【ウマ娘怪文書】ホテルの浴室。ネオユニヴァースと遠征に出かけた日の夜。俺は温かな湯船にどっぷりと浸かって身体の疲労を癒していた
8: 名無しさん(仮) 2025/05/15(木)00:31:18 0
ならば仕方が無い……湯船から出て彼女の背の裏へと位置取る。目の前に、ネオユニヴァースの透き通るような白い肌の背中が見える。……これを、洗うのか。
「……ええい、ままよ!」
しばらく固まってしまっていたが、俺は意を決して手を伸ばした。
「あ……」
彼女の白い背中に触れる。力を込めたら割れてしまいそうなほど美しい陶器のような素肌。意識をしないようにと考えながらも、意識せざるを得ない彼女の背中。
要らない意識を振り払い、優しくそっと彼女の背中を洗う。
「うん……スフィーラ……スフィーラだよ……♪」
「……力加減も大丈夫そう……?」「うん……とってもスフィーラだね」「そっか……」
素肌を滑る音だけが響く、静かな浴室。俺とユニヴァースの二人っきり。お互いに一糸纏わぬ姿で、二人っきり。
……こんなことをして本当に良いのだろうか。俺は一体何をしているのだろうか。そんな疑問が頭に浮かんで絶えないのだが……。
「……♪ …………〜♪」
……どうやら、ネオユニヴァースはご機嫌らしい。ならば、俺が言えることは何も無いのかもしれない……。
9: 名無しさん(仮) 2025/05/15(木)00:32:39 0
「――さ、できたぞ。流すからな」「うん……お願いするよ」
しゃわわぁ……。彼女の背中を覆う泡を、シャワーのお湯で流していく……。これで、俺のやるべきことは終わった。まだユニは前を洗っていないが、それは俺の仕事では無い。そんなことまでしてたまるものか。
彼女が洗っている間は目をつぶっていよう。そう心に決めながら、俺は洗い終わったぞと担当に伝える。
「うん、『ありがとう』だね。とっても、スフィーラだったよ……♪」
「ああ、そうか……それは、良かったな」「ふふ……♪」
嬉しそうに微笑むユニヴァースを尻目に、俺は浴槽へと向かう。とりあえず、これ以上何かは起こらない筈だ……これで、どうにかユニも帰ってくれる筈だ。
そんな安堵感を胸に歩いていた時――。
「――ぁっ」
つるっ。まだ流し切れていなかった石鹸の泡が床を滑らせ、身体が大きく宙を舞う――。
「っ……! トレーナーっ」
「うわぁ――」
10: 名無しさん(仮) 2025/05/15(木)00:34:35 0
どしん。
尻に衝撃が走り、大きな尻もちをつく。
「あ、あいたた……あ、あれ……?」
尻の痛みに涙が出たが、やがて、それ以外の部分に痛みが無いことに気付く。あれだけ派手に転んだのだ、背中や頭への痛みも来てしかるべきだったのだが……。
「トレーナー、大丈夫……?」
背中をユニヴァースの手に支えられていることに気がつく。
「ユ、ユニ……!」
そうか、ユニヴァースが咄嗟に助けてくれたのか。
心配そうにこちらを窺うユニヴァースにジンと目頭が熱くなりながら、ううん大丈夫、ありがとうと伝える。
ネオユニヴァース、心優しき俺の担当バ。彼女に抱きかかえられながら彼女の優しげな瞳に魅入られる。ああ、俺はこんなにも優しい担当が持てて幸せだ……。そんなことを思いながら、彼女の頭をそっと撫でるのであった……。
11: 名無しさん(仮) 2025/05/15(木)00:35:07 0
――――
「トレーナー、怪我はない?」「うーん……ちょっと尻もちついちゃったくらいで後は平気だと思う」「そう……。…………じー」
ネオユニヴァースは心配そうにこちらを窺い、俺の身体をマジマジと見つめる。怪我が無いか見てくれてるのだろうか。特に大きな怪我は無いと思うが……彼女の視線に合わせて自分も視線を動かす、と――。
「――――あ」「……え?」
ユニヴァースの視線がピシリ、と固まる。どうしたのだろうと彼女の視線の先に視線を向けると、それは――。
「わぁっ!!」
――それは、丸出しの自分の下腹部。先の衝撃でひっくり返ってそのままになってしまったそれを、急いで手で覆い隠す。
「…………あ、あの、えっとこれは、その」「…………トレーナー」
ネオユニヴァースは静かに言った。
「『ぼく』の方が、大きいね」「――…………」
その日、何か大きなプライドのようなナニカが、音を立てて崩れ去った。
12: 名無しさん(仮) 2025/05/15(木)00:35:32 0
おわり
ユニとお風呂に入りたいね
13: 名無しさん(仮) 2025/05/15(木)00:38:39 0
馬は無理だよ…
14: 名無しさん(仮) 2025/05/15(木)00:48:39 0
勝てるかそんなん