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【ウマ娘怪文書】ジェンティルドンナに圧縮されて一週間が過ぎた 事の発端はバレンタイン、彼女から贈られたプレゼントとメッセージだった その想いと期待に応えるべくいっそう鍛錬を重ね、その成果をもってホワイトデーの返礼にするつもりだった


1: 名無しさん(仮) 2025/03/13(木)19:55:08 0

ジェンティルドンナに圧縮されて一週間が過ぎた
事の発端はバレンタイン、彼女から贈られたプレゼントとメッセージだった
その想いと期待に応えるべくいっそう鍛錬を重ね、その成果をもってホワイトデーの返礼にするつもりだった
いつものように彼女とトレーナー室で向かい合い、その手を取り、指を絡め、力を込めて握った──
そして自分の意識はそこで途切れ、気がついたときには圧縮されて彼女の手の中にいた
彼女は慌てることもなくお気に入りの鉄球ケースを取り出すと、鉄球もとい人球となった自分を鞄にしまいトレーナー室を後にした
口もきけず文字通り手も足も出ないこの身体では色々と不便だが、元より自立心の強い彼女のこと、日々の指導に関してはさほど不安はなかった
彼女が肌身離さず持ち歩いてくれたおかげで彼女の人となりを知ることもでき、これはこれで今後のトレーニングやコミュニケーションに活かせそうだと思ったものだ
とは言え一週間も経てば溜まった雑用も気になり始め、そろそろ元に戻る方法を考え始めた矢先のことであった




2: 名無しさん(仮) 2025/03/13(木)19:55:31 0

この日もジェンティルドンナは無人のトレーナー室に赴くとソファに腰を下ろし、鞄からタブレットと自分を取り出してトレーニングプランを練り始めた
時折自分の置き場所を変えたり、手のひらの上で転がしたり、握ってみたりする動きは彼女なりのの息抜きなのだろう
しかし手の中から見上げる彼女はどこか物憂げで、珍しく何かに悩んでいるようだった
彼女に悩みを打ち明けられても力になれるかは分からないが、それでもトレーナーとして何もしないわけにはいかない
そんなもどかしさを味わっていると、彼女は自分を持ち上げてじっと見つめてきた
改めて間近で見る彼女の顔は美しく整っていて、同時に幼さを残す愛らしさも感じさせた
やがて彼女は何度かまばたきをした後、ひとつ溜息をついて更にその顔を近付けてきた
彼女の長い睫毛が、真紅の瞳が、きめ細やかな肌が眼前に迫り、薄くリップを引いた唇が触れようかというところで再び自分の意識は途切れた






3: 名無しさん(仮) 2025/03/13(木)19:55:46 0

「すまないね、しばらく留守にしてしまって」
「ほほほ……気にすることはありませんわ。それに今回の件は……まったく、私としたことが決断するのにこれほど時間を要するとは」
いつものように彼女とトレーナー室で向かい合い、自分は圧縮されていた間に溜まった雑事を片付け、彼女はティーカップを片手にタブレットで論文を読んでいた
その様子はいつもと変わらないようで、しかし以前よりも感情の機微を細やかに感じ取れるような気がした
こちらのそんな考えを読んだのか、彼女は顔を上げてじっと見つめてきた
「貴方」
「ん?」
「手を」
「今度は圧縮しないでね、まだ仕事が残ってるんだ」
彼女は差し出した手をそっと握ると二度三度軽く振って、満足げな表情で再びティーカップを手に取った





4: 名無しさん(主) 2025/03/13(木)19:56:00

かわいいところもある




5: 名無しさん(仮) 2025/03/13(木)19:56:51 0

そうかな…そうかも…




6: 名無しさん(仮) 2025/03/13(木)19:58:17 0

お姫様のキスで元に戻るのは王道




9: 名無しさん(仮) 2025/03/13(木)20:02:55 0

>>6
ねぇこれマッチポンプ...




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