トップページに戻る

【ウマ娘怪文書】ウマ娘の聴覚はヒトミミの倍以上の精度を誇る……にも関わらず、彼女らも視覚情報は優先順位が高く、ウマ娘であっても『見た目に騙される』ということも少なくない


1: 1/3 2024/06/30(日)21:21:33

ウマ娘の聴覚はヒトミミの倍以上の精度を誇る……にも関わらず、彼女らも知覚の大半を視覚に頼る
視覚情報はそれほどに優先順位が高く、ウマ娘であっても『見た目に騙される』ということも少なくない
「美味ッッ!!にんじんに注ぎ込まれた愛情が旨みとしてにじみ出ている!」
「ええ。調味料なしでこれほどのグルタミン酸を感じる人参は初めてです」
「えへへ……この旨あじのおかげでどんな料理もいっそう美味しくなったんですよ!」
多くの生徒で賑わうカフェテリアの一角、俺と理事長は驚愕に目を見開いた
振る舞われていえう料理は材料も調理も一級品、味も漏れなく絶品である
生産者はニシノフラワー……飛び級で入学し短距離路線を蹂躙する小さな巨人だ
「しかしこの人参、近い品種のものよりずいぶん甘く感じるような……」
「それもひとえに愛情の賜物ッ!……正確には時期の影響だな?」
「正解です。今年の冬も寒かったので」
「それが何の……そうか、凝固点降下か」
冬の間、野ざらしとなる作物はその生命力を試される
何もしなければ多くが養分に飢え、あるいは凍りついて枯れていく
生き残るのはその身に糖分を蓄え凍結を耐えきった個体だけだ




2: 2/3 2024/06/30(日)21:22:05

「ただでさえ繊細な品種にここまで手をかける不断の努力、実に天晴ッ!」
「ふふっ。理事長さんがお手本を見せてくれたおかげです」
「憧れの"お姉さん"だもんな」
「はい。私も頑張ったんだって、こうして食べてもらえて本当に嬉しいです!」
「恐縮ッ……だがその努力は間違いなく君だけのものだ、誇りたまえ!では試食に移るので、御免ッ!」
共に為すべきを為し、讃え合う。そういう趣味はないが、永遠に見ていられる尊い光景である
それ故に一番大事な人がここに居ないのが心残りであった
「残念だったな。担当トレーナーさん来れなくて」
「お忙しい方ですから……でも気になさらないでください」
彼女が実績を積んだ結果、担当トレーナーは講演会などの仕事が激増
この日も出張が重なり担当ウマ娘の晴れ舞台を泣く泣く試食会を見送っていた
俺も担当ウマ娘のことを思えば、同じトレーナーとして同情を禁じえない
「にんじんと一緒です。寂しくい日を過ごすほど、次に会える時には甘くなりますから」
「強いな、君は……今日のところは俺たちのお祝いで我慢してくれ」
「我慢なんてそんな!トレーナーさんに祝っていただいてとっても嬉しいですから!」






3: 3/3 2024/06/30(日)21:22:48

これだ。寄り添うように紡がれる暖かい言葉。ニシノフラワーはこれが怖い
そういう趣味がない俺でも思わず心が傾きそうになるのだから、彼女のトレーナーは気が気でないのではないだろうか
複雑な思いで言いづらそうにしているのを察したのか、ニシノフラワーは小さく耳打ちしてきた

「それに……甘くする余裕がなくなっちゃっても、それはそれで私は嬉しいですから」
「……えっ……?」
「驚愕ッ!ニシノフラワーよ、これは何という料理なのだ!?」
「あっ、はい!理事長さん、今行きます!」

理事長に呼ばれて駆けていくニシノフラワーの背中はやはり他の生徒より頭ひとつは低い
それでありながら、あるいはそれ故に、俺は小さな巨人という渾名を噛み締めるのであった
そしてふと閃いた。このアイディアは担当ウマ娘とのトレーニングに活かせるかもしれない……と





5: 名無しさん(主) 2024/06/30(日)21:24:34

サポカイベは友情したのか…俺以外のトレーナーと…ってなるのが困ると思います




6: 名無しさん(仮) 2024/06/30(日)21:26:46

他の子の育成で切り替えられないあなた…




7: 名無しさん(仮) 2024/06/30(日)21:27:30

試食会に特に呼ばれなかったアナタ…




9: 名無しさん(仮) 2024/06/30(日)21:31:55

み派なのかあじ派なのかウェイ派なのかはっきりしろ




[6]次のページ

[4]前のページ

[5]5ページ進む

[1]検索結果に戻る

通報・削除依頼 | 出典:http://2ch.sc


検索ワード

ウマ娘 | 怪文書 | | ウマ | 彼女 | | 聴覚 | ヒトミミ | | 精度 | 視覚 | 情報 | 優先 | 順位 | 見た目 |