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【ウマ娘怪文書】「今日もトレーナーさんに作ってもらったの?」お昼時、中庭にて。お弁当の包みを開いたナリタトップロードにアドマイヤベガがそう聞いた


1: 名無しさん(仮) 2024/07/09(火)23:05:49

「今日もトレーナーさんに作ってもらったの?」
「えへへ、そうなんですよ」
お昼時、中庭にて。お弁当の包みを開いたナリタトップロードにアドマイヤベガがそう聞いた。
「愛されてるわね」
「えへへ、そうですかぁ?そういうアヤべさんだってアヤべさんのトレーナーさんに毎日お弁当作ってるじゃないですか!大好きなんですね!」
「だいすっ……ちがっ、そういうのじゃないわ。あの人が放っておくとめちゃくちゃな食生活をし出すのがいけないのよ」
「大好きじゃないですか」
「それに案外子供舌なのよあの人。唐揚げとかハンバーグとか大好きで。おかげで得意料理よ。まったく…」
「大好きじゃないですか」
彼女の同室の妹分から今日のお弁当は白飯の上にさくらでんぶでハートを作ってあることをさっき聞いたのは黙っておいた。
「それ、ご開帳!わぁ、チキン南蛮!すごい、すごく美味しそう!」
「随分とハイカロリーな…いいのかしら?」
「この後トレーニングするし何より栄養管理してるトレーナーさんが作ってくれてるお弁当なんです!遠慮なくいただきます!……んー、美味しい!」
「幸せそうね。……あれ、貴方のトレーナーじゃないかしら?」




2: 名無しさん(仮) 2024/07/09(火)23:06:19

ピタリと箸を止め、アヤベが指さす方を見る。間違いなく、自分のトレーナーがいた。それも、隣に女性を伴って一緒にお弁当を食べているご様子。
「ーーーっ!?!?……っ!!!……んぐっ!!!」
「お茶飲む?」
驚きのあまりチキン南蛮を喉に詰まらせてしまったトップロード。慌ててお茶で流し込む。
「……っはぁ!な、何で!?あんなウマ娘のレースと食べ物の趣味しか持ち合わせてないトレーナーさんが女性と食事なんて!」
流石に失礼よ、とアヤベの窘めもそこそこにトップロード、隣の女性に見覚えがあることに気付いた。
「あれライトハローさんじゃないですか?」
「あら、本当ね。今度のライブの打ち合わせで来たのかしら」
ライトハロー、グランドライブを初めとした数々のライブイベントで成功を収める敏腕プロデューサーにして、学園の一部のウマ娘達の天敵。成人女性という立場、自立した大人らしさと時折見せる隙から生まれる愛嬌、若干の油断が見受けられるムチムチとしたプロポーション、こんなのが自分の想い人と親しくしていた日には学生であるウマ娘達からしたら恐怖でしかない。トップロードも例外ではなく…






3: 名無しさん(仮) 2024/07/09(火)23:06:53

「あばっ、ああああがっ、な、な、何であの人が!?!?」
「落ち着きなさい。まだそうと決まったわけではないわ」
「だだだ、だって!」
「しかし意外ね。噂ではスマートファルコンさんやダイワスカーレットさん、スティルインラブさんのトレーナー狙いだと聞いていたのに」
「そ、そうですよ!何であんな食いしん坊で美味しいものを独り占めしようとする意地悪ででも何だかんだ言って最後は一緒にご飯食べてくれるしいつだって私のこと信じてくれるし私のために色んな無茶や無理をしてるのにそれで私のこと責めたりしないでいつも笑ってくれるトレーナーさんなんかを狙ってるんですか!?」
「答え言ってないかしら?」
納得のいかないトップロード、2人の会話を盗み聞くことにしたようで……





4: 名無しさん(仮) 2024/07/09(火)23:07:40

──
「いつもありがとうございます、トレーナーさん。ここ最近毎日お弁当作って貰っちゃって…」
「2人分作るのも3人分作るのも大して変わらないから大丈夫ですよ。ハローさんお金出してくれてるし」
「でもやっぱり手間じゃ…」
「気にしないでください。ライブとかで日頃お世話になってますし、そのお礼みたいなものと思っていただければ。さぁ、召し上がってください」
「わぁ、美味しそうなチキン南蛮。ご厚意に甘えて、いただきますね」

──
「……私の、私だけのトレーナーさん」
「トップロードさん?顔が怖いわよ?瞳孔が全開じゃない」
「……私の、私だけのチキン南蛮」
「それはちょっと違うんじゃないかしら?」
我慢の限界に達したトップロード。物陰から飛び出した。
「トレーナーさん!!」
「うお、トップロード!どしたの?」




5: 名無しさん(仮) 2024/07/09(火)23:08:00

「どうして…どうして…私のチキン南蛮!!!」(訳:私とトレーナーさん2人だけのお楽しみのはずなのにどうして他の人を混ぜちゃうんですか!この浮気者!)
気持ちが昂ると語彙力が死滅するトップロード。哀れ、トレーナーへの訴えはただの食いしん坊発言としか聞こえなかった。
「どうしてって…実はハローさんダイエット中でな。でも無理に痩せようとして絶食しようとするし本人は出来れば美味しく痩せたいって言うしで何かこう……一トレーナーとして放っておけなくてな」
「嘘をつかないでください!チキン南蛮なんてハイカロリーなもの!運動不足でお酒も嗜むハローさんが消費し切れるものじゃありませんよ!」
「運動はしてもらうとして、甘いぞトップロード」




6: 名無しさん(仮) 2024/07/09(火)23:09:59

「すごい!これを食べたら痩せるんですか!?」
「いや、本人次第だ。普通のチキン南蛮よりはカロリー抑え目ってだけだからな。痩せる意思が無いとどうにもならない」
「あの、さっきから貴方達失礼じゃないかしら?」
「「え?」」
アドマイヤベガに指摘された2人。ライトハローはと言うと、ダイエット中だということをバラされただけでなく、消費し切れないカロリーだの、痩せる意思がないとどうにもならないだのと好き勝手言われて顔を真っ赤にして何とも言えない表情になっていた。
「「ごめんなさい」」
2人して謝る羽目になったが、内心トップロードは安心していた。
──こんなデリカシーの無いトレーナーさんが好かれるはずがありません。
「あの、失礼ついでに聞きたいんですがどうしてダイエットを…?」
「今度のイベントの企画でバブリーランドを使うんですけど、その下見でほら…水着着なくちゃですし…やっぱり綺麗なプロポーションで着こなしたいかなと…」
「なるほど!その下見にはお一人で行くんですか?」
「いえ、トップロードさんのトレーナーさんと」
「んんんん!!!!」
前言撤回、この女は敵だ。そう思ったトップロードだったとさ。




7: 名無しさん(仮) 2024/07/09(火)23:12:16

ダイエット向けでタルタルソースはちょっと意外




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