8：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします：2024/07/03(水) 00:44:48.95：QDnKnWPpO (7/25)

女「ところで、ここは……なんなの？　パン屋さんよね？」

店主「少し違うな。ここは……“闇のパン屋”だ」

女「は？」

弟子「この店は、心に闇を抱えた人たちのためのパン屋なんですよ」

店主「ここを見つけることができるのは、そういう連中ばかりだ」

店主「真っ当に生きてる人間が、ここにたどり着くことはまずない」

店主「つまり……お前も心に闇を抱えてるってことになるな」

女「…………」

女「そうよ……。だけど、あんたたちに事情を話すつもりはないけどね」

店主「別にいい、興味ないし」

女「あぐぐぐ……」

9：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします：2024/07/03(水) 00:46:31.53：QDnKnWPpO (8/25)

店主「さっそく仕事を始めてもらう」

女「何をすればいいの？」

店主「掃除、接客、パンの陳列、といったところだ」

女（なんだ……大したことないじゃない）

店主「お前はパン作りの修行だ。こっちへ来い」

弟子「はいっ！」

ｷﾞｨｨ…

女（あ、さっそく一人目のお客だわ）

女「いらっしゃいませー！」

10：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします：2024/07/03(水) 00:48:08.38：QDnKnWPpO (9/25)

客｢ぱんつくって｣

女｢パン？私はバイトだからパン作れないわ。｣

客｢ぱんつくって｣

女｢だから作れないって。｣

客｢ぱんつ……くって……。｣

女｢……ん？｣

客｢パンツ……食って……。｣

11：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします：2024/07/03(水) 00:49:28.57：QDnKnWPpO (10/25)

客｢オデのパンツ食ってェェェェェェェェ！｣

女｢うぎゃァァァァァァァァ！｣

店主｢何事だ！｣

女｢店主さん！｣

12：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします：2024/07/03(水) 00:50:49.05：QDnKnWPpO (11/25)

客｢オデのパンツ食ってェェェェェェェェ！｣

店主｢ふざけるな！｣

バキッ！バキッ！バキッ！

客｢｣ﾎﾞﾛﾎﾞﾛ

店主｢ここはパン屋、パンを食わすところだ。パンツを食わすところではない。｣

13：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします：2024/07/03(水) 00:52:45.70：QDnKnWPpO (12/25)

女｢……。｣

店主｢何をしている。早く仕事に戻れ。｣

女｢この人は一体……。｣

店主｢言っただろ。ここを見つけることができるのは、そういう連中ばかりだと。｣

女｢……。｣

14：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします：2024/07/03(水) 00:54:16.37：QDnKnWPpO (13/25)

女｢(私、もしかしてこいつと同類？)｣

客｢パン下さい。｣

女｢あ、いらっしゃいませ。｣

客｢ぱんください。｣

女｢えっと……何パンですか？｣

客｢パンク……ダサい……。｣