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【ウマ娘怪文書】「あの、チェキお願いしても良いでしょうか!」トレーナーとのデート中おずおずと進み出たウマ娘の少女  地味な恰好とは対照的に眼鏡の向こうからキラキラと輝く羨望の眼差しに快く応じるのは流石はウマスタグラマーの貫禄といった所だろうか


1: 名無しさん(仮) 2024/04/03(水)21:53:24

「あの、チェキお願いしても良いでしょうか!」
トレーナーとのデート中おずおずと進み出たウマ娘の少女
地味な恰好とは対照的に眼鏡の向こうからキラキラと輝く羨望の眼差しに
快く応じるのは流石はウマスタグラマーの貫禄といった所だろうか
「カワイク撮ってね、お兄ちゃん!」
「ああ、任せておいてくれ」
周囲の人々の見守る中借りたスマートフォンをトレーナーが構えると
撮影画面が切り替わり白と黒の〇が交互に現れた画面が明滅する
(――催眠アプリ…!)
だがカレンチャンのトレーナーにこの手の精神汚染は通用しない
カレンチャンのカワイイに脳髄を浸食されている彼にとっては
巷の催眠アプリによる洗脳の類程度では優先権は上書きされないのである
それでも既にアプリは隙を生む、という意味ではその役目を終えていた




2: 名無しさん(仮) 2024/04/03(水)21:53:36

自らのカワイイを追求するカレンチャンにとって
向けられたファインダーは身体を硬直させるに十分であり
カレトレにしても視線を外しスマホから身を離すその一挙動
その一瞬の刹那を逃さずに行動を映す者達がいた
トレーナーの背後に数人。そしてカレンチャンのすぐ側に、一人
なるほどトレーナー狩りだ
入学を控えたこのシーズンは闇の勢力も新人を欲している
その為のこの時期、担当トレーナーが拉致される事件が頻発するのだ
「ケェッ!」
目を見開いたチェキを求めてきた少女の鋭い手刀
それを瞬時に掴み捻り上げたカレンチャンの目が驚愕に見開く
   ・・・・・・・・
(……投げさせられたっ!)
ぐりん、と天地を逆転され合気により地面に激突した筈の少女
だがそのままの勢いで、まるでボールが跳ねるかのように元の様に着地する






3: 名無しさん(仮) 2024/04/03(水)21:53:49

「フゥゥゥ…これが中央のウマ娘の合気…流石は」
「ファンの真似をして近づいてくるなんて卑怯じゃない?」
ちらり、とカレンチャンが八方眼でトレーナーの方を一瞬見やる
最初に殺到した闇の者数人は既に迎撃したようで中空に弾き飛んでいた
が、人込みの中から次々と新手が襲撃をかけており戦況は芳しくないようだ
「フフ…残念ながらカレンチャン。貴方のファンなのは本当なの
推しから投げられる機会なんて早々無い。尊みが過ぎる…けど何よりもッ!
我々にとってはトレーナーを連れ去る事が優先されるッ!」
「!?」
それは洪水のようであった
見物人だと思われていた老若男女が一斉にトレーナーの方へ駆け出したのだ
どうやら手練れも数人混ざっているようでカレトレの包囲網は徐々に縮まっており
カレンチャンの方も目の前の少女相手に梃子摺っている
いや、合気道の有段者である彼女にとって本来は造作の無い相手である
ましては周囲全てが敵であると分かった今手を抜く必要は無い





4: 名無しさん(仮) 2024/04/03(水)21:54:01

だが…     ・・・・・・・・・
「ダメだカレン!カワイイを捨てるなッ!」
「ッ…!お兄ちゃんっ!」
そう、カワイイと合気道を組み合わせた新たな格闘技…
プリティコマンドーは未だ完成を見ていない
彼女が本気を出せば先程の様に受け身を取らす隙も与えず
この有象無象のトレーナー狩りを制圧する事も可能だろう
しかし所詮カワイイが無くなってしまった格闘技
それはただの暴にしか過ぎず、カレンチャンのアイデンティティに反しているのだ
「で、でも!」
そこに産まれた再びの隙を逃すトレーナー狩り達ではなかった
カレトレの四肢にしがみつき
まるでミツバチが蜂球を作るかのように殺到し、そして…

次の瞬間にはその全員が吹き飛んでいた




5: 名無しさん(仮) 2024/04/03(水)21:54:12

「なにっ!?」
「「貴方は…!」」
「苦戦しているようだな弟子よ。功夫が足りておらんようだな」
「師父!」「ウマ仙人さん!」
カレトレの隣にはどこから現れたのかウマ娘の少女が佇んでいた
ニシノフラワーの目つきを鋭くしたような葦毛の道士姿のウマ娘
その実は千載の時を生きるウマ娘仙人である
かつてカレンチャンのトレーナーはホワイトデーの折
究極のカワイイお菓子を求め仙境を訪れ彼女に弟子入りしたという縁がある
今年もホワイトデーの為彼女の元を訪ねたトレーナーが
特訓と称しブルマ姿のウマ仙人と共に運動をする姿をLANEで送り
仙境から戻った後カレンチャンからカワイイビンタを受けたのは記憶に新しい
「クソッ囲め囲め!たかだが一人増えただけだ!」
「ほう…まだやる気か。併せろ弟子よ!」
「はい、師父!」




6: 名無しさん(仮) 2024/04/03(水)21:54:22

再び襲撃をかけるトレーナー狩り
だが既に勝負は決していた…
チェキを頼んだ少女はカレンチャンにより「お話」され
他の者達も指定のコンビネーションにより惨敗
殺到した彼等は今度は蜘蛛の子を散らすように逃げ去ったのである

「助かりました師父…危うくカレンの側を暫く離れるハ×になる所でした」
闇の者によって拉致されたトレーナーは消息を絶つものの
短くて三日、長くても一週間程で学園に復帰する
同じ時期、地方レース場で目覚しく成長するウマ娘が現れると言われるが
因果関係は不明とされている
「うむ。だがそれもこれも弟子よ。お前の力不足にある」
「はい…」
「そこでだ。私が少しばかり稽古をつけてやろう」
「師父!ありがとうございます!すまないカレン。少し行ってくる!」




7: 名無しさん(仮) 2024/04/03(水)21:54:37

こうしてカレンチャンの止める間もあればこそ
光遁を借りたウマ仙人とカレトレは一瞬にして仙境へと姿を消した
やがてカレンの元へ届いたLANEには修行風景…
半裸とトレーナーがその腹筋をウマ仙人に触れられる姿等が添付されており
一週間後割れた腹筋と新たな力を身に着け戻ったトレーナーを
カレンチャンは笑顔のカレンビンタで迎えたという。




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