ねてきていたそうです。

この事でA母は精神的に苦しい状態になり、見かねた母親が他県の親戚のところへ預けたのでした。

その後A母やE君がどうしていたのかはわかりませんが、A母が町に戻ってきたのはE君への償いからだそうです。





38: パンドラ[禁后]16 2011/12/16(金) 17:26:21.57 ID:s+XHJkPg0

以上で話は終わりです。

最後に鏡台の引き出しに入っているものについて。

空き家には一階に八千代の鏡台、二階に貴子の鏡台があります。

八千代の鏡台には一段目は爪、二段目は歯が、隠し名を書いた紙と一緒に入っています。

貴子の鏡台は一、二段目とも隠し名を書いた紙だけです。

八千代が「紫逅」、貴子が「禁后」です。

そして問題の三段目の引き出しですが、中に入っているのは手首だそうです。

八千代の鏡台には八千代の右手と貴子の左手、貴子の鏡台には貴子の右手と八千代の左手が、指を絡めあった状態で入っているそうです。

もちろん、今現在どんな状態になっているのかはわかりませんが。

D子とE君はそれを見てしまい、異常をきたしてしまいました。

厳密に言うと、隠し名と合わせて見てしまったのがいけなかったという事でした。

「紫逅」は八千代の母が、「禁后」は八千代が実際に書いたものであり、三段目の引き出しの内側にはそれぞれの読み方がびっしりと書かれているそうです。

空き家は今もありますが、今の子供達にはほとんど知られていないようです。

娯楽や誘惑が多い今ではあまり目につく存在ではないのかも知れません。

地域に関してはあまり明かせませんが、東日本ではないです。

それから、D子のお母さんの手紙についてですが、これは控えさせていただきます。

D子とお母さんはもう亡くなられていると知らされましたので、私の口からは何もお話出来ません。

6 左 ヒッチハイク






836 本当にあった怖い名無し sage 2009/12/24(木) 22:12:17 ID:NNdtlw3F0

今から7年ほど前の話になる。俺は大学を卒業したが、就職も決まっていない有様だった。

生来、追い詰められないと動かないタイプで(テストも一夜漬け対タイプだ)、

「まぁ何とかなるだろう」とお気楽に自分に言い聞かせ、バイトを続けていた。

そんなその年の真夏。悪友のカズヤ(仮名)と家でダラダラ話していると、

なぜか「ヒッチハイクで日本を横断しよう」と言う話に飛び、その計画に熱中する事になった。

その前に、この悪友の紹介を簡単に済ませたいと思う。

このカズヤも俺と同じ大学で、入学の時期に知り合った。コイツはとんでもない女好きで、頭と下半身は別、と言う典型的なヤツだ。

だが、根は底抜けに明るく、裏表も無い男なので、女関係でトラブルは抱えても、男友達は多かった。

そんな中でも、カズヤは俺と1番ウマが合った。そこまで明朗快活ではない俺とはほぼ正反対の性格なのだが。

ヒッチハイクの計画の話に戻そう。計画と行ってもズサンなモノであり、

まず北海道まで空路で行き、そこからヒッチハイクで地元の九州に戻ってくる、と言う計画だった。

カズヤは「通った地方の、最低でも1人の女と合体する!」と女好きならではの下世話な目的もあったようだ。

まぁ、俺も旅の楽しみだけではなく、そういう期待もしていたのだが…

カズヤは長髪を後ろで束ね、一見バーテン風の優男なので(実際クラブでバイトをしていた)コイツとナンパに行って良い思いは確かにした事があった。

そんなこんなで、バイトの長期休暇申請や(俺は丁度別のバイトを探す意思があったので辞め、カズヤは休暇をもらった)、

北海道までの航空券、巨大なリュックに詰めた着替え、現金などを用意し、計画から3週間後には俺達は機上にいた。

札幌に到着し、昼食を済ませて市内を散策した。慣れない飛行機に乗ったせいか、

