性同一性障害の恋人が家族にその事を明かしたいそうで診断書を取ってきた→それを説得して止めるも恋人の姉が診断書を見つけてしまった事で最悪の展開に…
661: 本当にあった怖い名無し 2015/07/14(火) 22:00:10.06 ID:MQmh+EcJ0
長文。それと同性愛要素入ってるから閲覧注意。
俺はゲイ。
一応ガチホモじゃなくてバイだけどガチ扱いでもあまり問題ない。
まだ出会い系の規制が緩かった頃に、
18禁の女装系のサイト巡ってて彼女(当然♂)に出会った。
女装に興味があるけどなかなか踏み出せなくて
どうしたらって相談に来てた子で、
女装の話から始まって
色々人生相談乗ってうちに仲良くなって、そういう関係に。
外見は普通に中性的って程度で
イケメンとか美女ってほどじゃないんだけど、
雰囲気や立居振舞いは完全に女の子そのもので、
地声も男のそれじゃない。
ゲイの奴らにおおいなんちゃってGID(性同一性障害)じゃなく
素人が一目見ただけでも
「生まれてくる性別間違えた」ってわかる本物のGIDだった。
誰にでも気を遣う優しい性格で、
店で勘定する時にも店員に頭下げて丁寧にお礼言ってて
でも人に甘えるのが苦手で、
何かがあったら「ありがとう」よりも
「ごめんなさい」が真っ先に出るタイプだった。
初デートの時にカフェで話してて
「女に生まれても生き辛い性格だろうに、
男でこの性格だったら本当に大変かもな」
と思ったのをよく覚えてる。
662: 本当にあった怖い名無し 2015/07/14(火) 22:01:28.68 ID:MQmh+EcJ0
その直感通りにかなり辛い生活を送ってきてたみたいで、
学校でも女みたいな性格と外見だからって
同級生からも教師からも虐められて
家は両親も姉も毒で搾取してくる家庭だったから
行き場もなくプライバシーはほぼ皆無、
ネットでこっそり女装に関する色んな話を
見聞きするのが人生唯一の楽しみだったらしい。
そんな感じだったから、
初デートで服を買ってあげた時のはしゃぎっぷりは凄かった。
女物の服のことはよくわからないから、
とりあえずドンキで適当にサイズの合う服と
ついでにコスプレ衣装と下着を見繕ってプレゼントしたら、
一瞬戸惑って申し訳なさそうにした後、
子犬みたいに目を輝かせて喜んで、
その姿が物凄く可愛くて一瞬で恋に落ちて、
その日の内に告白してOK貰って正式に付き合うことになった。
後で聞いたら彼女の方は、
初デートで出会う前から俺に惚れてたらしい。
あの手のサイトで声かけてくるのは
下心丸出しだったり頭ごなしに説教してくるのばっかりで、
ちゃんと話を聞いてくれる人は誰もいなかった。
だから、真剣に相談に乗ってくれて
普通に雑談もできる俺のことが好きだった、と。
663: 本当にあった怖い名無し 2015/07/14(火) 22:02:35.32 ID:MQmh+EcJ0
それから彼女は暇さえあれば俺の部屋に遊びに来るようになり、
自分の家に余計なものを置けないから
俺の部屋に服とかアクセサリーを置くようになって、
休日は一旦こっちに来て着替えてからデートに出るのが定番になった。
更に化粧と服の着こなし方を覚えるとみるみる綺麗になっていって、
それで自信がついたのか
俯き気味で儚げだった顔つきもどんどん力強くなって、
一年もするとおどけて見下した感じで
俺に口答えできるようになったりして、
「あれ?こいつこんな可愛かったっけ?」って
ドキドキさせられるのが当たり前になった。
自分が過干渉の毒家族に苦しめられてきたからって
必要以上に俺のことを詮索してこないのも嬉しかったし、
でも余計な詮索をしないだけで
俺のことを誰よりも愛してくれてるのもわかって、
彼女と一緒にいるとそれだけで本当に幸せだった。
664: 本当にあった怖い名無し 2015/07/14(火) 22:04:21.50 ID:MQmh+EcJ0
ある日、いつものように俺の部屋に来た彼女が、
真剣な顔で「相談がある」と言ってきた。
治療したり戸籍変えたりするつもりがあるわけじゃないけど、
何かの時のためにGIDの診断書をとってきた。
それでGIDであることを家族に明かそうかどうか迷っている、と。
俺は即座に「やめとけ」と言った。
GIDに限らず性・性癖の話なんて、
他人事として聞いてるうちはともかく
自分の身の回りに実際に降りかかってきて
ちゃんと対応できる人間なんて殆どいない。
まして家族が毒となれば、
それを知った途端に何をやりだすかわからない。
どうしても明かさなきゃいけない事情があるならともかく、
そうした方がいいかなあって程度の意識なら
絶対に黙っておいた方がいい。俺はそうアドバイスした。
で、彼女もそれを素直に聞いて明かさないことにしたんだが、
これが最悪の方向に転んだ。
その夜家に帰ると、姉が無断で部屋に入ってきてカバンを漁り、
