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【部族や集落に伝わる怖い話】BがAの筆箱を取り上げた。私「先生に言わなきゃ!」A「いいの。そのかわり×××をもらうから」→突然Bが倒れて…


1: 名無しさん@おーぷん 2015/01/30(金)00:47:20 ID:2fl

部族や集落だけに伝わる怖い話やその土地に伝わる怖い歴史、怖い言い伝えなど怖い昔話とかが聞きたいです




2: 名無しさん@おーぷん 2015/02/10(火)22:00:02 ID:SMF

過疎ってるし、おばちゃんの昔話を語らせておくれ。

創作くさいし長文だし駄文でスレ違いかもしれないが、勝手に書いてくよ。

田舎は閉鎖的で人間関係がすごく陰湿。

私は小学生のとき3回転校して4か所の小学校に通った。

ちなみに全部、田舎の小学校。

全校生徒10人くらいなんてのはざらで、木造校舎だったり分校だったりした。

スーパーなんて車で1時間はかかるから移動販売車が来る、それも小学校のある中心部だけ。

周りは田んぼと山だらけで少し歩けば、今でいうところの消滅危機集落。

集落は全員顔見知りで知らない人がくれば、あれはだれだとヒソヒソ話。

よそ者には警戒心が強くて、なかなか本心を語らない。

田舎ってそんなところ。

でもいいところがないわけではなかった。

一度中に入ってしまえば、仲間意識が強いから困ったときは率先して助けてくれる。

農業のやり方はお年寄り連中に聞くのが一番だし、シイタケの原木作り体験やわらじをあむのも面白かった。

遊ぶ場所は田んぼや山しかなかったけど、子どもが少ないから年上年下関係なくみんなで遊んでた。

冒険ごっこやツツジの蜜を吸ったり、野イチゴ食べたり神社でかくれんぼしたり結構楽しかった。

かれこれ30年以上前の昭和の話。

なぜ私がそんな田舎の小学校ばかり通っていたかというと、私の父は駐在所勤務の警察官だった。

何人かの警察官が交代で待機してるのが交番で、駐在所は住居も兼ねてるからそこに住みながら警察の仕事もできる。

田舎の方では、交番を作るほどの予算も人手もないから、駐在所に住みながら24時間お仕事をする。

もちろん24時間というのは比喩ではなく、警察官が不在の場合でも来る人がいるから警察官の奥さんが対応することもある。

私の母は元婦人警官で、そういう対応には慣れていたようだった。

また、なかなかそういう夫婦は少ないから重宝もされていたんだろう。

駐在所周りを転々とした。

おかげで小学生のときは、駐在所にしか住んだことがない。

 




3: 名無しさん@おーぷん 2015/02/10(火)22:04:34 ID:SMF

ところで、田舎の事件はとても少ない。

人口も少ないから事件の発生率も少ないのもあるが、田舎は内々で解決する風習がある。

例えば、お酒の席でケンカが起きたことがある。

ケンカ自体は珍しくないのだけど、刃傷沙汰になってしまい父が呼ばれたことがある。

で、どうしたかといえばお酒が抜けたから大丈夫だといって帰された。

母が本庁から人を呼ばないのか聞くと、私らで何とかするから駐在さんはいらんと、父は帰されたらしい。

その後、刃傷沙汰をおこした人は集落で見かけなくなった。

まあ、そういう感じ。

じゃあ駐在さんは何をするんだといえば、主に集落以外の人が絡んだ事件で役に立つ。

農作物の泥棒とか、山への不法侵入とか。

それ以外の事件のない日は何をしているかというと、週に1回本庁に行く以外は、保育園で飼う野良兎を捕獲したり、一人暮らしのお年寄りの様子を見に行ったり…と集落のために働いていた。

