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【ウマ娘怪文書】ジンクスブレイカーダイヤちゃんの次なる挑戦は都市伝説である。都市伝説と言っても様々であるが、今回挑むのはスクエアと呼ばれるものだ


1: 名無しさん(仮) 2024/06/13(木)20:52:29

ジンクスブレイカーダイヤちゃんの次なる挑戦は都市伝説である。
都市伝説と言っても様々であるが、今回挑むのはスクエアと呼ばれるものだ。
部屋を暗くし4人が四隅に立ち、一人づつ壁伝いに隣の角に歩いてタッチして止まる。タッチされたものはまた隣の角に歩いて……と繰り返すと、存在しないはずの5人目が現れる。
Aが隣の角のBにタッチ、Bが隣の角のCにタッチ、Cが隣の角のDにタッチ、と来てDが隣の角に向かっても、そこはかつてAがいた誰もいない角のはずなので誰にもタッチ出来ないはず。
しかし誰かにDがタッチした時、存在しない5人目がそこに居る……というものだ。




2: 名無しさん(仮) 2024/06/13(木)20:52:56

早速やってきたサトノ家の避暑地にある別荘。その一室、窓のない部屋には僕とダイヤちゃんの就寝用のベッドが真ん中に置いてあるだけ。
雰囲気が出るだろうという理由でスクエアは夜に行う。今回4人も人員を用意できなかったので僕とダイヤちゃん、残りの代用にどきゅーと2体を用いる。
まずはダイヤちゃんが左隣角のどきゅーとにタッチ、そのまま代わりにダイヤちゃんが更に左隣角の僕にタッチ、僕が左隣角のどきゅーとにタッチ、そのまま代わりに僕が更に左隣角に向かうという寸法だ。
部屋の中を冷房が不気味な冷たい空気で満たしていた。僕はその雰囲気に飲まれ、もし成功しても5人目に触れるのは僕じゃないかというとんでもないことをすっかり忘れていた。






3: 名無しさん(仮) 2024/06/13(木)20:53:16

夜、スクエアが始まった。部屋の照明が消されると、窓もないこの部屋は完全な暗闇に包まれた。
僕もダイヤちゃんも自然と無言になった。なにか言葉を発するとスクエアが失敗するような、よくないことが起きるような気がしていた。
ふと僕の肩を誰かが叩く。続いてその手は僕の手を握った。柔らかな手の感触、細い指、冷たく当たる指輪。間違いなくダイヤちゃんだ。
僕はダイヤちゃんに先程まで背をもたれかけていた角を譲ると、左手を壁に伝えながらゆっくりゆっくり歩いていく。
前も見えない暗闇の中で、左手を壁に、右手を前に伸ばしてどきゅーとを探して歩く。
視界が封じられると、さっき見たはずの、部屋の角から角の一辺の距離感がまったくわからなくなり、気味が悪い。





4: 名無しさん(仮) 2024/06/13(木)20:53:36

伸ばした手にふかふかのクッション生地が触れた。どきゅーとだ。僕はどきゅーとの横を通り過ぎると、90度曲がって更に隣の角を目指す。
もし何も起きなければ、次にこの右手が触れるのは最初にダイヤちゃんが居た角の壁である。暗闇の中、転ばないようすり足で前に歩いていく。
永遠にも感じられたその時間、冷房が効きすぎているくらい冷えているのに頬を汗が伝った。右手は、とても柔らかい何かに触れた。
恐怖のあまり僕は言葉も発せず硬直してしまった。何者かが前から僕の身体を抱きしめたのだ。




5: 名無しさん(仮) 2024/06/13(木)20:53:55

腹に当たる大きな柔らかい感触、腰に回される腕、脚に絡みつく尻尾のような何か。存在しないはずの5人目はそこに居た!しかもウマ娘だった!
「あ…う……」
金縛りのように身体がこわばり声を出すことすら出来ない。その間も5人目はぎゅうぎゅうと抱きしめながら僕の胸に頭を擦り付けている。
徐々に徐々に、僕の身体が部屋の中心に向かって引っ張られている気がした。止めようにも僕の両手は、恐ろしくて彼女に触れることすら出来ず宙に上げられたままだ。
そしてついにベッドの上に投げ出され、その上に5人目が跨って押さえつけてくる。僕の記憶が残っているのはそこまでだった。




6: オワリ 2024/06/13(木)20:54:25

翌朝、目が覚めた時には、ベッドの脇に立っているダイヤちゃんが可愛らしくこちらを覗き込んでいた。
ダイヤちゃんはえへへと笑うと、僕の手に頬を擦り寄せて甘えてくる。どうやら都市伝説との遭遇に満足気のようだ。
「ごめんなさい、つい面白くってやりすぎてしまいました」
5人目に襲われ、情けなくも声も出せなかった僕だというのに、ダイヤちゃんは僕のために謝罪の言葉を口にした。
それが申し訳なくて、自分が情けなくて、起き上がるとつい彼女を抱きしめていた。
「僕の方こそごめん、今度は何があっても君を一番に考えて行動するから」
せめてもの誓いを立てたつもりだったが、何故か顔を赤くした彼女にベッドに押し倒されていた。




15: 名無しさん(仮) 2024/06/13(木)20:58:10

>>5
>腹に当たる大きな柔らかい感触、腰に回される腕、脚に絡みつく尻尾のような何か。存在しないはずの5人目はそこに居た!しかもウマ娘だった!
バカ野郎!




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