俺は疲れのせいで夕方にはホテルに戻り、カズヤは夜の街に消えていった。

その日はカズヤは帰ってこず、翌朝ホテルのロビーで再開した。

にやついて指でワッカをつくり、OKマークをしている。昨夜はどうやらナンパした女と上手く行った様だ。




837 本当にあった怖い名無し sage 2009/12/24(木) 22:13:11 ID:NNdtlw3F0

さぁ、いよいよヒッチハイクの始まりだ。ヒッチハイクなど2人とも人生で初めての体験で、流石にウキウキしていた。

何日までにこの距離まで行く、など綿密な計画はなく、ただ「行ってくれるとこまで」という大雑把な計画だ。

まぁしかし、そうそう止まってくれるものではなかった。1時間ほど粘ったが、一向に止まってくれない。

昼より夜の方が止まってくれやすいんだろう、等と話していると、ようやく開始から1時間半後に最初の車が止まってくれた。

同じ市内までだったが、南下するので距離を稼いだのは稼いだ。距離が短くても、嬉しいものだ。

夜の方が止まってくれやすいのでは?と言う想像は意外に当たりだった。

1番多かったのが、長距離トラックだ。距離も稼げるし、まず悪い人はいないし、かなり効率が良かった。

3日目にもなると、俺達は慣れたもので、長距離トラックのお兄さん用にはタバコ等のお土産、

普通車の一般人には飴玉等のお土産、と勝手に決め、コンビニで事前に買っていた。

特にタバコは喜ばれた。普通車に乗った時も、喋り好きなカズヤのおかげで、常に車内は笑いに満ちていた。

女の子2~3人組の車もあったが、正直、良い思いは何度かしたものだった。

4日目には本州に到達していた。コツがつかめてきた俺達は、

その土地の名物に舌鼓を打ったり、一期一会の出会いを楽しんだりと余裕も出てきていた。

銭湯を見つけなるべく毎日風呂には入り、宿泊も2日に1度ネカフェに泊まると決め、経費を節約していた。

ご好意で、ドライバーの家に泊めてもらう事もあり、その時は本当にありがたかった。

しかし、2人共々に生涯トラウマになるであろう恐怖の体験が、出発から約2週間後、甲信地方の山深い田舎で起こったのだった。




838 その3 sage 2009/12/24(木) 22:14:14 ID:NNdtlw3F0

「おっ♪ おっ♪ おま○こ おま○こ 舐めたいなっ♪ ペロペロ~ ペロペロ~」

男友達だけの集まりになると、いつもカズヤは卑猥な歌を歌いだす。その夜もカズヤは歌いだした。

その日の夜は、2時間前に寂れた国道沿いのコンビニで降ろしてもらって以来、

中々車が止まらず、それに加えてあまりの蒸し暑さに俺達はグロッキー状態だった。

暑さと疲労の為か、俺達は変なテンションになっていた。

「こんな田舎のコンビニに降ろされたんじゃ、たまったもんじゃないよな。

 これなら、さっきの人の家に無理言って泊めてもらえば良かったかなぁ?」とカズヤ。

確かに先ほどのドライバーは、このコンビニから車で10分程行った所に家があるらしい。

しかし、どこの家かも分かるはずもなく、言っても仕方が無い事だった。

時刻は深夜12時を少し過ぎた所だった。俺たちは30分交代で、車に手を上げるヤツ、

コンビニで涼むヤツ、に別れることにした。コンビニの店長にも事情を説明したら

「頑張ってね。最悪、どうしても立ち往生したら俺が市内まで送ってやるよ」と言ってくれた。こういう田舎の暖かい人の心は実に嬉しい。

それからいよいよ1時間半も過ぎたが、一向に車がつかまらない。と言うか、ほとんど通らない。

カズヤも店長とかなり意気投合し、いよいよ店長の行為に甘えるか、と思っていたその時、

1台のキャンピングカーがコンビニの駐車場に停車した。これが、あの忘れえぬ悪夢の始まりだった。




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