そんな駐在さん(その子供を含む)の立ち位置は、ちょっと微妙で複雑でもある。

例えば、田舎の中にも山を切り崩して新興住宅地が出来てる所もあった。

そういうところは新規参入者と古参との間で軋轢ができる。

親同士、子供同士で仲たがいをして、新興住宅の子とは遊んじゃダメ!田舎の子とは遊んじゃダメ!というよく分からないルールができる。

そんな時、駐在さんはどちらとも関わるし話すけど、どちらにも居場所がない感じがする。

ないがしろにはされないけど、ここからは入っちゃダメという線引きが必ずある…という感じといえば分かりやすいだろうか。

特に古参側。

上記の刃傷沙汰でもあったけど、集落の内々…の中に駐在さんは含まれていない。

駐在さんも長くて2年から3年くらいで人事異動になるし、大きな揉め事でもない限り集落のことは集落で…というスタンスがあった。

表面上は良くしてくれるし、お互いになあなあな関係もあったと思う

 





4: 名無しさん@おーぷん 2015/02/10(火)22:06:41 ID:SMF

前置きが長くなったけど、これからする話はそんな田舎の話。

閉鎖的で古い風習に縛られてた田舎の話。

小学校6年生のとき、私はある田舎の小学校に転校した。

山に囲まれた見渡す限り田んぼだらけの正真正銘の田舎。

その小学校は、1学年に20人くらいはいた。全校生徒で100人足らず。

私にとっては4番目の小学校になる。

すっかり転校の達人になってた私は、教壇に立って自己紹介が終わり一番後ろの空いていた席に座ると、早速隣の席の女の子に話しかけた。

「○○といいます。よろしくね!」

話しかけた後で気付いたんだけど、その子は顔が大きくて、目が開いてるのかどうか分からないくらい細かった。

大人になってから思い出すとダウン症みたいな顔というのが一番近い。

(ふさわしい表現かどうか分からないけど他に表現方法が見つからない。不快になられた方がいたらごめんなさい。)

洋服はピンクのトレーナーなんだけど、全体的に薄汚れててグレーがかったピンクになってた。

ズボンは黒いジャージ。

子供心にも、ちょっと障害がある子なのかなと思った。

でもその子はゆっくりした声で

「よ~ろ~し~く~」と返してきた。

話してみると、動作と会話が少し遅いけど、勉強は授業についてこれるくらいの知能はあった。

担任の先生が授業中ついてこれてるかどうか配慮するくらいで、あとは他の子とあまり変わらないようだった。

目が細くていつもにこにこ笑っているように見えたし、動作はのんびりした子だけど会話は成立するので、席も隣同士、女子同士で話す機会も多かった。

この子をAとする。

 




5: 名無しさん@おーぷん 2015/02/10(火)22:07:38 ID:SMF

転校してきて2か月くらいたったころ、クラスの女子グループに呼ばれた。

といっても1学年1クラス20人の内10人が女子なので、A以外の女子全員から呼び出されたとも言える。

お、いじめかいじめか~と、ちょっとわくわくしながら女子グループに囲まれていると、クラスの女子のリーダー的なBがちょっと言いにくそうに「Aと関わらない方がいいよ…」と切り出した。

私じゃなく、Aへのいじめか?とも思ったが、ちょっと女子達の様子がおかしい。

なにか怯えているような様子だった。

理由をよく聞くと、Bは両親から「Aに関わると呪われる」と言われているらしい。

他の女子達もそれをすっかり信じこんでいた。

もうね、それを聞いた瞬間思いっきり吹き出してしまった。

呪いよ、呪い。んなあほなと。

でも、女子達は真剣だった。口々にAの呪いエピソードを出してくるが、それって勘違いじゃ?レベルのことばかり。

(Aと話した日に怪我をしたとかそういうことばかり。)

Aが私以外の人と話している様子がないことも気づいていたから、こういうことだったのかと内心合点がいった。

しかし、その理由が呪いっていうのは納得いかなかった。

私は女子達にそんな非現実的なことはないと言ったが、聞き入れてはくれなかった。

田舎の慣習については知っているつもりだったが、呪いというキーワードは始めてだったのでみんなをどう説得したらいいかも分からず、私はとりあえず「Aには気を付ける」と彼女たちと約束しその場を離れた。

とはいったものの、席は隣同士だしAと話すのは私だけなので必然的に2人組になるときはAと一緒になるし、いつもと変わらぬ日がしばらく続いた。

 