診断書を見つけてそのまま家族会議というか吊るし上げ。
ホモ野郎とか男好きの変態とか家族の恥とかさんざん罵られたらしい。
それだけならまだしも、
家族そろって相談とか愚痴の体をとって
周りの人間にそれをバラしまくったもんだから、
彼女は何処に行っても好奇の目に晒されることになり、
行き場が完全になくなってしまった。
これはまずいと思って
「ずっといてもいいから俺の所に来い」と言っても
「迷惑がかかるから」と言って来ようとせず、
強引に連れてこようにも居場所が掴めない、
居場所を掴もうと連絡を取っても
その素振りを見せるとすぐ通話を切る。
どうしよう、最悪探偵を使ってでも……と思っていると、
彼女から手紙が届いた。
「これ以上御迷惑はかけられません。
私はこのまま消えます。
私なんかを今まで大事にしてくださって本当にありがとうございました」
665: 本当にあった怖い名無し 2015/07/14(火) 22:05:36.06 ID:MQmh+EcJ0
直接的にそう書いてたわけじゃないが、
状況から見て遺書としか思えず
思い当たる場所を探さなきゃって
部屋を飛び出してまず彼女の実家に行ったら、
実家の近所の寺で葬式をやってた。彼女の。
参列した近所の人に聞いたら、
GIDを苦にして昨日の朝自宅で首をくくっていたらしい。
ショックで目の前が真っ暗になった。
その場に立ち尽くすのがやっとで、
しばらく境内から本堂を眺めた後、
フラフラになりながら部屋まで帰って、
ベッドに突っ伏して日が暮れるまでただボーッとしてた。
そうしたら突然、葬式の時の両親と姉の姿が浮かんできた。
三人ともずっと俯いてすすり泣いてて、
あからさまに悲しんでますアピールをしてた。
あいつをそこまで追い詰めたのはお前らだろう。
勝手に診断書見て勝手に晒し物にして。
そもそもお前らが家に居場所をなくしたから、
あいつは俺に頼るしかなかったんじゃないか。
お前らさえいなければ。
それを何家族ヅラして悲しんでやがる。
いい家族だったアピールをしたいのか。
彼女を失った悲しみよりも、
連中に対する怒りがどんどん膨れ上がって収まらなくなってきて、
俺は復讐を決意した。
666: 本当にあった怖い名無し 2015/07/14(火) 22:06:51.93 ID:MQmh+EcJ0
まず、興信所を使って家族の身辺調査をした。
ああいう連中は外ヅラはよくて意外と隙がないことが多いけど、
息子のGIDを自分から
バラしまくってるぐらいだから必ず何か出てくるはずだ、
それに何もなくても何か糸口は掴めるはずだと思ってたら、
まず姉と母親が不倫してることがわかった。
姉の方は本人は独身だけど相手が既婚者。
母親の方はW不倫。
早速相手の奥様×2にそれぞれアポを取り、
簡単に素性を明かしてから、
母親(姉)に慰謝料を請求することと
俺の名前を出さないことを条件に、格安で証拠をお譲り。
結果から言うと、
奥様方の雇った弁護士がやり手で連中は
合計で8桁近くの慰謝料を背負わされることに。
資産状況から見て貯金全部吐き出して
家を処分してちょっとお釣りが出るかってところ。
まあ仕方ない、
親子そろって不倫相手と一緒に奥様馬鹿にしまくりだったからね。
当然慰謝料上乗せされる。
あんな発言まで盗聴できるって興信所スゲエ。
667: 本当にあった怖い名無し 2015/07/14(火) 22:08:17.22 ID:MQmh+EcJ0
でも、ただ地獄に叩き落とすだけなら誰でもできる。
本番はこれから。
慰謝料の支払い義務が確定してからすぐに、
「友人として息子さんに線香をあげたい」て家族にアポを取った。
家に上がらせてもらうと中は本当に空気が淀んでて、
当然父親も母親も姉も見るからに死にそうな雰囲気で、
詳しい状況を知らなくても
「なんか追いつめられてるなー」っていうのがすぐわかるぐらいだった。
出された茶を飲みながら、
当たり障りのない彼女の思い出話や世間話をしてるうちに、
不意に切り出してみた。
「もしかして、何かお困りなんですか?」
当然最初は警戒して話を渋っていたけど、
友達の家族の力になりたいんですって熱心に食らいついてるうちに、
「息子がギャンブルで多額の借金を作って
それを返済しなきゃいけなくて、この家も手放すことに」
て言いだした。
身勝手な不倫の代償なのに、
自分たちで殺した息子に
冤罪おっかぶせるのかこの野郎て思わず怒鳴りそうになったけど、
ここで叫ぶと全て台無しだからぐっとこらえる。
実は俺、リーマンショックの時にFXやってて、
あの歴史的大暴落の時にビギナーズラックでひと財産築いてる。
一生遊んで暮らせるってほどじゃないけど、
ずっと独り身で慎ましく暮らしてれば
仮にずっと無職でも平均寿命ぐらいまで生きられるぐらいの蓄えを持ってる。
それを使って奴らを追い詰める計画を立てた。