かすみ「大好きを」 (54)(完)
8:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/03/31(金) 14:04:10.90:Ug8QZq4GO (8/54)
かすみ「…」
果林「自分が悪い事をしたという自覚があって、その後悔で涙を流せるかすみちゃんはとってもいい子よ」(抱きしめ頭を撫でながら)
かすみ「で、でも」
果林「過去には戻れないわ。今は悔やむのではなくどうすればいいかを考えるのが先じゃないかしら?」
かすみ「かすみん、どうすればいいか分からなくて…」
果林「…なるほどね」
かすみ「かすみん、せつ菜先輩から色んなものを貰いました。かわいいもかっこいいもすごいも色んなものをもらったから今のかすみんがあると思います」
侑「…」
9:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/03/31(金) 14:04:45.85:Ug8QZq4GO (9/54)
かすみ「だから、せつ菜先輩にはいつも感謝してるのにこんな事をしてしまって…」
侑「だから、私たちに話してくれたんでしょ?」
かすみ「…」(コクン)
果林「せつ菜にしっかりと謝りたいんでしょ」
かすみ「はい…でも、かすみんせつ菜先ぱーー
果林「でも、は禁止。後ろ向きな答えしかでなくなるわ」
侑「…そうだね、まずはどうするか考えていこうか」
かすみ「…はい!」
10:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/03/31(金) 14:05:50.01:Ug8QZq4GO (10/54)
侑「それはいつの事なの?」
かすみ「昨日の練習が終わったあとです」
侑「暗くなってたし、足元が十分に見えてなかったかもしれないね」
果林「それで本が濡れてしまったんだったわね」
侑「かすみちゃんが言うにはせつ菜ちゃんが大好きな本なんだよね」
かすみ「はい、たぶんこの本だと思うんです」
11:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/03/31(金) 14:06:25.02:Ug8QZq4GO (11/54)
果林「あら、どうしたのコレ?」
かすみ「昨日、その事があってからいろんな本屋さんを探して見つけました」
侑「なら、それを渡せば」
かすみ「…かすみん思ったんです。ずっと大事にしてたものを傷つけられて新しいものと交換したらいいのかって」
侑「…」
かすみ「でも、それはなんだか違う気がして…」
果林「確かにね、新しいものと交換したからと言って元通りという訳にはいかないこともあるわね」
侑「…」
かすみ「…」
12:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/03/31(金) 14:07:04.66:Ug8QZq4GO (12/54)
侑「なら、もう一つ用意しよう」
かすみ「…もう一つですか?おなじ本をもう一つ用意するってことですか?」
侑「ううん、せつ菜ちゃんが大好きなものをもう一つ用意しよう」
かすみ「せつ菜先輩が大好きなものですか?」
侑「うん、それはきっと私たちが想いを伝えるのに一番適したものだと思うよ」
果林「…なるほどね」
13:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/03/31(金) 14:07:35.47:Ug8QZq4GO (13/54)
侑「果林さんも手伝ってもらえますか?」
果林「侑、それを聞くのは疑問よ」
侑「ふふ、果林さん。多分愚問と間違ってますよ」
果林「あら、格好がつかないわね」
かすみ「え、えっとかすみん。よくわかんなくって」
果林「これはかすみちゃんが答えを出して動く事が大事になるわ」
侑「そうだね」
14:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2023/03/31(金) 14:08:58.56:Ug8QZq4GO (14/54)
果林「今は悪い事をしたという気持ちから頭がごちゃごちゃしてると思うけどせつ菜に気持ちを届けたいのなら答えはすぐ出るわよ」
侑「ヒントはせつ菜ちゃんだよ」
かすみ「せつ菜先輩…」
果林「かすみちゃんはせつ菜に自分の謝りたい想いを伝えたいだけかしら?」
かすみ「…いえ、謝りたい気持ちが一番ですがせつ菜先輩にはありがとうも伝えたいです」