6: 名無しさん@おーぷん 2015/02/10(火)22:09:17 ID:SMF

夏休みが終わり秋になったが、私に不幸が舞い込むこともなく平凡な田舎の日々は続いた。

その頃から私以外の女子がぽつぽつとAと話すようになった。とはいってもプリントを渡す、とかそういった些細なことだったが、それまでAに近づこうともしなかった子たちだったから少し驚いた。

多分、Aに一番関わっている私が何ともないから安心したのかもしれない。

転校生という新しい要素が、古い田舎の風習に風穴を開けたのかもしれないと私は内心思っていた。

秋のある日曜日、私は家の周りの田んぼで近所の子供たちと遊んでいた。

そこにAが通りかかった。

Aの家は山一つ越えたところにあって毎日1時間かけて小学校に通っていたから、小学校に近い私の家の近所で日曜に見かけたのはこれが初めてだった。

Aは私に気付くと、うちに遊びにこないかと誘ってきた。

近所の子はAを見ると蜘蛛の子を散らすように去って行ったが(たぶん呪いが~のせい)私はいいよ~と、Aについていった。

山道を行く道中、アケビやいちじくを取り食べながら行ったので、途中でお腹いっぱいになりつつ進むと、山の中のちょっと開けたところにAの家はあった。

一見すると農機具が置かれている小屋かと思うくらい小さくて、トタンの壁と屋根でできた家だった。

ここがAの家か~と思いつつおじゃますると、家の中は小さな和室と小さな台所があるだけの簡素な造りだった。

Aはそこでいつも一人で遊んでいると言った。

周囲に民家はないし、いつも何をして遊んでいるのか聞くと低学年向けの絵本を取り出した。

それ以外の遊び道具は見かけなかった。

私はだんだん飽きてきてしまって外で遊ぶことを提案し、その日はAに山の中を案内してもらって遊んだ。

夕方になり、そろそろ帰るとAに伝えると引き止められたが、また遊ぼうと約束し帰宅した。

翌週の日曜、家の近所で再びAに会った。

またAに誘われてA家に遊びに行くと、ぬいぐるみと人形があった。

その日は2人でぬいぐるみや人形で遊んだ。

帰宅時、Aに引き止められたが、また遊ぼうと約束し帰宅した。

その翌週も家の近所でAに会った。

再びAに誘われてA家に遊びに行くと、ボードゲームがあった。

人生ゲームとか、オセロとかいろんな種類があった。2人でそれで遊んだ。

帰宅時、Aに引き止められたが、また遊ぼうと約束し帰宅した。

またその翌週もAに会った。

再びA家に誘われたが、毎週遊んでいたので多少飽きていたのと、1時間かけてA家まで行くのが面倒で、その日は私の家の近所で遊んだ。3時頃、私はおやつを食べに帰宅しAは帰っていった。

 




7: 名無しさん@おーぷん 2015/02/10(火)22:09:48 ID:SMF

翌日、学校に行くとAは「あげる。」と言いながらシールを渡してきた。

その時、女子達の間ではシール交換が流行っていた。

雑貨屋で売っている100円くらいの安い可愛いシールをノートや筆箱に貼るのだが、小学生では何枚も買えないから、余ったシールを友達同士で交換して種類を増やすのだ。

私もクラスの女子達と交換していた。Aはシール交換には参加していなかったが、Aの両親が買ってくれたのだろうかと考えた。

そういえばAの家にいくたびに新しいおもちゃが増えていたっけ。

しかし、Aがくれるというシールはかわいい花柄のラメ入りの2~300円はするシールだった。

ただもらうのではこちらも気が引ける。

そう考えた私は、Aからシールを受け取ると、自分の持っているとっておきのキャラクターのシールをAに渡した。

「交換ね~」と言いながら。

Aはすこし驚いたような困ったような顔をしたようだったが、私はいい交換ができたと内心満足感でいっぱいでそんなことは気にしていなかった。

その頃からだと思う。

Aの持ち物が少しづずつグレードアップしていったのは。

ノートは流行りのアニメキャラクターのものになり、洋服はフリルのついたブラウスになり、スカートをはいてくるようになった。

薄汚れたトレーナーは見なくなった。

身綺麗になっていくAに反感をもつ女子がでてきたのもそのころからだったのだろうと今なら思えるが、私は人の格好にまったく興味のない性格だったのでまったく気付くことはなかった。

 




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