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死ぬ程洒落にならない怖い話 『鬼とのチャンネル』


638 :本当にあった怖い名無し:2007/06/21(木) 01:44:42 ID:GhcDVpXW0

で、車で1時間近く走って着いたのが、寺だった。

そこで初めて聞いたんだけど、

そのオッサン、今は霊能者として活躍(w)してるけど、若い時にその寺に修行してたらしい。

お祓いなんかもよくしてるらしいけど、俺はよく聞いてなかった。

なんつーか、その寺にいるだけで異常に吐き気がするんだよ。

ぶっちゃけ、すぐに回れ右して帰りたかったけど、オッサン、有無を言わさずに中に入らせるんだよ。

で、入ったのは講堂(?)の奥にある、すげえ狭い部屋だった。

立って5人ぐらいしか入れないような部屋の壁に、

『東清(?達筆でよく読めなかった)』みたいな、方角+清(みたいな字)が書かれたでかい札が貼ってあった。

その部屋に入ると、吐き気はきれいになくなったよ。

でも、やっぱり空気は異常だった。




639 :本当にあった怖い名無し:2007/06/21(木) 01:52:03 ID:GhcDVpXW0

オッサンが北、俺が南の方角(札の)に座って、俺はあの時の話を、オッサンの質問に答えながら話した。

で、話し終わった後にオッサンが、

「鬼は本来、全ての悪い生き物の上位にいるやつだ。

 だからそんな上等なやつは、

 ちゃんと修行を受けたやつか、普通の人間とはほぼ全くチャンネルの違う人間にしか見えない。

 しかも、鬼がとりつくのは、大抵が人間じゃない。

 知能が低くて、野性の高い動物がよくとりつかれる。

 そしてあの札も、上等っちゃあ上等だが、せいぜいが紙で制御できるモノしか吸収できない。

 つまり、鬼が出てくるなんて、絶対にあってはならないことなんだ」

って言った。

が、見えたり、つかれたもんはしょーがなくね?




640 :本当にあった怖い名無し:2007/06/21(木) 01:55:30 ID:GhcDVpXW0

そっから、なんか有難いっぽい話を延々とされたが、

結局、オッサンの結論は、「お前は、おかしい。異常だ」ってことだった

俺は、あれ以来鬼どころか霊も見てないし、鬼のことなんか思い出すこともなかった。

誰かに話したのもあれ以来だって言ったら、オッサンの顔が蒼白になった。俺がびびるくらいに。





645 :本当にあった怖い名無し:2007/06/21(木) 02:08:30 ID:GhcDVpXW0

で、顔面真っ白になったオッサンがこう言った。

「2ヶ月も鬼につかれたのに、6年もの間、一度も思い出さなかったことを不思議に思わないのか?

 そして、6年も忘れていたものを、今になって急に思い出したことに疑問を感じないのか?」

言われて初めて気付いた。

何で俺はあんな死にたくなることを、綺麗さっぱり忘れていたのか。

何で忘れたままでいたものを、いきなり思い出したのか。

原因は1つしかない。

あの火事だ。




646 :本当にあった怖い名無し:2007/06/21(木) 02:12:07 ID:GhcDVpXW0

最初に行ったオッサンの家の周りに、何軒かオッサンがお祓いした家がある。

他の人は知らないけど、オッサンは大抵が札を使った祓いをする。

オッサンが祓った家の中に、あの当時に使った札があったら・・・

そして、その家が偶然にも火事に遭ったのなら・・・

そこで全てが繋がった。




647 :本当にあった怖い名無し:2007/06/21(木) 02:18:14 ID:GhcDVpXW0

オッサン曰く、俺は普通の人とは完全にチャンネルが違うらしい。

言い換えれば、きちんとした修行を受けた霊能者と同等だ。

霊感の強いやつは、何もしなくてもナニカが寄ってくるらしい。

つまり、偶々燃やされたあの鬼が、俺につくことが完全に無いわけじゃない。

「鬼が見えた人間は、鬼とのチャンネルが近くなる。

 要するに、自分が鬼を見なくとも、鬼が自分とのチャンネルが近いやつに吸い寄せられる」

この言葉を聞いて、意識がなくなった。




650 :本当にあった怖い名無し:2007/06/21(木) 02:26:02 ID:GhcDVpXW0

起きたら、オッサンの家のベッドにいた。

すげえいいマット使ってやがった。

「こんな事、霊能者として言いたくはないが、お前に鬼がつくことはほぼ確実だろう。

 俺は鬼をみたことがないからな。つくとなれば、お前に間違いない」

もう一度倒れそうだったけど、オッサンがお守りを渡してきた。

「この封(お守りのことらしい)は、俺が持ってる中で最高のものだ。

 日中は肌身離さず、寝てる間は北東の壁に掛けろ。

 もしかしたら、鬼も帰ってくれるかも知れない」

とか言って俺にくれた。

それだけが救いだった。

何かあればすぐに連絡することを言って、家に帰った。




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