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【ウマ娘怪文書】アドマイヤベガのトレーナーが理事長から押し付けられ…もとい頂いた仕事は、知り合いのペットである猫を一週間預かって欲しい、という意外なものだった


1: 名無しさん(仮) 2023/06/17(土)06:34:26

「適任ッ!!!君に相応しい仕事だ!」

アドマイヤベガのトレーナーが理事長から押し付けられ…もとい頂いた仕事は、知り合いのペットである猫を一週間預かって欲しい、という意外なものだった。
元は理事長が預かる予定だったが急遽海外での仕事が入ってしまったのだ。

ところで何故自分に相応しいのか、と何度か聞いてもはぐらかされてしまう。おそらく新人トレーナーかつたまたまそこにいたからというだけなのだろう。当然、学園内でペットの飼育など許されているはずもないのだが…

「理事長…偉い人たちに話は付けてくれてるんですよね?」
そう尋ねると理事長は10秒ほど黙ってからこう言った。

「無用ッ!!!私がトップだ!!!!」

その後詳しく話を聞き、彼女一人の独断で決めた事がわかった。どうやらできるだけ人に見つからないように飼育しないといけないらしい。






2: 名無しさん(仮) 2023/06/17(土)06:35:29

実際、適任という程でもないが、アドマイヤベガのトレーナーは昔実家で猫を飼っていた経験があり猫の世話くらいは難しい事では無かった。

ところが些細で大きい問題が一つあった。

「カレン〜ご飯の時間でちゅよ〜」

この猫、名前を『カレン』と言うらしい。しかもその名前で呼ばないとまったく反応しないのだ。

「カレン〜どこ行った〜」
「カレン!イスにおしっこしちゃ駄目でしょ!」
「カレンは可愛いなぁ、よしよし」

そんな懸念事項はあったが、彼の秘密の猫飼育生活は誰にもバレる事なく順調に進行していた。




3: 名無しさん(仮) 2023/06/17(土)06:36:54

アドマイヤベガのトレーナーが猫を預かってから四日目の昼の事である。
アドマイヤベガのライバルであり友人でもあるウマ娘、ナリタトップロードは、伝言を告げにアドマイヤベガのトレーナーの部屋へと向かっていた。
実は彼女は、アドマイヤベガとそのトレーナーの関係を夫婦のようで羨ましい、と考えていた。
「私もトレーナーさんとあんな感じになれたらな〜」
そんな風に一人ごちながら目的地へ着こうとしたその時である。

「理事長ですか?お疲れ様です!」
アドマイヤベガのトレーナーの声が聞こえてきた。海外に出張に行った理事長と通話をしているようだ。

「カレンですか?元気ですよ!もう可愛くて仕方ないですよ〜」
えっ?ナリタトップロードは固まった。

「毎日放課後になると抱いてますよ〜自分から膝の上に乗ってくるんです」

──────ふたりはできていたのか。





4: 名無しさん(仮) 2023/06/17(土)06:38:33

「カレン〜どこだ〜」
アドマイヤベガのトレーナーが猫を預かってから七日目。最終日である。明日には理事長が帰ってきてカレンともお別れなのだが、肝心のカレンが姿を消してしまった。

猫好きのウマ娘として有名なナイスネイチャやセイウンスカイにそれとなく聞いてみたが、特に手掛かりは無さそうだった。このままでは仮にも学園のトップから秘密裏に預かった仕事をやり遂げるどころか台無しにしてしまう。

「カレン〜!…ん?」

そんな彼の元にアドマイヤベガが現れた。トレーナーにとっては渡りに船かもしれない。最後だしいっそ、彼女に事情を話して一緒に探してもらおうか。

「アヤ…」
「ずいぶんカレンさんと仲が良いみたいじゃない。」

何を言っているんだろう。と一瞬考え、すぐ青ざめた。




5: 名無しさん(仮) 2023/06/17(土)06:39:15

アヤベの怒りを鎮め、真実を打ち明けて、また怒りを鎮めるのは大変だったが意外とあっさり終わった。

理事長から猫を預かる秘密の仕事を承った事、その猫の名前がカレンである事、自分はアヤベを一番に愛している事等を伝えるとすぐにそれらの情報を飲み込んで大人しくなってくれた。

ちなみに、どうやらナリタトップロードから情報が伝わったらしい。彼女の様子が尋常では無かったので問い詰めたようだ。

「担当にくらいそういう事は話しなさいよ…」
「ごめん、なんかアヤベって動物嫌いそうだなーって…」

駄弁りながらしばらくカレンキャットを探していた二人だが、とうとう空が暗くなってきたのでアドマイヤベガだけ一足先に帰る事になった。




6: 名無しさん(仮) 2023/06/17(土)06:41:32

アドマイヤベガが寮へ足を運ぶと、寮の前でルームメイトのカレンチャンとその担当トレーナーが楽しそうに話をしていた。
「あっ!アヤベさ〜ん!おかえり〜!」

「カレンさん、ただいま…」
アドマイヤベガがカレンチャンのトレーナーの方へ目を向けると、その腕には白い猫が抱えられていた。

「カレンさんその子…」

「カワイイでしょ〜?お兄ちゃんがさっき仮眠してたら、いつの間にか膝の上に乗ってたんだって〜!」

「へえ…」
その猫は間違いなく、先ほどあの人から聞いた『カレン』その人であった。
「さすがカレンさんね」
「へ?」
アドマイヤベガは穏やかに微笑んでいた。




7: s 2023/06/17(土)06:42:11

終わり
アヤベさんって猫っぽくて犬っぽいよね




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