トップページに戻る

【白い砂のアクアトープ】風花「演技だよ」 (25)(完)


1:以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします:2024/08/19(月) 01:20:20.99:7JMOUm8tO (1/25)

(くくるの部屋)

くくる「ごちそうさま!」

風花「食器は私が洗うね」

くくる「ありがとう風花」

くくる「(隣人の宮沢風花と夕食を共にするようになってから、一週間が過ぎた。私にとって最初の大仕事となったバックヤードツアーも、小規模ながら無事に完遂し、慣れない仕事への苦手意識も少し減り、こうして安らいだ気持ちで食卓を囲めるようになったのは、とても気持ちの良いものだった)」




2:以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします:2024/08/19(月) 01:23:25.06:7JMOUm8tO (2/25)

https://i.imgur.com/Gy6W1I6.jpg




3:以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします:2024/08/19(月) 01:24:29.24:7JMOUm8tO (3/25)

くくる「(それもこれも、全ては親友でもある同僚の風花のおかげだ。私一人では上手く仕事を回せなかったし、たとえ仕事が上手くいっても、ここまで安心感のある夜は過ごせなかったと思う。風花のいなかった社会人一日目の夜と、風花と再会した二日目の夜では、その過ごしやすさに文字通り天と地ほどの差があったし、日数を重ねた今では風花のいない生活なんて考えられなくなっていた)」

くくる「(私ももう社会人だし、風花に甘えすぎてはいけないと思いつつ、彼女に甘やかされるとついついそれを受け入れてしまう。自分が甘え上手だとは思っていないが、風花が甘えさせ上手なのは間違いないと思う。今だって、夕食の準備を手伝ってくれただけでなく、家主である私より先に片付けまでしてくれている。私も手伝おうとしたが「くくるは疲れてるでしょ、座ってて良いよ」と笑顔で返されてしまった。確かに私は不慣れな仕事で参っている自覚はあるが、肉体労働が多い分、風花の方が疲れているだろうに)」

くくる「(そこでふと気付いた。そういえば風花は、仕事を覚えるために朝は私より早く出て、夜も食事は一緒にしているから、私より早く寝ているということはないと思う。それでも日々の疲れを顔に出すことはなく、溌剌としている)」

くくる「(・・・もしかして、風花って私より、だいぶ体力あるんじゃないだろうか)」

くくる「風花って意外と体力あるよね。根性っていうか・・・」

風花「えっ?」

くくる「あっ(思わず口をついて出てしまった・・・聞こえたらまずい台詞でもないけど少し恥ずかしいな)」





4:以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします:2024/08/19(月) 01:27:21.79:7JMOUm8tO (4/25)

https://i.imgur.com/YpBw3kO.jpg




5:以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします:2024/08/19(月) 01:29:04.00:7JMOUm8tO (5/25)

風花「まあ、がまがまで館長代理に鍛えられたからね」

くくる「何それ~、がまがまがブラックだったって言いたいの?」

風花「ふふっ、ごめんごめん。でも、くくるがスパルタだったのは本当だよ?ペンギンの餌やり・・・私、初めてだったのに。くくるったら、優しくしてくれないんだもん。痛かったなぁ、ペンギンのカンチョー・・・」

くくる「あ、あの頃は私も余裕がなかったから・・・でも確かに風花、がまがまの仕事でたくましくなったとは思うよ。不慣れな頃でもフルタイムでシフト入って、音を上げなかったよね」

風花「アイドル時代の賜物でもあるかな。あの頃も結構ハードな生活してたから・・・」

くくる「(考えてみたら私、元トップアイドルと一緒に仕事してるんだなー・・・うみやんじゃないからヨナプロのセンターというのがどのくらい凄いことなのかは分からないけど)」




6:以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします:2024/08/19(月) 01:30:12.56:7JMOUm8tO (6/25)

https://i.imgur.com/a1etqB8.jpg




7:以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします:2024/08/19(月) 01:31:32.50:7JMOUm8tO (7/25)

くくる「やっぱりアイドルの仕事って大変だったの?」

風花「そうだね。ボイストレーニングにダンスレッスン、握手会や営業での外回り・・・そしてやっぱりライブ。疲労と緊張で、終わった後はもうフラフラ。卒業した元センターの先輩で、痩せの大食いの人がいたんだけど、忙しすぎて太る暇なんかない、って笑ってた」

くくる「そういえば風花って、映画のオファー来てたんだよね?いきなり主演って凄くない?女優としての実績ってあったの?」

風花「全然ないよ。あの時話をもらったのだって、曲のPVの撮影で私を見て、主役のイメージに合うからって感じだったみたいだし・・・」

くくる「え、じゃあもしあの話受けてたら、素人同然の演技で映画デビューするところだったの!?」

風花「あっ、ひどーい!ドラマとかに出たことがないってだけで、演技のレッスンは受けてたよ!でも、やっぱりいきなり映画は無理だったと思うな。演技のレッスンは本当に基礎だけだったし、現場で他の人と絡む演技は出来なかったと思う」




[6]次のページ

[4]前のページ

[5]5ページ進む

[1]検索結果に戻る

通報・削除依頼 | 出典:http://2ch.sc


検索ワード

25 | | アクアトープ | 風花 | 演技 | ( | )( | |